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帆を立て、出航せよ

帆を立て、出航せよ

写真:李 蘭青

李 蘭青 (リ ランセイ)

経済学研究科 経済専攻
修士課程2年(留学時)中国出身
外国人留学生支援基金奨学生


 2017年の9月、私は両親と母国を後にして、海を渡ってきた。成田空港からバスに乗って、東京に向かっていた途中の、窓の外の退く風景を見ながら、そのワクワクしていた気持ちを、今でもはっきり覚えている。そして、荷物を家に置いて、早速本郷キャンパスに訪れた。三四郎池、図書館、安田講堂…キャンパスは美しさだけではなく、また歴史の重みと学問の厳粛さを帯びている。1年間通い続けたキャンパスだが、今でもその中での散歩が大好きで、毎日楽しんでいる。

 東大生になったことに対して、光栄に思っていながら、また責任を感じている。修士として、授業を受ける他にも、自分の研究も始める。これはまさに、学者の道にむかっての第一歩と言えよう。学術に専念し、納得できる成果を出す。これは周りの人々の期待でありながら、私自身の目標でもある。そのために、毎日努力するよう心掛けている。うまくいく時があるが、全然進まない時もある。そういう状況であっても、諦めずにもう少し頑張ろう、と私はいつも自分を励ましている。

 私は学者の道を目指している。それは決して容易なことではないとよくわかっている。そして、私の心の中で全く迷いがないというわけでもない。未来はどうなるか、だれも分からない。私ができるのは、ただ今の一分一秒を掴むことである。幸い、東大の留学生支援基金の援助があって、経済的負担が軽くなり、日常生活がだいぶ楽になった。これで私も、もっと勉強に専念することができる。

 今の私はまさに小舟のように、茫々たる海を渡ろうとしている。難しいと知りながら、迷いながら、失敗し続けながらも、前へ進む。
 今は帆を立て、学問の海に出航する!

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