東京大学基金 活動報告書 2022
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▲東京カレッジは、ウクライナ人研究者である「変革を駆動する先端物理・数学プログラム」(FoPM)では、広い視野を持ち、専門外の分野にもインパクトを与えられる人材を育成するために多様なカリキュラムを提供しています。2022年度には、第4期FoPM生が修士課程1年に入学しました。これによりこの修博一貫プログラムを通じて経済的に支援している大学院生(修士課程1年〜博士課程2年)が156名となりました。経済的支援は入学後半年以降から行なっていますが、在学中の生活費が保証されているため、学生が入学時から学びと研究に安心して専念できます。また、従来の研究室で閉じた教育から理念の共有に基づくプログラム教育へと転換し、入学時に決められた研究室(専門分野)とは異なる研究室で学ぶ機会を設けています。2022年度は、FoPM生39名が普段の研究生活で接する機会がない他分野のセミナーや議論、実験装置や大型研究施設を体験することができました。本取組をきっかけに、研究分野をまたいでの共同研究に向けた動きが既に生まれています。学びやをえる13活動報告▲第1回FoPM国際シンポジウムIryna Petrychenkoさんを訪問研究員として受け入れました2023年2月8日 東京大学伊藤国際学術研究センター東京大学ではロシアによるウクライナへの侵攻により、学ぶ場や研究する場を安全に確保することができなくなった学生や研究者に対し、特別に、東京大学で一時的に受け入れて教育・研究環境を提供する「学生・研究者の特別受入れプログラム」を2022年3月30日に開始しました。併せて、多くの方の力をお借りしつつ、このような危機に迅速に対応するため、「東京大学緊急人道支援基金」での寄付募集を開始しました。避難民の受入・支援に各国政府、自治体、企業、団体等も取り組む中、本プログラムの実施は、本学が「世界の公共性に奉仕する大学」として何ができるのかを検討した結果です。2023年4月1日時点で、このプログラムによる本学への受入決定者は38名となりました。渡日した学生や研究者は、本学において学修・研究を実施しています。The Power of FoPM 日本■世界■変革■駆動■■未来■人材育成変革を駆動する先端物理・数学プログラム(FoPM)支援基金■■■■■■学生・研究者38名■受入■決定■■■■東京大学緊急人道支援基金

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