ご支援のお願い
日本社会が抱える生活水準の格差、社会的分断、政治、教育、社会保障などの多岐にわたる課題を解決するためには、質の高いデータの収集とその分析が不可欠です。東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターでは、皆様のご支援により、信頼性の高い社会調査を継続的に実施し、データの保存・公開を行っています。皆様からのご寄付は、日本社会の現状を正確に把握し、エビデンスに基づく政策立案や社会課題の解決に向けた取り組みを支える重要な資金源となります。ぜひ温かいご支援をよろしくお願い申し上げます。
社会科学研究所 所長 /教授 宇野 重規
現在、東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターは、質の高い社会調査を継続的に実施することで日本社会の実態を正確に把握し、そのための資金面での支援が急務となっております。この度、「社会科学データサイエンス基盤構築基金」を立ち上げ、持続可能なデータ収集・分析体制の確立を目指します。
当センターでは、日本で実施された質の高い社会調査のデータをSSJデータアーカイブで保存・公開し、日本社会のデータを用いた研究を促進してきました。また、独自の社会調査を実施して人々の生活や意識の実態を明らかにするとともに、社会調査データを分析するための統計的手法に関するセミナーを定期的に開催し、データの活用を支援しています。
本プロジェクトでは、日本社会が直面する課題の解決に向けてSSJデータアーカイブの機能をさらに充実させるとともに、継続的な社会調査によって現代日本の実態をより深く捉えることを目指します。政府統計やメディアでは見えにくい人々の意識や生活実態を、科学的な方法で丁寧に把握し、そこから得られた知見を広く社会に還元することで、エビデンスに基づく政策立案や社会課題の解決に貢献してまいります。また、次世代の社会科学を担う研究者の育成と、オープンサイエンスの推進を通じて、日本の社会科学研究の基盤強化を進めていきます。
※SSJデータアーカイブは、労働調査、社会調査の個票データ(個々の調査票の記入内容。マイクロデータ)を収集・保管し、その散逸を防ぐとともに、学術目的での二次的な利用のために提供する機関です。
未来を支える社会調査基盤へのご支援の必要性
社会にある様々な問題を総合的にとらえ、その解決策を明らかにするためには、質の高いデータの継続的な収集、整理、公開・共有、そして科学的な分析が不可欠です。これまでこうした調査研究は科学研究費助成事業(科研費)などの国の支援により着実に発展してまいりました。
しかし今日の急速に変化する社会においては、じっくりと練られた研究計画に基づく調査に加えて、社会の変化や突発的な出来事に対する人々の反応をタイムリーに把握する仕組みが必要です。社会の動きに機動的に対応できる調査体制を整備することで、現代社会の実態をより正確に捉え、迅速な知見の提供が可能となります。
このように社会調査の重要性が一層高まる中で、長期的な視点に立って社会の変化を丹念に観察し、その知見を社会に還元していくためには、より多様で安定的な基盤の構築が必要です。また、研究成果を迅速に社会へ還元し、多くの方々に質の高いデータを活用していただくためには、持続可能なデータアーカイブシステムの整備と専門的な人材の育成が急務となっています。このような背景から、附属社会調査・データアーカイブ研究センターでは皆様からのご寄付を通じて、国の支援に加えて新たな展開を可能とする基盤を確立し、社会科学における質の高いデータ基盤の構築と、次世代に向けた継続的な研究環境の整備を目指しております。
1.社会調査データの保存・共有で研究・政策を支援
2.独自の社会調査で人々の生活や価値観を解明
3.次世代の研究者・データ専門家を育成
1.日本社会の変化をより深く捉える基盤が確立します。
2.最新のデータ管理技術の導入で、研究データの長期保存と効率的な活用が可能に。
3.オープンサイエンスの実践が加速し、新たな研究が生まれます。
4.研究成果を広く社会へ発信し、政策立案や社会課題の解決に貢献します。
皆さまのご支援によって、社会調査の質と研究環境が大きく向上し、
日本社会全体の発展に寄与することが期待できます。
ぜひ温かいご支援をよろしくお願い申し上げます。
2026年01月29日(木)
東京大学社会科学研究所では、2025年2月に「社会科学データサイエンスの基盤構築基金」を設置し、弊所附属社会調査・データアーカイブセンターにおける社会科学データサイエンス基盤構築のための活動を行ってまいりました。これまでに多くの方々から基金の趣旨にご賛同いただき、ご寄付をいただきましたことに深く御礼申し上げます。
本基金では、
1.社会にある様々な問題を総合的にとらえ、その解決策を明らかにするための社会調査を実施し、
2.日本で実施された質の高い社会調査データの収集・保存と共有を通じて研究・政策を支援するとともに、
3.社会調査の実施とデータ利活用について総合的に学べる環境を提供し、次世代の研究者・データ専門家の育成に貢献します。
具体的には、以下のような活動を通じて、社会科学データサイエンスの基盤構築を目指しております。
・「暮らしと仕事に関する全国オンライン調査」(SSJDA Panel)2026年冬調査の実施
「暮らしと仕事に関する全国オンライン調査」(以下、SSJDA Panel)では、社会、経済環境が大きく変化するなかで、人々がどのような生活経験や意識、意見を持っているのか、またそれらがどのように変化してゆくのかを明らかにすることを目的として、2021年に住民基本台帳よりランダムサンプリングされた対象者に対し、初回調査を実施しました。
調査の依頼は郵送で行い、回答はオンラインのみで受け付けるオンライン調査となります。
2022年には、2021年と同様の方法により2回目の調査対象者の抽出を行い、第1回目からの継続対象者、2回目の対象者とともに調査を実施しました。以降、同じ対象者について毎年1、2回のオンラインによる継続調査を実施しています。
2025年度は2026年2月に調査を実施します。
・SSJデータアーカイブの運営とシステム維持管理
SSJデータアーカイブは1998年4月よりデータ提供を開始しました。大学、民間企業、官公庁などで実施された社会調査データを預かり、データ利活用のための適切な処置を施したうえで利用者に提供しています。
2025年12月末時点での公開調査数は1,942件に上っており、2025年4月から12月までに研究・教育利用のために提供されたデータセット総数は44,543件です。
また、2025年4月から12月までに新規に受託された調査データ数は61件となります。
なお、SSJデータアーカイブは、2025年6月19日付けで、データリポジトリの国際的な認証基準であるCoreTrustSeal(CTS)を取得しました。CTSの現行認証基準移行後では国内初の事例となりました。
参考URL: https://amt.coretrustseal.org/certificates
・計量分析セミナーの開催
社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターでは、主に若手研究者や学生を対象に二次分析のための方法や統計分析手法をレクチャーする場として、2006 年度より計量分析セミナーを開始しました。2016 年度からは毎年2 回、夏と春に開催しており、学部生から社会人まで多くの受講生に利用されています。
2025年は2月に春、9月に夏の二期を開催しました。日程とコースは次の通りです。


【計量分析セミナー・春】
1. 機械学習を用いた格差と因果効果の推定 : Balancing Weightsを軸とした手法整理 [2025年2月17日(月)]
担当講師:川田 恵介(東京大学)
2. Stataによるパネル調査データ分析の実践 [2025年2月19日(水)]
担当講師:麦山亮太(学習院大学)
3. ベイズ統計モデリング : マルチレベル分析を中心に [2025年2月20日(木)~21日(金)]
担当講師:清水 裕士(関西学院大学)

【計量分析セミナー・夏】
1. Stataを用いた計量分析入門 [2025年9月2日(火)]
担当講師:麦山 亮太(学習院大学)
2. Rによる初めてのデータ分析 [2025年9月3日(水)]
担当講師:川田 恵介(東京大学)
3. 対応分析/多重対応分析の原理から応用へ [2025年9月4日(木)]
担当講師:藤本 一男(津田塾大学 数学・計算機科学研究所)
4. 量的テキスト分析を用いた通時的な社会科学研究の方法 [2025年9月19日(金)]
担当講師:渡辺 耕平(早稲田大学)

いただいたご寄付は、これらの活動を通じて日本の社会科学データサイエンスの基盤構築と発展に資するために使用させていただきます。
社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターでは、引き続きこれらの活動を充実・発展させながら社会科学データサイエンス基盤の構築に注力してまいります。
今後ともご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
2026年01月19日(月)
2025年9月2日、3日、4日、19日の4日間にかけて、計量分析セミナー・夏を開催し、延べ140名の方にお申込みいただきました。
【コース・日程・講師】

2025年9月2日(火)
講師:麦山亮太(学習院大学)

2025年9月3日(水)
講師:川田 恵介(東京大学)

2025年9月4日(木)
講師:藤本一男(津田塾大学 数学・計算機科学研究所)

2025年9月19日(金)
講師:渡辺耕平(早稲田大学)
ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
次回は2026年2月に開催いたします。
<社会科学データサイエンスの基盤構築基金>
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