日本社会における格差と貧困の問題は日々深刻さを増し、特に新型コロナウイルスの感染拡大はこうした深刻さに拍車をかけ、社会の分断や多様性の阻害をもたらしかねない状況です。このような状況を克服し、格差や貧困問題の本質的な解決を図る教育の重要性が増しています。
教育学研究科では、グローカルな共生社会の実現に向けた格差と分断に挑む「架橋する教育学」研究拠点の構築をめざします。SDGsの視点も踏まえ、誰一人取り残さない教育と社会の実現に寄与するため、『教育格差問題研究基金』を設置しました。
皆様より寄せられるご厚志により、教育の現場である学校や自治体、貧困家庭の子どもたちを支援するNPO法人と連携し、量的・質的調査を行います。また、「現場」での取り組みの分析・評価を進め、学術的に体系化することをめざして活動してまいります。
くわえて、シンポジウムや報告書を通じて、「架橋する教育学」を東大から社会そして世界へ発信し、教育格差問題の解決に貢献する所存です。一人でも多くの皆様から力強いご支援を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。
●自治体・学校との連携
多様性の包摂を重視する自治体と大学の両者が、地域の学校をインクルーシブな空間に再編成するための研究とその担い手の育成事業に共同で取り組むことを通して、インクルーシブ社会の実現に 寄与することをめざしています。
▶吹田市との教育・研究交流の例
https://www.p.u-tokyo.ac.jp/archives/4768
●NPO法人との連携
子どもの貧困や社会的格差解消に取り組むNPO法人と提携し、学術研究と社会変革を両輪とする本プロジェクトを進めています。NPOの実践フィールドへの参加を通して、「架橋する教育学」を実践する次世代の研究者を育成します。
▶NPO法人 Learning for All との連携の例
https://www.p.u-tokyo.ac.jp/archives/4715
●国際機関・海外の教育・研究機関との連携
SDGsに示されているように社会的格差解消や多様性を尊重 するインクルーシブ社会の実現は、今や世界共通の課題です。本プロジェクトでは、ユネスコなどの国際機関や海外の教育・研究機関と連携して、グローカルな視点から、課題解決をめざします。
▶ストックホルム大学との国際学術研究交流の例
https://www.p.u-tokyo.ac.jp/archives/4808
●当事者、実践者、研究者の協働によるワークショップ
吹田市や大阪市立大空小学校でのインクルーシブ教育の実践、NPO法人Learning for All が展開する「地域協働型子ども包括支援」などの事例をもとに、当事者と実践者と研究者が協働して、多様性が尊重されるインクルーシブな学校、地域、社会の実現をめざす有効な手立てについて意見を交わし、考え、可能なものから積極的に実行に移していきます。
●新たな価値を創出し、発信するシンポジウム
多様性が尊重されるインクルーシブな学校、地域、社会という新しい価値についての確かな共通言語を作りだし、広く社会に向けて発信するシンポジウムを開催して、国や自治体の政策・制度にもインパクトを与えることをめざします。社会的格差と分断の悪循環を断ち切ることをめざして行われている現在の様々な取り組みの価値基盤や効果についての質的・量的調査を実施して、その結果の報告・分析も行います。
ごく最近まで日本は格差の小さい、平等な国だと思われていました。しかし、現実には所得格差が拡大しているだけでなく、ジェンダーや障害・能力、外国とのつながりなどによる差別や不平等が私たちの身近に満ち溢れています。子どもに目を向けると、子どもの貧困率は13.5%、とりわけ一人親世帯の子どもの貧困率は48.1%であり、いわゆる先進国の中で最高水準となっています(厚生労働省、2019年国民生活基礎調査)。この不利な条件が学校教育を通じて学力格差を生み、教育を受ける機会を制約することで、多くの子どもたちの可能性が閉ざされています。さらに、学校や地域でも多様性が尊重されず、排除される傾向が強いのが日本社会の特徴です。
本プロジェクトは、現在の教育が学力格差を生み出し、子どもの自尊心を損なうことで社会的格差と分断の再生産に寄与している事実を冷静に分析するだけでなく、その悪循環を断ち切るのに必要な新たな価値と効果的な実践や政策・制度を当事者、実践者と協働して創出していくことをめざしています。
すべての子どもが家庭経済的背景や、ジェンダー、障害・能力、外国とのつながりなどによる不利を被らず、豊かな深い学びと自分らしく成長する機会と空間が保障される学校、そして社会的格差と分断が解消され、多様性が尊重されるインクルーシブ社会の実現。それが、本プロジェクトに期待されるものです。そのために、自治体・学校、NPO法人、国際機関、海外の教育・研究機関と連携して、様々な取り組み事例、政策・制度を検証するとともに、新たな価値と実践を創造し、社会に向けて発信していきます。
ぜひ多くの皆様に本プロジェクトをともに支えていただけるようお願い致します。
■ 若手研究者の育成
■ フィールドワークの実施
■ 新しい実践開発や政策提言のための調査研究
■ シンポジウムやワークショップの開催
■ 報告書の作成等
2024年01月31日(水)
日本社会における格差と貧困の問題は深刻さを増し、特に新型コロナウィルスの感染拡大はそうした深刻さに拍車をかけ、社会の分断や多様性の阻害をもたらしかねない状況です。そうした状況を克服し、格差や貧困問題の本質的な解決を図る教育の重要性が増しています。
そのような背景のなか、グローカルな共生社会の実現に向けた、格差と分断に挑む「架橋する教育学」研究拠点の構築をめざす東京大学教育学部・大学院教育学研究科の活動支援のために、基金へのご寄付をお願い申し上げています。
広くご寄附のお願いをするために、ご寄付を募るチラシを作成し、今年度のホームカミングデイにて配布したところです。
■ご寄付の使途について
連携するNPOや学校等と協働した、子どもの貧困問題解決へ向けての量的、質的調査の展開、地域包括型支援の在り方を考えるワークショップの実施、シンポジウムの開催などの活動ができるように積み立てています。
2023年01月25日(水)
日本社会における格差と貧困の問題は深刻さを増し、特に新型コロナウィルスの感染拡大はそうした深刻さに拍車をかけ、社会の分断や多様性の阻害をもたらしかねない状況です。そうした状況を克服し、格差や貧困問題の本質的な解決を図る教育の重要性が増しています。
そのような背景のなか、グローカルな共生社会の実現に向けた、格差と分断に挑む「架橋する教育学」研究拠点の構築をめざす東京大学教育学部・大学院教育学研究科の活動支援のために、基金へのご寄付をお願い申し上げています。
広くご寄附のお願いをするために、2022年6月より東京大学のホームページに基金のページを開設、12月に開催された「UTokyo GIVING CAMPAIGN」にも参加しまして、貴重なご寄付やご声援を頂いております。
温かいご支援を賜り、ありがとうございました。
<教育格差問題研究基金>
現在の支援制度は不知ですが、当時は授業料を半額に減免していただき助かりました。
また、学生課でお金を貸していただき(記憶では1万円で翌月返済だったと思います)、何とか卒業できました。
微力ですが、今後の研究に役立てていただければ幸甚です。
<教育格差問題研究基金>
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(東京銀杏会・岡田幸村)
<教育格差問題研究基金>
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