東京大学基金 活動報告書 2023
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基盤的経費(運営費交付金など)補助金基盤的経費(運営費交付金など)金額金額年度年度1総長挨拶事業縮小人員離散人類社会はいま、世界各所で起こっている人道的な危機をはじめ、気候変動や高齢化や格差拡大など、多くの地球規模課題に直面しています。学知を生み出し、人を育てることを通して、こうした課題を乗り越え、世界の誰もがそれぞれのウェルビーイングを追求し、活躍できる社会の実現に貢献することが東京大学の使命です。各界の皆様とともに社会的課題について考え、ときには大学が生み出した「学知」を共有し、またときには一緒に知を生み出していくことを通じて、そうした困難な課題の解決への手がかりや道標を見出していく、こうしたことが大学が生み出す学知の社会的価値につながるものであろうと思います。このような取組をしっかりと学外の皆様にお伝えし、支持・支援を得る努力を続けていく、その支援をもとに、自律的な経営を可能とする財政基盤を構築し、次なる「学知」の創出へとつなげる、という好循環を実現したいと考えています。先行投資……エンダウメント型の財務経営モデルの確立を目指してこういった新たな取組を推進していくためには、エンダウメント型の財務経営モデルを確立することが重要です。これは、基金の元本は残したまま、その運用益を大学の様々な活動経費に充てることで、自己収入を増やし、財政基盤を強化しようという経営モデルです。2021年9月に公表した「UTokyo Compass」では20の目標を掲げましたが、その最初に位置づけた目標が「自律的で創造的な大学モデル(新しい大学モデル)」の構築でした。大学独自基金をもとにエンダウメント型の財務経営を推進することで、長期に安定した財源を確保することができ、そして何よりも大学自身の自律的な判断に基づいて教育研究活動への支援を行うことが可能になります。エンダウメントの運用益は、新たな研究組織の迅速な設立、学生への継続的な経済支援、世界水準の卓越した研究者の採用等を可能にします。実際に、2023年エンダウメント型長期的かつ持続的な視野での事業推進。学外からのサポートや社会の要請も踏まえ、独自の判断で自律的な活動への先行投資。総長挨拶補助金型運営費交付金などの公的経費に依存。補助金獲得のため、活動の幅が政府の方針に沿うものに限定され、かつ年限付きのため持続性がない。不安定かつ非正規の雇用形態次の150年に向けてエンダウメントで築く未来

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