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東京大学基金 特別セミナー「晩秋 千葉演習林で過ごす一日」

東京大学基金 特別セミナー「晩秋 千葉演習林で過ごす一日」

 2012年11月29日(木)、東京大学基金寄附者特別セミナー「晩秋 千葉演習林で過ごす一日」を開催いたしました。

 今回は2007年、2008年度に貢献会員になられた方を対象に参加者を募集し、当日は20名の方にご参加をいただきました。前日までの雨天とは打って変わっての晴天で、色づいた紅葉も鮮やかにご覧いただくことが出来ました。

 東京大学が有する演習林は、全国7ヶ所、その総面積は東京山手線内面積の5つ分に当たる32,300haにおよんでいます。森林や樹木に関する研究を行うと共に、近年は小中学校の総合学習のフィールドとして活用されるなど、演習林としての社会貢献活動も進められています。

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下の水面に紅葉が映えます。スギ人工林とメタセコイアの黄葉のコントラスト。

 千葉演習林は、わが国最初の大学演習林として、1894年に創設されました。当初は清澄周辺の山林より発足しましたが、1897年に北側の奥山地区山林を加えてほぼ現在の面積(約2,200ha)となりました。現在、千葉演習林は清澄、札郷、郷台の3管内に分けられ管理されています。

 創設当初は、カシ類、スダジイ、タブノキ、サカキなどの常緑広葉樹からなる低林とモミ、ツガなどの中林からなっていましたが、その後スギ、ヒノキなど が植栽され、現在人工林は825haとなっています。人工林は幼齢林から超高齢林(1835年植栽)に至るまでの多様な構成となっており、我が国における人工林研究・教育の代表的なフィールドとなっています。

 当日はマイクロバスで教職員が参加者を演習林へと御案内。バスの中から見えてくる紅葉の道を楽しみつつ、山田演習林長が自然についての解説を行いました。演習林内では黒滝、郷台、清澄、と各スポットを歩いて自然の中を散策。明治時代に建てられた郷台宿舎や、森林博物資料館などの施設もご覧いただきました。

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陽光が滝に降り注ぎ、幻想的な光景です。  森林博物資料館。こんな動物もいます。

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郷台宿舎。明治の雰囲気のまま現役。 昭和初めの学生の落書き?を天井で発見!

 教員による孟宗竹(モウソウチク)の説明では、植栽されてから67年ぶりに花をつけたこと、また一定周期に一斉に花をつけるという習性の話から、「開花予定の2064年にまた見にきましょう」という声も。参加された方々はとても熱心に質問をされ、終始明るく活発な雰囲気でした。

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竹の杖を使って山道をそろりそろり。 寄附者の方のお名前をつけた「記念樹」の例。

 斜面を下りる道では、演習林スタッフがこの日のために柵を作り、竹の杖をご用意。こちらは布袋竹(ホテイチク)という種類で、下部は節間がつまって膨れることから、杖や釣り竿に適しているとのこと。演習林内で取れた竹を使った、なかなか味わいのあるこの「東大の竹」の杖は、記念に持ち帰って頂きました。(ちなみに土に挿しておいても、竹に戻ってしまうことはないそうです……。)

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林道では安全のためヘルメット着用。清澄寺の千年杉の前で記念写真。

 最後は日蓮上人ゆかりの清澄寺にて、国の天然記念物に指定されている、樹高48メートルの巨大な「千年杉」の前で記念撮影。千葉演習林スタッフからお土産として、竹炭と手のひらほどの大きさのマツボックリが配られました。
 後日、参加者の方から、クリスマスツリーに変身したマツボックリの写真を頂きましたが、アートに変身した姿に、演習林スタッフも感激していました。

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 このような自然を保護していくため、演習林を支援する「東京大学の森」育成資金ご協力のお願いを併せてご案内いたしました。「東京大学の森」育成資金には、10万円のご寄附で演習林の樹に自分の名前をつけられる「記念樹」の制度もあります。記念樹は演習林内で管理され、成長を見に会いに行くこともできます。詳しくは東京大学基金事務局へお気軽にお問い合わせ下さい。(TEL:03-5841-1217 MAIL:kikin.adm@gs.mail.u-tokyo.ac.jp)

 このように研究者が大切に管理・維持し、子どもたちの学びの場や、市民の皆様の散策の場として活用されている「東京大学の森」のことを、より多くの方に伝えていきたいと思います。豊かな自然そのものでありながら、東京大学の知の結晶でもある「東京大学の森」へ、ご関心をお寄せ頂けましたら幸いです。

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