iGEM UTokyo

世界に挑戦する学生たちが微生物で社会を変える

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プロジェクト設置責任者

医科学研究所 遺伝子・細胞治療センター 分子遺伝医学分野・教授
岡田 尚巳

今年度寄付総額
100,000円
今年度寄付件数
1件
現在の継続寄付会員人数
1人
累計寄付総額
7,675,000円

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iGEM UTokyoとは

 iGEM UTokyoは、合成生物学の国際大会iGEM(International Genetically Engineered Machine)に出場する学生チームです。毎年、遺伝子組み換え生物を用いて社会課題の解決を目指すプロジェクトを立案、実行し、国際大会で発表しています。大会で好成績を修めることに加え、プロジェクトを通じて社会課題の解決や科学技術の発展に寄与することを目標としています。

 チームは東京大学の学部1年生から3年生までの30名程度で構成されており、生物実験やシミュレーションに加え、大会でプロジェクトを紹介するためのウェブサイトの作成や、小中高生や市民の方々への教育普及活動など、幅広い活動を行っています。現在は東京大学医科学研究所の岡田尚巳研究室、東京大学大学院理学系研究科の古澤力研究室のバックアップを受け、大会に向けて活動しています。

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iGEMとは
 iGEMは毎年10~11月に開催される、合成生物学分野の国際コンテストです。合成生物学とは、生物を人工的に作ることによって理解しようとする生物学の一分野です。近年では、既存の生物の遺伝子を組み換えて新たな機能を持たせ、医療や工業などに応用する試みも進められています。iGEMでは遺伝子を「パーツ」として捉え、これらを組み合わせて細胞に導入することで、様々な機能をもつ遺伝子組み換え生物を作成します。各チームは独自にデザインした遺伝子組み換え生物を用いて、社会課題の解決や合成生物学の発展に寄与するプロジェクトを実行します。大会本番では、チームで作成したウェブサイトやプレゼンテーションを用いてプロジェクトを紹介します。

 iGEMの出場者は高校生から大学院生までと幅広く、毎年世界中から約400チームが参加しています。日本からも毎年10チームほどが参加しており、私たちiGEM UTokyoは2021年の結成以降、毎年出場を続けています。
 iGEM UTokyoでは、これまで「傷口の状態をモニタリングし知らせる絆創膏」「微生物に光のパスコードをかける遺伝子システム」「免疫暴走に対処する迅速な物質分泌システム」などの革新的なシステムを開発しました。大会では3年連続で最高評価であるGold評価を獲得した他、複数の特別賞にもノミネートされています。

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iGEMを通じて得られる学生の成長
 iGEMでは遺伝子組み換え生物を用いた実験を行うだけでなく、シミュレーションなどによる理論面からシステムの設計・改良も、生物実験と並んで主要な活動となっています。さらに、専門家やステークホルダーへのインタビューや、小中高生や市民の方々への教育普及活動など、様々な活動が評価対象となります。また、最終的なプロジェクト報告としてのウェブサイトやポスターのデザインや、プロジェクト紹介動画の作成なども重要です。このような多角的なアプローチと、その連携によるプロジェクトの組み立てが、大会において非常に大きな評価ポイントとなっています。

このような学際的で幅広い活動を行うため、私たちiGEM UTokyoは多様な学問的興味や得意分野を持ったメンバーから構成されています。プロジェクトを通してメンバー同士が互いに助け合い、刺激し合いながら、ひとりひとりが合成生物学や社会問題に対する幅広い理解と様々な技術を習得することを目標としています。
 また、他のiGEMチームと共同でのイベント企画や、インタビューや教育普及活動を通した社会とのかかわりも重視しています。これにより、メンバーが広い視点をもち、プロジェクトをより包括的なものとすることを目指します。

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基金の趣旨

 iGEMに参加するためには、学生である私たちだけで負担することが困難な額の資金が、毎年必要となっています。iGEMにチームを登録し、大会への出場資格を得るためには毎年約140万円の支払いが必要であることに加え、研究活動のための試薬等の購入費や、海外で開催される大会の会場への渡航費、宿泊費なども含めると、毎年約300~500万円の資金が必要となっています。大会出場費はイベントの大規模化に伴って値上がりを続けていることに加え、為替レートの変動の影響もあり、メンバーの経済的負担は年々大きくなっています。大会において高い評価を得るためには十分な実験に裏打ちされたプロジェクトの構築が必要不可欠ですが、iGEM UTokyoの予算状況は不安定で、実験費用の確保のみならず、大会への出場すらも毎年危ぶまれる状況です。そのため本基金を設置し、合成生物学の分野で世界に挑戦する私たちを支援してくださる方を広く募集しています。

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ご支援のお願い
 皆様からのご支援は、iGEMへのチーム登録費や参加費に充てる他、より質の高い研究を行うための試薬や機材の購入など、iGEMでよりよい成績を目指すための活動費用に活用させていただきます。また、より洗練された研究成果を上げることは、大会で結果を残すだけでなく、合成生物学の発展や社会問題の解決に直接的に寄与することにも繋がります。これらの目標の実現をするため、皆様のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

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2024年活動報告
-iGEM UTokyo 2024を振り返って-

2025年02月06日(木)

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私たちiGEM UTokyoは合成生物学の国際大会であるiGEMに出場する東京大学発の学生団体です。合成生物学は、生物と工学の学際的な分野で、新しい生命機能や生命システムを組み立てることで、医療、食料問題、環境問題などさまざまな社会問題を解決することを目標としています。

まず、ご支援してくださいました全ての方々に感謝いたします。特に、所属研究室の岡田尚巳研究室の皆さま、古澤力研究室の皆さま、外部アドバイザーの真下知士研究室の皆さま、JAMSTECの小宮健先生に心から感謝いたします。協賛してくださいました企業様、個人の皆さまにも深く感謝いたします。

2024年のiGEM UTokyoは、コンペティションに縛られない研究を第一に活動しました。競争は物事を駆動させる重要な要因ではありますが、それだけに捉われていては真に面白い、意義のある研究を行うことができないと考えています。そのため、私たちは独自の研究テーマを深く掘り下げ、自由な発想を大切にしながらプロジェクトを進めました。コンペティションの枠を超えた挑戦が、新たな知見や技術の発展につながると信じています。

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私たちは緑内障という社会課題の解決に貢献するための研究を行いました。
microRNAという生体の状態をよく表す物質の種類や濃度は疾患特異的に変化していることが知られています。そこで、涙液中に含まれる緑内障特異的なmiRNAを検出、増幅、定量する機構を実証することを目標に実験を進めました。研究室の先生方に実験手技や解析手法を教えていただき、得られた実験データを元に議論を繰り返しました。現在はこの研究内容はwebページの他、映像としても公開しております。また、論文化を行っている最中です。

研究活動は競技に縛られないように行いましたが、アウトリーチといった研究以外の活動を行っていないわけではありません。むしろ、iGEM UTokyoで最もアウトリーチ活動に力を入れた一年だったといっても過言はないように思います。複数の中学、高校で生物学に関する講義を行ったり、大学生と科学と倫理に関するディスカッションをしたり、高齢者向けの施設で講演させていただくなど、多くの属性の方に向けて発信をしてまいりました。発信ごとに参加していただいた方からフィードバックをいただき、次の機会にそれを活かすよう改善し続けました。私たちの取り組みを通じて、生物学に対する正しい理解が広まり、多くの人が科学に興味を持ってくれることを願っています。

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また、所属研究室やアドバイザーの方々以外に、数多くの研究者や企業の方々とお話しさせていただきました。私たちの研究の実現可能性や、将来性についてプロの方と直接議論できる貴重な機会を提供していただきました。皆様お忙しいにもかかわらずお時間を割いてご対応していただきありがとうございました。

iGEM UTokyo 2024は幕を閉じましたが、すでに2025年の大会に向けて昨年の11月より活動を開始しております。本年も変わらぬご愛顧のほど心よりお願い申し上げます。

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加藤 洋人

2024年11月05日

30,000円

自由な発想でおもしろいことをやってください!

中舘 尚人

2024年09月14日

30,000円

バイオテクノロジーによって世界を変えて下さい! グローバルな仲間と切磋琢磨して、更なる高みに到達することを期待しています。

石川 俊平

2024年09月08日

300,000円

今年も東大チームの健闘願ってます。独自の発想での面白い生物の設計を期待しています。

前島 勢津

2024年09月04日

100,000円

iGEM UTokyoの皆さん、フランス大会応援しています!皆さんの活躍が楽しみです。

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2024年08月29日

10,000円

応援してます!

清田 陽司

2024年08月05日

10,000円

皆さんの活躍をお祈りします!

橋本 雄二

2024年08月04日

10,000円

多様性の時代に柔軟で寛容性、持続性のあるイキモノを創成し、ノーベル賞をゲットして下さい!

********

2024年07月31日

10,000円

いつも応援しています。健闘を祈ります。

佐藤 あゆみ

2024年07月25日

30,000円

挑戦を応援しています。

星野 敬太

2024年07月20日

600,000円

OBOGを代表して寄付します! 応援しています!

石川 俊平

2023年11月14日

300,000円

iGEM パリ大会 Gold Medalおめでとうございます。来年も東大チームの健闘願ってます。

中舘 尚人

2023年04月16日

30,000円

若い才能が世界に羽ばたくことを期待しています。頑張って下さい!

増野 順一

2023年01月02日

30,000円

昭和58年に農学部を卒業したころの「植物の細胞は全能化できるが動物細胞はできない」と言われていたのが遠い昔になりました。合成生物学という新しいキーワードを聞いて応援したくなりました。

********

2022年12月29日

10,000円

グローバルでのご活躍を応援しています。

増野 順一

2022年12月23日

30,000円

自分が農学部農業生物学科にいたときにできなかったテーマに取り組んでいる皆様を応援したいと思います。

チャン ジコン

2022年11月26日

10,000円

私はNPO法人OpenPETaseを立ち上げて酵素でプラスチックごみ問題に挑戦中。合成生物学は独学だが、BioBuilder著者のNatalie Kuldellとも交流ある。iGEM大会で優勝してほしい。

那須田 桂

2022年05月24日

100,000円

のびのびと研究してください

加藤 洋人

2022年04月17日

10,000円

合成生物学を楽しんで下さい。応援してます。

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プロジェクト設置責任者

医科学研究所
遺伝子・細胞治療センター 分子遺伝医学分野・教授
岡田 尚巳

今年度寄付総額
100,000円
今年度寄付件数
1件
現在の継続寄付会員人数
1人
累計寄付総額
7,675,000円

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ご寄付の謝意・記念品

「東京大学基金」の謝意・記念品が適用されます。

東京大学へのご寄付には税法上の優遇措置が適用されます。

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