
東京カレッジは、国内外の優れた研究者・知識人が集い、東京大学の教職員、学生とともに分野を超えて切磋琢磨して「地球と人類社会の未来」に貢献する新しい知を生み出す場です。また、生まれたばかりの知を社会一般と共有するための新しいしかけでもあります。2019年に設立されたばかりの若く機動的な組織ですから、これまでの東京大学ではなかなか手を付けることができなかった様々な新しい試みに挑戦して行こうと思っています。東京大学の国際化を進めるために必要なことは何でもやります。また、学生や一般市民の皆さんとの双方向交流をとりわけ大事にしたいと考えています。
皆様から頂いたご寄付は、東京カレッジを持続的に運用し、さらに発展させる活動全般に活用させて頂きます。
ご寄付下さった皆様のために特別に企画する講演会、皆様とカレッジのメンバーが親しくお話しする懇談会、私が皆様から個人的にご意見やご提案をいただく機会など、寄附者の皆様との様々な交流の機会を積極的に作ってゆきたいと考えています。
皆様からの暖かく、力強いご支援をどうぞよろしくお願いします。
東京カレッジ・カレッジ長
羽田正
「東京カレッジ」は東京大学と海外の研究者や研究機関を結ぶインターフェイスとして2019年に新しく東京大学に設立された他に類を見ないユニークな組織です。私たちの目標は東京大学を地球と人類社会の未来に貢献する「知の協創の世界拠点」とすることです。この目標を達成するために海外から卓越した研究者や知識人をお迎えし、学内の研究者との分野横断型の共同研究を企画しています。
もう一つの目標はこうして東京大学で生まれた独創的・先端的な知と学問の魅力を講演会・シンポジウム・ウェブサイトなどを通して学生や一般市民の皆様にいち早くお伝えすることです。日本の内と外の研究を結び付け、市民の皆さんと一緒に未来社会の様々な側面について考える場を作ります。
中心理念
「発見の喜び、知の力(Joy of Discovery and Power of Knowledge)の共有」
研究課題
「2050 年の地球と人類社会(The Earth and Human Society in 2050)」
重点を置く分野横断型研究テーマ
1)デジタル革命と人類の未来(Digital Revolution and Future of Humanity)
2)学際的アプローチによる地球の限界への挑戦(Tackling the Planetary Boundaries through Interdisciplinary Approaches)
3)内から見た日本、外から見た日本(Japan Viewed from Inside and Outside)
4)2050 年の人文学(Humanities in 2050)
5)生・命(いのち)の未来(Life and its Value for Future Society)
東京大学を「知の協創の世界拠点」とし、その「知」を皆様と共有するために以下の4つの活動を行っています。
東京カレッジでは世界中のさまざまな分野の第一線で活躍する著名な研究者と意見交換や共同研究を行い、研究の最先端を発信しています。講演者にはノーベル賞受賞者も迎えています。
東京カレッジの活動全般に活用させていただきます。
・著名な研究者の招へい
・シンポジウム等の開催
・若手ポスドク研究者の雇用
・運営スタッフの人件費
等々、ご寄付の集まり具合に応じて適宜充当させていただきます。
2022年06月13日(月)
東京カレッジでは、下記の通り2件のオンサイト講演会を開催いたします。 どなたでも無料でご参加いただけますので、是非ご登録ください。
①「欧州の将来と日欧パートナーシップの行方 ~ウクライナにおける戦争、欧州そして世界への影響~」講師:ヘルマン・ファン・ロンパイ 元EU大統領
ウクライナにおける戦争は、欧州、そして世界の平和と繁栄に対する私たちの信頼を揺るがした。この国際関係の危機を乗り越えるために何が求められているか。初代の欧州理事会常任議長(EU大統領)であるヘルマン・ファン・ロンパイ氏が「欧州と日本の将来」について考えを共有し、学生等と議論を行う。
日時/Date:2022年7月12日(火)13:00-14:45 (12:30 開場)
会場/Venue: 東京大学・安田講堂|Yasuda Auditorium, Hongo Campus, The University of Tokyo
要事前登録|Pre-registration required: 事前登録はこちらから|Register here
言語|Language:英語(日本語同時通訳)|English with Japanese simultaneous translation
イベントURL | Event URL: 日本語はこちらへ | Click here for English
問い合わせ先 | Contact: tokyo.college.event@tc.u-tokyo.ac.jp
②「プルースト再読 2022年」講師:Antoine Compagnon教授
プルーストという作家は、今もなお、その輝きを失っていません。2022年はマルセル・プルーストの没後100周年であり、多くの出版、展覧会が行われ、歓呼と称賛が送られています。元日に刊行されたイタリアの雑誌La Repubblicaでは、プルーストが「マン・オブ・ザ・イヤー」に選出されました。この記念すべき2022年は、小説『失われた時を求めて』の偉大さを再評価し、プルースト生誕100周年の1971年の状況と比較する特別な機会です。
日時|Date:2022年6月23日(木)16:00-17:30(15:30開場)
会場|Venue: 東京大学・鉄門記念講堂|Tetsumon Memorial Hall, UTokyo Hongo Campus
要事前登録|Pre-registration required: 事前登録はこちらから|Register here
言語|Language:英語(日本語同時通訳)|English with Japanese simultaneous translation
イベントURL | Event URL: 日本語はこちらへ | Click here for English
問い合わせ先 | Contact: tokyo.college.event@tc.u-tokyo.ac.jp
2022年04月13日(水)
ロシアのウクライナ侵攻について、連日多くの報道がなされています。そのニュースソースのかなりの部分は、アメリカと西ヨーロッパの通信社や報道機関が発信したものです。これらの情報によれば、主権国家であるウクライナへのロシアの軍事侵攻が非難の対象となるのは当然のように思えます。しかし、国連のロシア非難決議に賛成しなかった国が、193か国中52か国(全体の27%)もあった点は見逃せません。中国の立場は比較的よく知られていますが、その他にも南アジアや中東、アフリカの多くの国々が決議案に賛成しませんでした。それはなぜなのでしょう。
当事者であるロシアとウクライナからの情報が大事であることは言うまでもありませんが、今後の世界秩序と平和維持を考えるにあたっては、欧米以外の世界各地で今回の事態がどのように受け止められ、報道されているのかをも丁寧に調査し、把握しておく必要があるでしょう。世界各地における多様な立場や見方を知ることによって、今回の危機に関しても、よりバランスの取れた解決への道筋が見えてくるかもしれません。
このシリーズでは、世界各地の政治や経済、社会や文化に関心を持って研究を展開している研究者に、研究対象の地域や国で今回の危機がどのように受け止められ、報道され、理解されているのかをインタビュー形式で語って頂きます。解説対象の地域と解説を担当する研究者は以下の通りです。
中東:池内 恵(東京大学先端科学技術研究センター教授)
アフリカ:遠藤 貢(東京大学大学院総合文化研究科教授)
南アジア:堀本武功(岐阜女子大学客員教授)
中国:川島 真(東京大学大学院総合文化研究科教授)
東南アジア:岡田泰平(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
ラテンアメリカ:大串和雄(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
インタビューは2022年4月中、東京カレッジYouTubeチャンネルにて順次公開されます。
2021年11月22日(月)
開催日:2021年12月10日(金)17:00-20:00
会場: オンライン、要事前登録
言語: 日本語、フランス語同時通訳
要旨:
シモーヌ・ド・ボーヴォワールの作品の著作権承継人で哲学者のシルヴィ・ル・ボン・ド・ボーヴォワールが、シモーヌ・ド・ボーヴォワールの未刊の自伝的作品『離れがたき二人』を紹介します。この作品は、少女たちを妻と母の役割にはめ込み自由でものを考える女性となることを禁じようとする世間や、身持ちのよい女性を育てる性と知識の教育に反抗する二人の少女たちを描いています。
今回のシンポジウムは、この未刊の作品の紹介だけにはとどまりません。日本の人々が、近代フェミニスムの創始者とその作品を、現代のフェミニストたちの闘いの中に位置づけながら、発見、あるいは再発見する機会ともなるはずです。
<東京カレッジ支援基金>
<東京カレッジ支援基金>
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