藤田ナノサイエンス基金

分子の仕事人が世界を変える

プロジェクト設置責任者

工学系研究科応用化学専攻 卓越教授
藤田 誠

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ご挨拶

国力の源泉のひとつと言っても過言ではない「ナノサイエンス」における国際競争は益々激しさを増していますが、その根幹となる「超分子化学」は引き続き日本の得意分野であり、藤田研究室では超分子化学における新技術を続々と生み出しています。

超分子とは、複数の分子が比較的弱い相互作用で秩序だって集合した複合体(化合物)です。藤田研では様々な化合物の分子構造を解析することを可能にした画期的な「結晶スポンジ法」を独自に創成しました。この新技術により、たとえば創薬の過程でできる新規化合物の立体構造が素早く解析できるようになり、新しい薬の開発期間が大幅に短縮されます。

この技術は薬学や医学のみならず、食品や農薬、香料、有機合成など広く応用されますが、今、もっとも期待されるのはタンパク構造解析の新技術を開発することです。新しいタンパク構造解析技術の開発は即ノーベル賞といわれるくらい大きなインパクトを世界にもたらします。

そのような超分子化学を支えるのに不可欠なのが【継続した基礎科学の研究】です。このたび〔藤田ナノサイエンス基金〕を設置し、個人の皆様から企業の皆様まで裾野広くご支援を募ることにより、研究を強化・加速し、若手研究者を育成し、創薬や難病治療、そして健康長寿等々の分野で社会に大きく貢献していきたいと切に願っております。

皆様のご支援を心よりお願い申し上げます。

東京大学大学院 工学系研究科  応用化学専攻
教授 藤田 誠

 

藤田ナノサイエンス キーワード

超分子化学

分子とは、固有の性格を失わない範囲でもっとも小さい物資であり、原子と原子が共有結合により引っ付いてできています。原子どうしが同じ電子を共有することにより結合することを共有結合といいます。

超分子は、共有結合ではない相互作用(配位結合、イオン結合、水素結合など )によって複数の分子が規則正しく結合している化合物です。

超分子では、分子単独ではなかった性格が生まれます。超分子の構造や性格等を究明し、活用するのが超分子化学です。


自己組織化(自己集合)

自然界には雪の結晶のように、ある条件が整うと、自ら自己組織化して規則正しい構造を創り出すことがあります。自己組織化のためには「弱い結合力」が肝要です。結合力が強すぎると際限なく分子が結合して単なる塊となってしまうからです。

1990年、人工的に「ある条件」を整え、分子と分子を弱い力で結合させて集合体を創る新しい方法を藤田教授が発見し、まず正方形の構造をもつ錯体を創ることに成功しました。その方法は、配位子(結合の基点)となる金属イオンと棒状の有機化合物をフラスコの中の水に混ぜるという至ってシンプルなものでした。フラスコのなかで引っ付いたり離れたりを繰り返し、落ち着く形に落ち着くのです。

たとえるなら、ジグソーパズルのピースを箱に入れて揺するといつのまにかピースが組み合わさってパズルが完成しているようなイメージです。

それまで、化学反応による化合物が常識だった化学界で、自己組織化は全く新しい方法でした。配位子を複雑にすることによって、中に空間をもつ複雑な多面体(3次元篭形超分子)を作ることにも成功しました。

「簡潔だから簡単なわけではない」(藤田教授)

1990年、フラスコの中で組み上がった正方形のシンプルな分子がこの研究の始まり。.png

1990年、フラスコの中で組み上がった正方形のシンプルな分子がこの研究の始まり。

球状錯体の自己集合.jpg

球状錯体の自己集合

 

結晶スポンジ法(CS法)

従来はタンパク質などの構造を解析するには「X線結晶解析」が唯一の方法でした。結晶した化合物にX線を当てて、その反射の様子をコンピューターで解析して構造を決定します。しかし、問題はすべての化合物が結晶するわけではなく、また解析に望ましい良質の結晶を作るには大量の化合物でトライ&エラーを繰り返し、時間も年単位でかかります。

藤田教授の結晶スポンジ法は上記の「自己組織化」により、化合物にとって居心地のよい篭状の空間(スポンジ状)を作ります。スポンジが水を吸うように、化合物がその空間に自然と吸い込まれ、落ち着きます。落ち着いた状態にさえなれば、結晶を作る必要はなく、X線解析をすることができるのです。
 

細孔性錯体(結晶スポンジ)にサンプルを吸収させX線測定を行うと,結晶スポンジ内に捕捉されたゲストの構造が観測される。

細孔性錯体(結晶スポンジ)にサンプルを吸収させX線測定を行うと,結晶スポンジ内に捕捉されたゲストの構造が観測される。

ねこが超分子の篭のなかで落ち着くイメージ.png
ねこが超分子の篭のなかで落ち着くイメージ

 

「ねこを飼っている人はよくご存知ですが、ねこってなぜか箱が好きで、居心地の良さそうな箱を置いておくと自分から自然に入るんですよ。分子も居心地が良さそうな篭(錯体)を用意すると自然にそこに入って落ち着くんです」(藤田教授)

結晶スポンジ法の応用

結晶スポンジ法の応用.png

結晶スポンジ法の拡張により、タンパク質などの構造が非常に早く決定することができるようになりました。これにより、たとえば、新しい薬の開発期間が大幅に短縮されます。また、自己組成によってできた篭(カプセル状の錯体)に薬を入れて、投入することによって、体内の特定の患部まで薬を安定して運ぶことができるなど、活用方法は多岐に広がります。
藤田研では今後、結晶スポンジ法を活用して、タンパク構造解析の新しい方法を開発しようとしています。

ご寄付のお願い

藤田研の結晶スポンジ法は様々な分野での活用が期待されています。なかでも、タンパク構造解析の新しい方法の開発に期待がかかります。歴史的にも、タンパクの構造解析は、ライフサイエンス分野に於いて大きな貢献をしてきました。

皆様のご支援により、超分子化学の基礎研究を強化し、若手研究者を育成します。そして、新しい解析方法を開発し、新薬の開発、難病治療、健康長寿社会の実現に貢献します。

この機会にぜひ「藤田ナノサイエンス」をご支援ください。
 

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お名前 日付 金額 コメント
******** 2020年03月19日 10,000円 藤田先生の素晴らしい研究のために些少ながら支援させていただきます。
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