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東京大学音楽部管弦楽団は1920年、東京帝国大学音楽部として発足しました。 当時はオーケストラといえば、宮内省や上野の音楽学校の他には九州大・慶應大などいくつかの大学があるに過ぎず、プロのオケはまだ誕生していませんでした。 その後楽器や楽譜の調達に苦労しながらも発展し、大正から昭和初期にかけては本邦初演の曲も少なくなかったとのことです。
第二次世界大戦後、昭和30年代(1955年以降)に入ってから著しい発展を遂げ、特に1959年に早川正昭氏が常任指揮者に就任して以来近代曲なども意欲的に取り上げるようになり、部員も増え昭和30年代末までには100人を越えるようになりました。 そして1966年にはヨーロッパ演奏旅行を行い好評を博しました。
その後東大紛争下の新入生の募集停止による部員減少などを始めとする数多くの困難に直面しましたが、現在では約130人の部員を擁する大規模なオーケストラへと発展しています。創立以来近衛秀麿・柴田南雄・別宮貞雄・早川正昭の各氏をはじめ音楽界に数多くの人材を送り出しており、また100回以上の定期演奏会をはじめ演奏旅行も多数行い、国内でも最高水準の学生オケのひとつとして認知されています。
オーケストラの運営には多額の費用と労力が必要です。東大オケでは、ティンパニなどの打楽器、コントラバスなどの大型弦楽器、チューバやバスクラリネットなど高価または特殊な管楽器など多数の団器(団所有の楽器)を所持していますが、これらを維持・更新していくだけでも多額の費用がかかります。また、楽譜代、演奏会のためのホール練習の会場代、楽器運搬費用、指揮者やトレーナーへの謝礼、合宿費用なども必要で、さらに個人でレッスンに通っている団員も多く、団員一人当たりの負担は年間十数万円におよびます。こうした中、従来は、前述の団器の維持・更新もままならないという状況でした。
2012年に東京大学音楽部管弦楽団OB・OG会(通称「オケとも会」)が発足して以来、楽器の寄贈や楽器の修理代の補助などを行っていますが、継続的な援助を行うためには安定的な原資が必要です。
東大オケは2020年に百周年を迎えます。それに向けてオケとも会では下記の記念事業を計画しており、そのための募金を行います。
募金の目標金額は1,000万円です。
募金の主な使途は下記の通りです。
音楽部管弦楽団活動支援基金へのご寄付については、入力画面の寄付目的に「その他」が選択されていることをご確認のうえ、「その他」の欄に「音楽部管弦楽団活動支援基金」とご入力ください。
※募金を行ってから入金が確認されるまでには、募金方法によって1日から数週間かかることがございます。お手数ですが募金の際には下記のメールアドレスにご連絡ください。仮の入金確認とさせていただきます。
ご不明な点がございましたら、お手数ですが以下の連絡先までご連絡ください。
[問い合わせ先] 東京大学音楽部管弦楽団OB・OG会 todai.orch.grad@oketomo.org
これからもより多くの人々に、より素晴らしい音楽をお届けするために、寄付を通じてご支援いただければ幸いです。
2025年02月04日(火)
コロナ禍の影響で、百周年記念事業にも遅れが生じておりますが、2023年までにティンパニの贈呈、百周年記念演奏会(現役、OB・OG合同)の開催を行い、記念誌編纂・デジタルアーカイブに関しても逐次進めてまいりました。2024年は、12月29日に百周年記念祝賀会を建物建て替えのため閉館直前の学士会館に於いて、280名あまりの参加者を集めて盛大に開催しました。現役団員、歴代指揮者の先生方をご招待し、OB・OGとの交流の場となりました。しかし、この会を前に、長く常任指揮者を務められた早川正昭先生が2024年8月にお亡くなりになったのは大変残念でした。会では、先生を追悼して全員で黙祷しました。また、OB・OGの参加者から特別募金を募り、現役に寄付しました。
現役は、1月の定期演奏会、7月〜8月のサマーコンサート(演奏旅行)を中心に、五月祭、駒場祭などでも演奏活動を行いました。1月の第109回定期演奏会では、マーラーの交響曲第5番という大曲に取り組み、見事な演奏を聞かせました。また、サマーコンサートでは、埼玉(越谷)、東京、札幌の3都市を回り、ドボルザークの交響曲第7番をメインとするプログラムを演奏して好評を博しました。2025年は、1月に第110回定期演奏会を大阪と東京で開催し、ラフマニノフの交響曲第2番をメインとするプログラムを演奏する予定です。