日本発アインシュタイン:カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)

最先端の物理、天文、数学の連携で宇宙の謎に迫る

PJ画像

プロジェクト設置責任者

カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU) 機構長
横山 順一

今年度寄付総額
12,000円
今年度寄付件数
2件
現在の継続寄付会員人数
20人

このプロジェクトに寄付をする

東京大学へのご寄付には税法上の優遇措置が適用されます。

日本発アインシュタイン:カブリ数物連携宇宙研究機構について

カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)は、宇宙への根源的な疑問に答えるために設立された国際的研究機関です。世界中から最高レベルの研究者を集めて宇宙と物質の起源に迫ります。

Kavli IPMU研究棟 (Credit:Kavli IPMU)

Kavli IPMU研究棟 (Credit:Kavli IPMU)

議論の様子 (Credit:Kavli IPMU)

議論の様子 (Credit:Kavli IPMU)

機構長からのメッセージ

宇宙は何で出来ているのでしょうか? 宇宙はどのように始まり、どんな運命を迎えるのでしょうか? 宇宙を支配する法則は何なのでしょうか?そして、私たちはなぜこの宇宙に存在するのでしょうか? このような疑問は人類共通の疑問です。だからこそKavli IPMUでは国際的、学際的な研究機関を目指しているのです。

この疑問に答えるためには世界水準の研究機関である必要があり、Kavli IPMUは研究者の半分以上がすでに海外からの優秀な研究者で構成されています。政府からの寛大な支援のもと、ほとんどゼロからのスタートだったにもかかわらず、今は約80名の研究者を抱えており、世界水準の研究機関へと日々成長しています。多く斬新な論文が海外からの優れた研究者との共同研究によって生まれました。

しかしながら、これまで国際的に見て非常に安定的と考えられてきた日本政府からの補助金も昨今の政治情勢や景気の影響に強く左右される状況下にあります。研究の要となる人材獲得競争が世界的にも激しさを増す中、世界に伍して魅力的な研究機関として存続するためにも、安定的かつ柔軟に活用出来る財源の確保がどうしても必要なのです。

機構長 横山 順一

このプロジェクトに寄付をする

2024年活動報告
-宇宙の理解に迫る手段をぞくぞく探求-

2025年01月27日(月)

PJ画像0

●最先端宇宙観測技術で視る原子核の姿 -原子核からの「偏光」を捉える高感度カメラ-:宇宙観測技術をベースとした多層半導体コンプトンカメラを用い、原子核から放出される光(ガンマ線)の偏光を捉え、原子核の内部構造を明らかにできることを示しました。本研究成果は、希少な不安定核における原子核の魔法数の消失過程など、宇宙の成立や物質の性質の理解の基礎となる知見を深めることに寄与すると期待されます。(高橋忠幸教授、東京大学理学系研究科都築豊大学院学生を含む理化学研究所、仁科加速器科学研究センター、九州大学、東京都市大学の研究者からなる共同研究グループ)

●超広視野多天体分光器 PFS の共同利用開始を鋭意準備:Kavli IPMUを中心に、国立天文台も参加する国際共同研究チームは、すばる望遠鏡に搭載される超広視野多天体分光器 PFS (Prime Focus Spectrograph) の起ち上げ作業を進めています。PFS は光ファイバーを通して最大約2400天体のスペクトルを同時に取得します。2023年には4本のファイバーケーブルと4台の分光器が全てそろい、約2400本のファイバー全てのスペクトル画像が取得できるようになりました。PFS プロジェクトチームは、2024年3月の試験観測で取得したデータを利用し、ファイバーの配置精度や装置効率など、装置やデータの様々な特性理解を進めつつ、データ解析ソフトウェアの改良や共同利用観測にむけての実証試験を進め、2025年前期の科学運用開始を目指しています。

●原始ブラックホールは生成可能か?: 原始ブラックホール生成に関係した大きな振幅を持った小さなスケールのゆらぎ同士が、量子論的にぶつかり合う効果を場の量子論に基づいて、はじめて詳細に計算しました。その結果、小スケールに生成した大きなゆらぎが宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) で観測されるような大スケールのゆらぎにも影響を及ぼすことを明らかにしました。太陽の数十倍の質量を持つブラックホールの起源やダークマターの起源を原始ブラックホールによって説明できるほど大きなゆらぎを予言するモデルにおいては、CMBの観測結果と矛盾するほど影響が大きいことから、大きな質量の原始ブラックホール生成のためにはより複雑なモデルを考えるか、全く別のメカニズムを考えなければならないことを示しました。
(横山順一機構長と東京大学理学系研究科ジェイソン・クリスティアーノ大学院生の研究チーム)

●「宇宙の夜明け」に合体する双子の巨大ブラックホールを発見: すばる望遠鏡とジェミニ北望遠鏡の観測により、合体中の2つの巨大ブラックホール(クェーサー)を発見しました。このクェーサーのペアは、これまでに知られている中で最も遠方にあるだけでなく、「宇宙の夜明け」と呼ばれる時代でその存在が初めて確認された合体中の巨大ブラックホールです。アルマ望遠鏡による追観測から、周囲のガスが非常に興味深い構造をしていることも明らかになっています。衝突と合体を繰り返しながら成長する銀河の中で、巨大ブラックホールがどのように進化するのかを知るための重要な発見となりました。(尾上匡房特任研究とJohn Silverman教授が参加する愛媛大学、国立天文台などの研究者からなる共同研究チーム)

●XENONnT 実験での太陽ニュートリノによる原子核散乱事象の測定結果: 暗黒物質探索実験である現在稼働している XENONnT(ゼノンエヌトン)実験において、微弱かつ非常に稀な現象である太陽で生成されたニュートリノとキセノン原子核の散乱をはじめて観測しました。世界をリードする暗黒物質探索実験である XENONnT 実験の検出器は、大型の液体検出器でありながら、優れた検出器性能と背景事象の除去能力を持つため、微弱かつ非常に稀な現象の観測に最適な装置です。実験で取得した約3.5トン年のデータを解析した結果、観測した信号が背景事象のみに起因する確率が0.35%であるという有意度でニュートリノとキセノン原子核の散乱事象を観測しました。この成果はそれ自体が初観測であるだけでなく、暗黒物質探索実験の検出器としての性能の高さを示す重要なマイルストーンと言うことができます。(Kavli IPMUも参加する国際共同実験 XENON コラボレーション)

●非可逆的対称性の性質を解明! -素粒子・物性理論と量子情報理論の新たな架け橋に期待-:素粒子理論や物性理論で近年盛んに研究の行われている非可逆的対称性の操作が、量子情報理論における量子操作として表せることを、物理で広く扱われている定式化を用いて簡潔に説明できることを示しました。本研究により、理論物理におけるあらゆる非可逆的対称性の操作は量子操作であることが理解できるようになりました。これは素粒子理論や物性理論における非可逆的対称性と、量子情報理論という、発達著しい2つの物理理論の密接な関連を示す成果です。成果の重要性から注目論文(Editors’ Suggestion)に選ばれました。(立川裕二教授と東京大学理学系研究科岡田昌樹大学院生の共同研究チーム)

●遠方サブミリ波銀河における球状構造の形成現場を目撃: アルマ望遠鏡の観測データの分析から、古い時代の楕円銀河が初期の銀河中心領域での活発な星形成で形成されたことを示す証拠を発見しました。この発見は、初期宇宙から銀河がどのように進化してきたかについての理解を深める成果です。本研究成果は、英国の国際学術誌「Nature」のオンライン版に掲載されました。(John Silverman教授が参加する中国科学院紫金山天文台の研究者を中心とする共同研究グループ)

日本発アインシュタイン_カブリ数物連携宇宙研究機構2.jpg

<広報活動>
年間を通し研究成果の社会的還元として一般講演会9回(ハイブリッド開催5回、オンサイト開催4回:総参加・視聴者数約5,900名)開催。中高生向け情報誌の発行(「ものしり新聞」第17号〜18号)。

このプロジェクトに寄付をする

********

2025年04月10日

2,000円

IPMU,永遠に! <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

小島 竜登

2024年11月21日

50,000円

少額ですが多くの人の未来に僅かでも貢献できれば幸いです <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

********

2024年10月19日

2,000円

宇宙に関する書籍を読んでIPMUの存在を知りました。是非頑張ってほしいです。 <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

矢野 凱弓

2024年09月26日

10,000円

文藝春秋に毎月連載されている大栗博司先生の「地図を持たない旅人」を愛読しています。 <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

泉 芙由美

2024年02月19日

1,000円

宇宙の謎が解明されることを願ってます。 <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

小島 竜登

2023年11月08日

50,000円

少額ですが多くの人の未来に僅かでも貢献できれば幸いです。 <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

********

2023年05月29日

4,000円

ガンバレ!Kavli IPMU! <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

********

2023年04月27日

2,000円

I love IPMU <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

********

2023年04月10日

2,000円

家族みんなでKavli IPMUを応援しています! <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

春山 富義

2023年01月26日

10,000円

これからも世界で活躍してほしいと思います。 <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

角林 元子

2022年12月23日

3,000円

人間がどこまで宇宙の謎を解けるのかが見たいです。頑張ってください! <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

渡邊 雅彦

2022年11月28日

3,000円

応援しています!! <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

********

2022年11月27日

1,000円

宇宙は、自分自身の内側を外へ全て反映した創造鏡である。 全て、である。 <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

小島 竜登

2022年11月07日

50,000円

少額ですが多くの人の未来に僅かでも貢献できれば幸いです。 <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

広瀬 敦行

2022年11月02日

1,000円

自分自身数学が好きで素人勉強をしていますが、トップを走る方も応援しています。 楽しみつつがんばって下さい! <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

shim myungbo

2022年09月01日

2,000円

IPMUは研究する場所としては最高です! <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

鳳凰 敦

2022年08月17日

********

日本では大栗博司氏が、量子、宇宙の解明に近い所にいる。 量子の解明が宇宙の解明に繋がる。 あるゆらぎが生じる前(ビッグバン以前138億年以前)、元々全てはひとつだった (答えは言わないでおこう。人類で導き出してほしい) <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

松本 真児

2022年08月13日

1,000円

カブリ数物連携宇宙研究機構における研究で宇宙に対する様々な疑問が解明されることを期待しております。 <カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)>

このプロジェクトに寄付をする

PJ画像

プロジェクト設置責任者

カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)
機構長
横山 順一

今年度寄付総額
12,000円
今年度寄付件数
2件
現在の継続寄付会員人数
20人

このプロジェクトに寄付をする

東京大学へのご寄付には税法上の優遇措置が適用されます。

ご寄付の謝意・記念品

「東京大学基金」の謝意・記念品が適用されます。

このプロジェクトの謝意・記念品

ネーミングプランのご案内

PJ画像0
ネームプレート設置例

2009年2月9日に着工したKavli IPMU新研究棟は、同年12月22日建物の引き渡しが行われ、2010年には本格的に新研究棟での研究活動を開始いたしました。
Kavli IPMUでは新研究棟の完成を記念して、研究棟内の各施設にご支援いただいた方のお名前を銘板に刻み、各施設に掲示させていただく「ネーミングプラン(naming plan)」を謝意としてご用意しております。

対象施設

1階: セミナー室A・B 400万円、実験室A・B 500万円
2階: 図書室 1,000万円、会議室A 300万円、会議室B 100万円
3階: 研究室C1 200万円、研究室C2 400万円、研究室 100万円、ロッジア 500万円
4階: 研究室 100万円
5階: 研究室 100万円、セミナー室D 200万円
6階: アンフィシアター(屋上テラス) 1,400万円

PJ画像1
アンフィシアター
PJ画像1
ロッジア

PJ画像2
図書館
PJ画像2
研究室

東京大学へのご寄付には税法上の優遇措置が適用されます。

関連プロジェクト

PJ画像

日本が誇る植物園を、世界へ

Life in Green プロジェクト(小石川&日光植物園)

PJ画像

三崎から世界へ!奇跡の海の研究を支える

マリン・フロンティア・サイエンス・プロジェクト

PJ画像

― 環境に優しいクリーンな資源 ―

南鳥島レアアース泥・マンガンノジュールを開発して
日本の未来を拓く

PJ画像

東京大学から世界へ 飛び立つ学生を応援する

Go Global 奨学基金(東京大学在学学生留学支援・海外派遣事業)

PJ画像

三陸の水産業の復興をめざして

沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)

PJ画像

~生命現象の完全な理解に向けて~

東京大学定量生命科学研究所-カロリンスカ研究所国際活動支援基金

PJ画像

教育から社会をかえる ~100年後の地球のために~

One Earth Guardians(地球医)育成プログラム支援基金

PJ画像

目指せリーグ優勝!頑張れ洋弓部!!

東京大学運動会洋弓部支援プロジェクト

PJ画像

ヒトの知性はどのように生じるか?

ニューロインテリジェンス国際研究機構(IRCN)基金

PJ画像

日本と世界の変革を駆動する未来の人材育成へご支援を

変革を駆動する先端物理・数学プログラム(FoPM)支援基金

PJ画像

分子科学で未来をつくる。

統合分子構造解析拠点「FS CREATION」における研究と教育の支援基金

PJ画像

―「捕雷役電」 受け継ぎ育み、飛躍する―

東大電気系教育発信交流支援基金 ー捕雷役電150ー

PJ画像

新しい「生命の概念」をつくる

UT7(次世代生命概念創出研究グループ)基金

PJ画像

― 人間とは何か、ともに考えるために ―

社会と未来を開くオープンヒューマニティーズ基金

PJ画像

国際舞台で活躍する優秀な人材を社会へ輩出

PEAK奨学金制度(東京大学総合文化研究科・教養学部基金)

PJ画像

次世代につなぐ長期生物多様性観測

ネイチャーポジティブ基金
(東京大学先端科学技術研究センター生物多様性・生態系サービス分野)

PJ画像

このプロジェクトは寄付募集を終了しました

小型模擬人工衛星CanSatプロジェクトへの挑戦基金

詳細をみる

募集終了

PJ画像

このプロジェクトは寄付募集を終了しました。

新社会を創造する化学人材育成基金

詳細をみる

募集終了

PJ画像

このプロジェクトは寄付募集を終了しました。

未来構想ビヨンド2020プロジェクト

詳細をみる

募集終了

PJ画像

このプロジェクトは寄付募集を終了しました。

東日本大震災救援・復興支援プロジェクト

詳細をみる

募集終了

PJ画像

このプロジェクトは寄付募集を終了しました。

「スーパー酵母2024」プロジェクト

詳細をみる

募集終了

PJ画像

このプロジェクトは寄付募集を終了しました。

メダカ自然集団の保全事業支援基金

詳細をみる

募集終了