東京大学基金 活動報告書 2022
8/26

▲内視鏡プローブ▲内視鏡超音波検査プローブ7活動報告▲初めてウミガメを触った新人2名とベテラン1名の大学院生達2022年7月 岩手県大槌町いただいたご寄付は、内視鏡や超音波検査装置の高額部品の購入などに活用させていただきました。内視鏡スコープはとても繊細な作りになっており、プローブの性能が高いと格段に診断効率が上がります。犬や猫の検査に用いるプローブの径は非常に細いため高額です。今回導入したのは5.4mmの極細先端部かつ高解像度の画像を得られるプローブで、鉗子機能や吸引も行いやすい高性能タイプです(写真上)。また、入院中の動物に対して、階下の超音波検査室で検査するのではなく、入院室に検査機器を持って行って超音波検査ができると動物への負担を軽減できます。今回、検査プローブを追加購入することにより、入院室でも精度の高い超音波検査が可能になりました(写真下)。これからも、動物と飼い主様にやさしい動物病院の環境整備とともに、これまで以上に的確な診断・治療を実現できるよう、努めてまいります。いだだいたご寄付は、バイオロギング装置回収用のVHF発信器や魚類・ウミガメ装着用人工衛星電波発信器、人工衛星電波受信料などに活用させていただきました。2022年度は岩手県をはじめ、国内各所における野外調査を遂行することができました。2022年夏には岩手から3頭のアカウミガメに人工衛星発信器をつけて放流しました。内1頭は放流直後に通信が途絶えています。残る2頭は外洋に向かって泳いでいきました。1頭は11月20日に最後の通信があった後、1ヶ月ほど途絶えています。付着生物のせいなどで1〜2ヶ月通信が途絶えた後に再び通信が復活することもありますので、もう少し経緯を見届けようと思います。もう1頭は通信が継続しています。電池寿命に達する2023年夏まで経路を追い続けたいところです。新■■検査機器■導入■■■■■■■■■■東京大学 動物医療センター未来基金 東大VMC基金国内各所■■■■野外調査■遂行■■■■バイオロギング支援基金動物医療・の

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る