7活動報告高齢化社会に向け、みんなが健康で笑顔で過ごせるよう、大変な研究と思いますが頑張ってください!コンピューターのシステムで世界をリードする技術を、日本で開発して頂きたい!Frederiksen首相の来日時の研究室見学2023年は、待ちわびていた海外との交流を再開するとともに、これまで光量子コンピューターでは難しかった「かけ算」に成功したことで、世界初の「誤り耐性型大規模汎用光量子コンピューター」実現に王手をかけた記念すべき1年となりました。2023年5月には、デンマークの「ニールス・ボーア研究所」から、Eugene Polzik教授がJan Thomsen所長らと一緒に見学に来てくれたのですが、この時の訪問の様子を聞いたデンマークのMette Frederiksen首相がいたく関心を抱かれ、10月の来日時に光量子コンピューター実験機の見学に来られたのには驚きました。海外との交流が活発化する中で、7月に英国のオンライン科学誌『Nature Communications』に発表したのが、光量子コンピューターの実現に不可欠な「かけ算」を可能にする技術です。今回の成功により、ようやく光量子コンピューターの完成に向けた最後のピースが揃いました。このように今まさに、日本発のアイディアと技術による、世界で初めての「誤り耐性型大規模汎用光量子コンピューター」の実現が現実のものになろうとしているのです。ここまでたどりつけたのも、ひとえに皆様からの力強いご支援のおかげです。心より御礼申し上げます。■■■■■■■病治療薬■提供■始■■■■■認知症・アルツハイマー病の予防・治療に向けた研究基金2023年は大きな飛躍の1年でした。期待が寄せられてきたアルツハイマー病治療薬の開発が進み、私たちも参加したアミロイドβに対する抗体医薬「レカネマブ」の治験の好結果を受けて、日本でも2023年9月には薬事承認、そして同年12月には薬価収載が叶い、最初の「疾患修飾薬」(病気のメカニズムに即した治療薬)として、待望される患者さんたちへの提供が始まりました。私たち神経病理学分野、附属病院早期・探索開発推進室でも、さらに早い症状のない時期の方に対する有効性を調べる治験を進め、次世代の薬の標的を求めて、脳からアルツハイマー病の原因となるタンパク質を効果的に排出する方法の研究なども進みました。これらの研究活動に、基金を介して頂戴した貴重なご寄付が大変役立ちました。心より御礼申し上げます。これらの研究活動をさらに推進し、よりよい治療・予防法を届けられるように引き続き尽力いたします。実用化■向■■最終■ェ■■■光量子コンピューター研究支援基金活動報告研究成果の実用化に向けて前進
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