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本基金は、東京大学と学校現場が連携し、探究学習やアート・創造性教育を通じて、子どもたちの知性と感性を育む学びの場を全国へ広げることを目指すものです。
昨今、国内外で探究学習やProject Based Learning、STEAM教育など生徒中心の統合的な学びの重要性が認識され、学校現場でも知性と感性の両方を生かした学びの場を実現することが求められています。しかし、こうした学びの場の設計には教員の専門知識や経験、学校体制や環境づくりも求められることから、現場で理想的な学びを実現するには多くの困難があります。
本事業は、東京大学と学校現場が連携しながら知性と感性を働かせる未来の学びの場を設計・実施し、その効果を検証する教育研究プロジェクトです。大学と学校が協働し、科学研究や課題解決型の探究実践、芸術表現や創造活動を通じた学びを展開するとともに、そうした教育実践の実践知を共有する研修も展開します。さらに、これらの学習過程をデータに基づいて分析し、実践と研究を循環させる持続可能な教育基盤を構築します。
本基金は三つの柱から成ります。
CASEER(学校教育高度化・効果検証センター)は、2017年度に学校教育高度化センターの改組により設置されました。前身の教育高度化センターは、約20年にわたって「実践性・総合性・連携性」の理念のもと、教職専門性の高度化と学校教育の発展を目指してきました。CASEERはその活動をさらに拡充し、東京大学教育学研究科での研究知見、東京大学教育学部附属中等教育学校での実践やその効果検証のエビデンスの蓄積を統合しながら、全国の大学や教育委員会、学校と連携しつつ、教育効果に関するエビデンスの蓄積と活用を推進していることが特徴です。
CASEERは、大学生の成長や教育成果、ならびに中高生の探究的学びが価値観や市民性、将来の社会的アウトカムに与える影響を、パネル調査などを通じて実証的に分析し、教育改善や政策提言につなげてきました。また、教育の国際化や研究の発信力向上を目的に活動を展開し、グローバル市民性教育の実践と研究を進めてきました。2025年からは、高校における個人研究型探究学習の指導者育成や初等中等教育への支援事業を推進し、また2026年からは新たにアート・創造性教育ユニットを立ち上げ、学校教育の高度化に向けた研究と実践を多面的に発展させています。
これらの活動は、学校との連携授業、教員研修、実践コミュニティの形成、効果検証、教材・プログラム開発など、人と人との継続的な関わりを基盤とする公共性の高い取り組みです。一方で、その運営基盤は期間限定の外部資金や競争的資金への依存度が高く、近年の人件費高騰や国立大学予算の縮減により、現在の体制だけでは継続・発展が難しくなりつつあります。
CASEERでは、探究学習や創造性教育に関する実践知と研究成果を、特定の学校だけでなく広く社会へ還元し、より多くの教育現場へ届けることを目指しています。皆様からのご支援が、学校現場とともに未来の学びを支える取り組みを継続する力となります。どうか温かいご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
ご寄付は、児童生徒向けの探究・アートワークショップ、教員研修、教育効果の測定・分析に活用し、実践と研究が循環する持続可能な教育基盤づくりに役立てます。
具体的には主に以下の活動に活用させていただきます。
これらを通じて、児童・生徒・学生は探究の力、協働性・市民性、批判的思考力、創造性といった能力や態度を養うことができます。また、研修に参加した教員には、探究やアートを活用した授業設計力の向上と、エビデンスに基づく実践改善の視点がもたらされます。
本事業は、学術知見と実践・エビデンスに基づいた、知性と感性を開く学びの場を学校現場に広げることにつながります。また、本事業を通じた教育効果の測定により、学習者の探究の力・市民性・批判的思考力・創造性の変化を可視化するデータが蓄積され、教育効果に関する実証的知見を社会に共有することができます。さらに、教員研修やシンポジウムの開催を通じて、特定の教員や学校に依存しない再現可能な学習設計が広がり、日本の教育現場全体における高度な学びの質的向上に貢献することが期待されます。
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