歴史家ワークショップ支援基金

若手歴史研究者を育成し「歴史的思考法」をひろく日本社会と共有したい

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プロジェクト設置責任者

経済学研究科マネジメント専攻 准教授
山本 浩司

今年度寄付総額
644,500円
今年度寄付件数
37件
現在の継続寄付会員人数
6人

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東京大学へのご寄付には税法上の優遇措置が適用されます。


山本浩司准教授からのメッセージ
 

「歴史的思考」 ― 社会を活性化させるための基本ツール

社会を活性化させるための基本なツールとしての「歴史的思考」を社会にひろげたい。それがわたしたちの理念です。

世界的な感染拡大や金融危機、想定を超えた災害や紛争など、未曽有の出来事に直面するとき、現在の状況を的確に把握し、危機を乗り越えるための手がかりを求め、わたしたちは歴史を紐解きます。目指すべき未来社会の設計を考える際も、工学や医学をはじめとする諸学問と並び、歴史を遡る視点が重要な役割を果たします。

歴史を学ぶ意義はそれだけにとどまりません。歴史研究者は人々が遺した手稿などの記録を読み解き、過去を再構築する過程で、史料の内容そのものを鵜呑みにせず、史料が生み出され、受け継がれてきた背景に目を凝らします。歴史研究が育んできたこのような「史料批判」の手続きにふれることは、あらゆるメディアから情報が飛び込んでくる現代社会に欠かせない情報リテラシーの基盤ともなるでしょう。また、過去を生きた人々の境遇をエビデンスに即して誠実に理解しようとする試みは、ものごとの背景を想像し、他者に共感し、現在の「あたりまえ」から距離をとって自らを省みることにもつながります。このように、歴史的思考を身につけることは、社会をより豊かに、より公正に、より活力あるものとするための基本条件なのです。

ところが現在、社会の活性化に不可欠な歴史的思考は先細りしつつあります。長らく文系の学問が軽視されてきた日本では、歴史的思考を担う若手研究者の育成に十分な資源が投じられていません。その知見や研究成果の社会還元は滞り、財源とロールモデルの減少にともなって研究者も減少し続けるという負のサイクルに陥っているのです。

 

歴史家ワークショップ――100年続く学問の基盤形成

そのような現状を改善し、歴史研究を盛り上げ、歴史的思考法とその成果をひろく発信するため、わたしたちは2016年に「歴史家ワークショップ」を立ち上げました。以来、当ワークショップは全国の若手研究者を対象に、初めての英語発表から英文原稿の推敲と査読のノウハウ、一流国際誌への投稿、一般向け講演の技術と実践まで、国内外で最高水準の研究者に期待される成果発信の工程をシームレスに支援し、学術成果を社会と共有する場を提供してきました。

過去を振り返り、過去から学ぶことの価値が実感を伴って受け継がれていく社会。歴史的背景を考えることが汎用性の高いスキルの一つとして認知され、奨励され、活用される社会――そのような社会の実現を、わたしたちは目指しています。

「歴史家ワークショップ」の詳細はこちらをご覧ください。
・HPはこちら
・これまでの実績はこちら
・参加した方々の体験談はこちら
・歴史家ワークショップ憲章はこちら



■歴史家ワークショップパンフレット
(画像をクリックして拡大。PDF版はこちら

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歴史家ワークショップの社会発信

最新の歴史研究の知見を社会に還元するため、歴史家ワークショップでは参加型ワークショップや連続講座などを企画・開催しています。英米圏のアカデミアで重視されつつあるパブリック・エンゲージメントを実践するボトムアップの取り組みです。お誘いあわせのうえ、ぜひご参加ください。

Warm Heart Cool Headと共同で2022年から開催している「困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス」は、研究者とビジネス・パーソンのあいだに架け橋を築く連続セミナーシリーズです。また、エンターテイメントを通した歴史との関わり方に着目する「ウラガワ!」シリーズもご好評いただいています。

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2019~2022年に3回開催した「史料読解ワークショップ」では、専門家の解説の後、事前配付された資料を用いて参加者同士が議論するグループワークを行い、史料を読み解く楽しさを共有しました。

2020~2021年に開催した連続講座「伝記の読み方を考える」では、歴史上の偉人のイメージの形成に伝記が果たしてきた役割を考えました。講演動画はYouTubeで配信しています。
 
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2018~2019年には、国立西洋美術館の企画展に合わせた講演会シリーズ「『ミケランジェロ展』を3倍楽しむ。」「『ルーベンス展』を3倍楽しむ。」「『ハプスブルク展』を4倍楽しむ。」を開催しました。それぞれの芸術が生まれた時代背景を新進気鋭の研究者が解説しました。
 
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歴史家ワークショップをご支援ください

「歴史家ワークショップ」は、卓越した研究者を輩出し、世界最高水準の研究成果を広く社会に還元すべく、事業の組織化と拡充を進めています。そこで、当事業の継続とさらなる発展のため「歴史家ワークショップ支援基金」を設立し、皆さまからのご支援をお願いすることとしました。当基金を通じていただくご支援を、より良い未来社会の構築につなげていくことをお約束たします。皆さまのご理解・ご協力を心よりお願い申し上げます。
 

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2023年活動報告
-歴史家ワークショップ活動報告2023:歴史研究者が織りなす学びと交流-

2024年02月13日(火)

歴史家ワークショップでは、1 国際発信力強化2 知識共有・ピアサポート3 社会との成果共有を活動の柱とし、各種イベントを企画・運営しています。2023年1月から12月にかけて実施した事業は以下のとおりです。

1 国際発信力強化

〈リサーチ・ショウケース〉
国際学会での発表に挑戦する若手研究者を応援しています。

 【企画・運営】古川萌、大西晋作、ポリーナ・バルデゥッチ(東京大学/歴史家ワークショップ事務局) 

 ・第2回フランス語リサーチ・ショウケース
(2023年2月22日、発表者7名/校閲者8名/参加者35名)
司会・コメンテーター:隠岐さや香(東京大学)
・第17回リサーチ・ショウケース
(2023年8月4日、発表者12名/校閲者11名/参加者28名)
司会:古川萌
コメンテーター:バラック・クシュナー(ケンブリッジ大学)
・第18回リサーチ・ショウケース
(2023年11月30日、発表者10名/校閲者13名/参加者25名)
司会:ポリーナ・バルデゥッチ
コメンテーター:島津直子(東京大学)

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〈多言語論文執筆シリーズ〉(旧フロントランナー・シリーズ)
「言語の壁」をどう乗り越えるか―経験豊かな研究者に学びます。

【企画・運営】森江建斗(京都大学)、藤本大士(日本学術振興会)、山田智輝(バーミンガム大学)、中井杏奈(東京外語大学)、村山緑(九州大学)、山下大喜(宇部工業高等専門学校)

・多言語論文執筆シリーズ16
(2023年5月13日、参加者40名)
司会:藤本大士、村山緑 講師:保明綾(マンチェスター大学)
・多言語論文執筆シリーズ17
(2023年11月25日、参加者20名)
司会:山下大喜、森江建斗 講師:山﨑洋子(武庫川女子大学)
・多言語論文執筆シリーズ18
(2024年12月21日、参加者32名)
司会:中井杏奈、森江建斗 講師:青島陽子(北海道大学)


〈英文校閲ワークショップ〉
歴史研究者が集い、英語論文執筆のスキルアップを目指します。

【企画・運営】山本浩司(東京大学/歴史家ワークショップ事務局)、安平弦司(京都大学)

 ・第5期英文校閲ワークショップ(2023年9月14日~12月7日、全6回、参加者各回平均12名)
・原稿検討会(2023年4月27日~9月26日、全3回、参加者各回5名)

 

2 知識共有・ピアサポート

 〈コーヒータイム・シリーズ〉
孤独に陥りがちな研究者が人間的つながりを構築する試みです。

【企画・運営】赤﨑眞耶(モンペリエ第三大学)、大津谷馨(リエージュ大学)、纓田宗紀(アーヘン工科大学)、北川涼太(広島大学)、新田さな子・藤田風花(京都大学)、槙野翔(ダブリン大学)、村山木乃実(日本学術振興会)

・CTS12「実践!アカデミアのためのアサーティブ・コミュニケーション」
(2023年7月24日、参加者12名)
司会:村山木乃実 講師:堀田美保(近畿大学)

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〈困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス〉
歴史研究者とビジネスパーソンの対話の場が生まれています。

【企画・運営】山本浩司、山崎大祐(Warm Heart Cool Head)

・VOL.03 五感と歴史— エステティック・キャピタリズムを通して
(2023年2月8日、登壇者4名/参加者87名)
登壇者:久野愛(東京大学)、ハヤカワ五味(ウツワ)、山崎大祐
司会:山本浩司

・VOL.04 信用を創造する技術の過去と未来 ―サラ金と農業史の視点から―
(2023年5月29日、登壇者4名/参加者92名)
登壇者:小島庸平(東京大学)、新井和宏(eumo)、山崎大祐
司会:山本浩司

・VOL.05 長篠の戦いの記憶と情報リテラシー
(2023年7月26日、登壇者4名/参加者73名)
登壇者:金子拓(東京大学)、竹下隆太郎(PIVOT)、山崎大祐
司会:山本浩司

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〈ウラガワ!〉
「歴史もの」の「ウラガワ」を探るイベント、大好評をいただいております。

【企画・運営】古川萌(東京大学/歴史家ワークショップ事務局)、新田さな子・吉田瞳(京都大学)

 ・『セシルの女王』のウラガワ!
(2023年3月3日、登壇者5名/参加者103名)
登壇者:指昭博(神戸市外国語大学)、こざき亜衣、生川遥(小学館)
司会:新田さな子、吉田瞳
・『天幕のジャードゥーガル』のウラガワ!
(2023年11月5日、登壇者5名/参加者513名)
登壇者:トマトスープ、津田小百合(秋田書店)、谷川春菜(早稲田大学/モンゴル国立大学)
司会:新田さな子、吉田瞳

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そのほか、アートドキュメンテーション学会との共催で第140回デジタルアーカイブサロンを実施し、特任研究員の古川萌が「ルネサンスの展示室——16世紀フィレンツェにおけるコレクションの陳列」をテーマに発表しました(2023年3月17日、登壇者2名/参加者30名)。

以上のイベントに加え、5月25日、EU加盟国の文化機関が連携して活動するEUNIC (European Union National Institutes for Culture) というネットワークの定例会議に代表の山本浩司が出席し、日頃の歴史家ワークショップの取り組みについて発表しました。

メーリングリストの登録者数は2023年春以降150名ほど増加し、1,101名となっております(2024年1月現在)。

引き続き多彩なイベントを開催して参りますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

■ご寄付の使途
いただいたご寄付は以下の目的のために、活用いたしました。
温かいご支援を賜り、ありがとうございました。
・上記イベント運営費
・管理費

「『天幕のジャードゥーガル』のウラガワ!」の録画公開

2023年12月11日(月)

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日頃から歴史家ワークショップ(HW)をご支援いただき、誠にありがとうございます。

去る11月5日(日)、歴史エンタメの制作背景に迫る「ウラガワ!シリーズ」の第2弾として、 「『天幕のジャードゥーガル』のウラガワ!」を生配信いたしました。

ゲストに作者のトマトスープ先生、編集者の津田小百合さん、公式コラム担当の谷川春菜さんをお招きし、歴史研究と歴史フィクションはどのようにお互いに影響を与えているのか、「歴史もの」の「ウラガワ」を探る一夜となりました。

当日は500名を超える視聴者数を記録するなど盛会を極めた本イベントを、ぜひ録画でもお楽しみください。



また、公式コラム「もっと!天幕のジャードゥーガル」にて、谷川春菜さんが本イベントについて補足してくださっています。あわせてご一読ください。

https://souffle.life/column/motto-tenmaku-no-ja-dougal/20231125-2/

ご好評をいただいておりますウラガワ!シリーズ第3弾にもご期待ください。

歴史家ワークショップ https://historiansworkshop.org

 

2021年度に開催した国際シンポジウムの成果が結実

2023年11月27日(月)

日頃から歴史家ワークショップ(HW)をご支援いただき、誠にありがとうございます。

2021年度にHWが開催した国際シンポジウム「海外の日本中世史研究」をご記憶でしょうか。2020年度のHW特任研究員・黄霄龍さん(現本学東洋文化研究所特任研究員)が企画を担当し、100名近い皆さまのご参加を賜りました。
このたび、その成果が勉誠社のアジア遊学の一冊として刊行されることになりましたので、お知らせいたします。

2023年11月30日刊行
黄霄龍・堀川康史編
アジア遊学 289
『海外の日本中世史研究 「日本史」・自国史・外国史の交差』(勉誠社)
https://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=103694

国際シンポジウム「海外の日本中世史研究」(2022年3月8日)
https://historiansworkshop.org/symposium_japanese_medieval_history/

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書籍の紹介(勉誠社ウェブサイトより)
日本中世史は、日本人研究者による「自国史」研究としてだけでなく、海外においても、日本とは異なる文化的・学術的背景のもとで研究が進められ、地域ごとの特色を帯びながら独自の発展を遂げている。 この数十年の間、国や地域を越えた学術交流はより一層広がりをみせているが、各地域における研究視角や背景を踏まえた相互参照・相互批判までには至っていないのが実情である。 本書では、 英語圏・韓国・中国・ドイツ語圏における研究の動向、在外研究による経験・知見、参照軸としての日本における外国史研究、 外国語で書かれた近年の研究成果などを通じて、多元的に存在する地域ごとの「知の体系」を照らし出すことで、「知の循環」の実践のための道筋を示す。

HW一同、黄さんの出版を心よりお祝いするとともに、益々のご活躍を祈念しております。

歴史家ワークショップ https://historiansworkshop.org
 

HW関係者による「全体ミーティング2023」を開催しました!

2023年10月20日(金)

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参加者の集合写真

 

日頃から歴史家ワークショップ(HW)をご支援いただき、誠にありがとうございます。

去る9月30(土)、本郷キャンパス小島ホールおよびオンラインにて、HW関係者による「全体ミーティング」を開催しました。

本ミーティングには、国内外から計22名(対面16名、オンライン6名)のHW関係者が参加し、これまでのHWの活動を振り返るとともに、これからの組織運営の現状や課題を共有しました。
 

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また、講師にお招きした慶應大学特任教授の鳥谷真佐子先生とともに、ワークショップ形式で活発に議論を進めることで、来年度(2024年度)以降の体制について、また、中長期的な目標について、より一層理解を深めることができました。

コロナ禍以降、これだけの数のHW関係者が一堂に会するのははじめての機会でした。 このような場が設けられるのも皆様のご支援のおかげです。

発足以来の大きな転換期を迎えようとしているHWは、これからも皆様とのつながりを大切に、「歴史的思考」を社会に浸透させるべく邁進していく所存です。 引き続き応援よろしくお願いします。


2023年秋、HWは様々なイベントを企画しています。本郷キャンパスの銀杏も色づく季節、ぜひお出かけください。なお、お住まいの地域にかかわらずご参加いただけるオンラインイベントもご用意しています。
 

詳しくはHWウェブサイトをご覧ください。

 

困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネスVOL. 04およびVOL. 05を開催しました

2023年09月06日(水)

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日頃から歴史家ワークショップをご支援いただき、誠にありがとうございます。

歴史家ワークショップがWarm Heart Cool Head(WHCH)と共同でお届けしている「困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス」は、おかげさまで2年目に入り、去る5月29日(月)に本郷キャンパス小島ホールおよびオンラインにて今年度の初回をハイブリッド開催いたしました。

東京大学大学院経済学部准教授の小島庸平氏と非営利株式会社eumo代表取締役の新井和宏氏をお招きした第4回のテーマは、「信用を創造する技術の過去と未来 ーサラ金と農業史の視点からー」。現地にご来場くださったおよそ30名に加え、オンラインでも60名近い皆さまのご参加を賜りました。


(左から)ゲストの小島庸平氏、歴史家ワークショップ代表・山本浩司、ゲストの新井和宏氏、WHCH代表・山崎大祐


当日の録画を公開しておりますので、この機会にぜひご覧いただけましたら幸いです。



 

続いて7月26日(水)、東京大学史料編纂所教授の金子拓氏とPIVOTチーフ・グローバルエディターの竹下隆一郎氏をお迎えし、同じく小島ホールおよびオンラインにて、「長篠の戦いの記憶と情報リテラシー」をテーマに第5回を開催いたしました。

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ゲストの金子拓氏(中央左)と竹下隆一郎氏(中央右)
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当日ご参加くださった鈴木健吾さん(東京大学総合文化研究科・博士課程後期)が報告を執筆してくださいましたので、ぜひご一読ください。

ご好評いただいております本シリーズ、次回VOL. 06は12月頃の開催を予定しております。引き続きご注目いただけますようお願いいたします。

◆参加報告はこちら
◆歴史家ワークショップ紹介はこちら 
 

第16回多言語論文執筆シリーズ Multilingual Writing Series を開催しました

2023年05月23日(火)

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保明綾先生、保明先生の著作Science for Governing Japan's Population(Cambridge University Press 2022)

日頃から歴史家ワークショップをご支援いただき、誠にありがとうございます。

2023年5月13日(土)、若手研究者の国際発信力強化を目的とする多言語論文執筆シリーズをハイブリッド開催いたしました。

多言語論文執筆シリーズ(今年度より「フロントランナー・シリーズ」から改称)は、若手研究者が直面する「言語の壁」を認識し、乗り越えることを目指す場です。

今回は、マンチェスター大学で博士号を取得し、20年にわたり英国を拠点に英語で研究成果を発表されている保明綾先生をお迎えし、ご自身の研究キャリアを直面した苦難、困難まで含めて具体的にお伺いしました。途中でワークショップ形式を取り入れることで、参加者の皆さんにも研究の強みや弱みをお話いただき、インタラクティブなイベントにすることができました。

当日はおよそ40名の歴史研究者が集い、オンライン参加者が多かったものの、対面参加者は交流会の場でさらに議論を深めました。開催後のアンケートには、「学会などで聴くオフィシャルな内容とは違い、参考になった」「先生に直接質問できる機会があってよかった」「自分自身のキャリア設計の参考になった」等のご意見が寄せられました。

歴史家ワークショップは、所属機関や専門領域の垣根を超えたコミュニティ形成とスキル共有のため、若手研究者自身によるイベントの企画運営を支援しています。本イベントは、京都大学と九州大学に所属する2名がファシリテーションを担当しました。

このようなイベントが継続できているのも寄附者の皆さまのおかげです。
引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

なお、歴史家ワークショップでは2023年5月29日(月)に「困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス VOL. 04」を開催するほか、今夏に向けて様々なイベントを企画しております。詳しくは下記ウェブサイトをご覧ください。

歴史家ワークショップ

フランス語「リサーチ・ショウケース」を開催しました

2023年03月22日(水)

日頃から歴史家ワークショップの取り組みをご支援いただき、誠にありがとうございます。

2023年2月22日(水)、母国語以外の言語で簡潔に研究のエッセンスを発表するイベント、「リサーチ・ショウケース」を開催いたしました。

フランス語版の2度目となった今回は、事前の原稿レビューを経て、多岐にわたるテーマで研究を続ける7名の若手研究者の皆さんが成果を発表してくださいました。また、コメンテーターにお迎えした隠岐さや香先生(東京大学准教授)からは、フランス語での発表スキルの向上につながる具体的なアドバイスをいただきました。
  

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投票の結果、京都大学大学院の中村融子さんと
同志社大学大学院の友寄元樹さんが優秀発表者に選ばれました。


開催後のアンケートには、「原稿レビューが素晴らしく、ぜひ留学したいという意欲が高まった」、「他大学の学生との交流が楽しかった。分野は違うけれど、歴史とフランス語という共通点で友人になれた」といったご意見が寄せられました。

参加者の皆さまの今後の留学や国際学会での発表に「リサーチ・ショウケース」の経験が生かされることを願わずにはいられません。

なお、歴史家ワークショップでは2023年度も様々なイベントの開催を予定しております。
詳しくは歴史家ワークショップのウェブサイトをご覧ください。
https://historiansworkshop.org
 

歴史家ワークショップ支援基金
「困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス」のアーカイブ動画公開

2023年02月20日(月)

日頃から歴史家ワークショップをご支援いただき、誠にありがとうございます。

歴史家ワークショップがWarm Heart Cool Head(WHCH)と共同でお届けしている「困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス」につきまして、去る2月8日(水)に本郷キャンパス小島ホールおよびオンラインで開催した第3回の録画を公開いたしましたので、お知らせいたします。

東京大学大学院情報学環准教授の久野愛氏をお招きした第3回のテーマは、「五感と歴史— エステティック・キャピタリズムを通して」。ゲストスピーカーに株式会社ウツワ代表取締役社長のハヤカワ五味氏をお迎えし、現地にご来場くださったおよそ30名に加え、オンラインでも60名近い皆さまのご参加を賜りました。
前回までの参加者の皆さまのお声を反映し、今回からはじっくり議論を深められるよう時間配分を工夫いたしました。ぜひご覧いただき、忌憚なきご意見・ご感想をお寄せいただけましたら幸いです。

■YouTubeリンク
https://youtu.be/T7tY9vRMsao


本シリーズは来年度も継続し、最新の研究成果を皆さまに発信して参ります。
引き続き歴史家ワークショップの活動にご注目いただけますよう、お願いいたします。


なお、本シリーズの共催企業であるWHCH代表・山崎大祐氏と歴史家ワークショップ代表・山本浩司の対談がPRESIDENT Online(プレジデントオンライン)に掲載されました。研究の最先端で得られた新たな視点に経営者が応えます。
こちらも併せてぜひご一読ください。

それっぽい「ウソの歴史」を参考にするとヤバい… 東大准教授の「英国の石鹸の話」に若手経営者が感動したワケ(2023年2月2日付)
https://president.jp/articles/-/66086

歴史家ワークショップ ウェブサイト
https://historiansworkshop.org/

 

日本科学未来館で開催されたイベントに参加しました

2023年02月01日(水)

歴史家ワークショップは、2022年10月8日(土)に日本科学未来館で開催されたイベント「科学とジェンダーステレオタイプ~未来の科学をどうつくる?」に協力しました。https://historiansworkshop.org/science_gender_stereotype_report/

歴史家ワークショップ代表の山本もディスカッションに参加しております。
是非ご覧ください。


わたくしども歴史家ワークショップも日頃からジェンダーに関する取り組みに意識的でありたいと考えております。 引き続き皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

2022年活動報告
-オンラインおよび対面で数多くのイベントを開催-

2023年02月01日(水)

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第16回リサーチ・ショウケース(11月17日)参加者

「歴史家ワークショップ(HW)」では、1 国際発信力強化、2 知識共有・ピアサポート、3 社会との成果共有を活動の柱とし、各種イベントを東京大学教育研究経費、東京大学基金等の予算によって企画・運営しています。
2022年1月から12月にかけて実施した事業は以下のとおりです。

1 国際発信力強化
〈リサーチ・ショウケース〉
本シリーズは、一般社団法人東京倶楽部の助成を受けて実施しています。
【企画・運営】古川萌・大西晋作(東京大学/歴史家ワークショップ事務局)

・第1回日本語リサーチ・ショウケース
 (2022年2月21・22日、発表者13名/校閲者14名/参加者25名) オンライン
司会:古川萌
ゲストコメンテーター:茶谷さやか、ザヘラ・モハッラミプール、カミラ・トレス・ビアンチ

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・第15回リサーチ・ショウケース
 (2022年7月27・28日、発表者13名/校閲者6名/参加者35名) オンライン
司会:古川萌 ゲスト・コメンテーター:久野愛(東京大学)

・第16回リサーチ・ショウケース
(2022年11月17日、発表者9名/校閲者9名/参加者30名) ハイブリッド
司会:古川萌 ゲスト・コメンテーター:大石和欣(東京大学)

〈フロントランナー・シリーズ〉
【企画・運営】藤井碧・藤本大士・森江建斗(京都大学)

・フロントランナー・シリーズ11
(2022年3月17日、参加者21名) オンライン
司会:藤井碧(京都大学・院) 講師:穐山洋子(同志社大学)

・フロントランナー・シリーズ12
(2022年7月5日、参加者38名) ハイブリッド
司会:藤本大士、森江建斗 講師:松田ヒロ子(神戸学院大学)

・フロントランナー・シリーズ13
(2022年9月8日、参加者43名) ハイブリッド
司会:藤本大士、森江建斗 講師:周雨霏(帝京大学)

・フロントランナー・シリーズ14
(2022年10月12日、参加者16名) オンライン
司会:藤井碧 講師:舘葉月(武蔵大学)

・フロントランナー・シリーズ15
(2022年12月1日、参加者25名) オンライン
司会:森江建斗 講師:金澤周作(京都大学)

〈英文校閲ワークショップ〉
・原稿検討会(2022年2月~9月 全5回、参加者各回約6名) オンライン

〈国際シンポジウム〉
・海外の日本中世史研究:「日本史」・自国史・外国史の交差
(2022年3月8日、発表者・コメンテーター6名/参加者98名) ハイブリッド
報告者:トーマス・コンラン(プリンストン大学)、 朴秀哲(ソウル大学校)、 銭静怡(復旦大学)
コメンテーター:川戸貴史(千葉経済大学)、 原田正俊(関西大学)、 堀川康史(東京大学)
司会: 菊地大樹(東京大学)

2 知識共有・ピアサポート
〈コーヒータイム・シリーズ〉
本シリーズはすべてオンラインで開催しています。
【企画・運営】北川涼太(広島大学)、新田さな子(京都大学)、村山木乃実(日本学術振興会)、纓田宗紀(アーヘン工科大学)、槙野翔(トリニティ・カレッジ・ダブリン)、赤﨑眞耶(ポール・ヴァレリー(モンペリエ第三)大学)、市川佳世子(慶応義塾大学)、大津谷馨(リエージュ大学)、篠田知暁(東京外国語大学)、藤田風花(京都大学)

・Coffee Time Series 7「研究と多様なキャリアプラン」
(2022年1月28日、参加者27名)
司会:赤﨑眞耶 登壇者:山野井茜(日系コンサルティング会社), 中野弘喜(東京大学出版会)、三田香織(中央大学)

・Coffee Time Series 8「当事者ミーティング」
(2022年2月18日、参加者10名)
司会:北川涼太

・Coffee Time Series 9「研究にまつわる悩み・望みの分かち合い」(当事者ミーティング)
(2022年6月24日、参加者14名)
司会:北川涼太

 
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・Coffee Time Series 10「海外での研究活動:コロナ禍での留学、海外調査を通して」
(2022年8月2日、登壇者3名/参加者30名)
司会:新田さな子 発表者:後藤真実(ニューヨーク大学アブダビ校)、中辻柚珠(京都大学)、槙野翔

・Coffee Time Series 11「アカデミック・ハラスメントの予防と対応」
(2022年11月9日、登壇者3名/参加者24名)
司会:村山木乃実、纓田宗紀 講師:北仲千里(広島大学)

〈スキル・ワークショップ〉
本シリーズはすべてオンラインで開催しています。
【企画・運営】ジェンダー史:八谷舞(亜細亜大学)、中込さやか(立教大学)、歴史地図:古川萌(東京大学)、吉田瞳(京都大学)、史料読解ワークショップ: 峯沙智也(東京大学)

・史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」
(2022年2月19日/3月12日、参加者37名/13名)
講師:速水淑子(横浜市立大学)、中島浩貴(東京電機大学)

・「ジェンダー史の教え方」*ジェンダー史勉強会との共催イベント
(2022年4月28日、登壇者4名、参加者103名)
登壇者:八谷舞、中込さやか、藤野裕子(早稲田大学)、山本浩司(東京大学)

 
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・「GISで歴史地図を描く」
(2022年11月10日、参加者120名)
登壇者:加納靖之、大邑潤三(東京大学) 司会:吉田瞳(京都大学)

3 社会との成果共有
〈困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス〉
本シリーズは主にHW支援基金を通した寄附金によって対面とオンラインのハイブリッドで実施しています。
【企画・運営】山本浩司、山崎大祐(Warm Heart Cool Head)

・困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネスVOL. 01 ビジネスは社会課題を解決できるのか
(2022年10月12日、登壇者5名/参加者103名)
登壇者:山本浩司、古川萌、鎌田恭幸(鎌倉投信)、谷本有香(Forbes JAPAN) 司会:山崎大祐

・困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネスVOL. 02 何が〈名画〉を作るのか
(2022年12月7日、登壇者5名/参加者98名)
登壇者:古川萌、山本浩司、青木耕平(クラシコム)、森啓子(エフアイシーシー) 司会:山崎大祐

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〈協力イベント、その他〉
・日本科学未来館「科学とジェンダーステレオタイプ~未来の科学をどうつくる?」(2022年10月8日)
各プログラムの詳細は、歴史家ワークショップのウェブサイトをご参照ください。

以上のイベント開催に加え、2022年はロゴマークを新たに作成するとともに、公式ウェブサイトを全面的に刷新しました。組織全体の見取り図や、これから開催されるイベントがこれまでより把握しやすくなっています。

同時に、代表メールアドレス(お問い合わせ先窓口)を変更しました。
info@historiansworkshop.org

さらに、HWの取り組みをより多くの皆さまに知ってもらうため、以下のようなリーフレットを作成しました。主催イベントで来場者の皆様に配布しているほか、東京大学本郷キャンパスのUTCC(東京大学コミュニケーションセンター)等にも配架しています。

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皆さまからいただいたご寄附は、これから実施するイベントの企画運営のために大切に活用させていただきます。
引き続き多彩なイベントを開催して参りますので、ご支援を何卒よろしくお願いいたします。

新シリーズ「困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス」始動

2022年11月07日(月)

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日頃から歴史家ワークショップをご支援いただき、誠にありがとうございます。

歴史家ワークショップでは今年度より、Warm Heart Cool Head(代表:山崎大祐さん)と共同で、「困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス」と題する新たなイベントを対面及びオンラインで開催しております。

本イベントは、「歴史的思考」の面白さの共有を念頭に具体的なテーマを設定し、歴史研究者によるレクチャー(話題提供)の後、途上国の素材と職人の手仕事から生まれたバッグ、ジュエリー、アパレルで知られる株式会社マザーハウスの代表取締役副社長でもある山崎さんをファシリテーターとして座談会および交流会を行うものです。

初回となった10月12日(水)のテーマは「ビジネスは社会課題を解決できるのか」。ゲストスピーカーには、鎌倉投信株式会社 代表取締役社長の鎌田恭幸氏、Forbes JAPAN執行役員Web編集長の谷本有香氏をお迎えしました。

会場の小島ホールに集ったおよそ40名に加え、オンラインでも80名近い皆様がご参加くださいました。参加者の皆様には、ビジネスとアカデミアの枠を超えた熱い議論を堪能していただけたことと思います。

なお、講義のなかで紹介のあった文献は以下の4冊です。

●キース・ライトソン(著) 中野忠、山本浩司(翻訳)、山本浩司(解説)『イギリス社会史 1580-1680 ――経済・社会秩序・文化』ちくま学芸文庫(2022)
●ジョオン・サースク (著)、三好洋子 (翻訳)、山本浩司(解説)『消費社会の誕生 ――近世イギリスの新規プロジェクト』 ちくま学芸文庫(2021)
●三宅秀道(著)『新しい市場のつくりかた』(東洋経済新報社 2012)
●安西洋之、中林鉄太郎(著)『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 』日経BP(2011)

開催後のアンケートには、「時間が短い」「盛り込みすぎ」「テンポが速すぎる」といったご意見も複数いただきました。じっくり議論し、思考を深める時間も確保できるよう工夫していきたいと考えております。

次回以降の「困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス」にもご期待ください。

困難の時代に歴史を学ぶ・歴史から学ぶ アカデミア×ビジネス
https://historiansworkshop.org/category/public_history/academia_business/

〈参加者の声〉
アンケートにご記入いただいたコメントの一部は以下の通りです。ご協力くださった皆様に心より感謝いたします。

「20年以上ビジネスの世界で生きていて、歴史からビジネスを見たこと、考えたことが一度もなかったので、新しい見方、切り口を持つきっかけをいただき大変感謝している」

匿名希望 様(社会人)

「資本主義の仕組みの歴史を踏まえた議論がかなり面白かった」

東京大学工学部機械情報工学科 ドゥルーヴ アイヤ 様

「社会課題をビジネスで解決することを志し、自分も起業したが、今はそのような形のビジネスがある種「流行」となっているように感じる。この「流行」が終わったらどうなるのか、歴史という観点、過去の事例から学びがあり、少し心が軽くなった」

匿名希望 様(社会人)

「(本シリーズが)これから面白くなりそうな予感をすごく感じた」

ソニー株式会社 村中 沙織 様

「オンライン参加だったが、登壇者の熱気が伝わってきた。次回を楽しみにしている」

匿名希望 様(社会人)

「ビジネスは単に私益を追求する合理的な経済・金融の論理だけで動いているのではなく、当該社会の文化や人々の認識や描く社会像によって変化し得る。歴史学は単に過去を見るだけでなく、現代社会がもつ思考枠組みをあぶり出し、人々に希望を与えることができるのだと改めて実感できた」

匿名希望 様(学生)

歴史家ワークショップ ウェブサイト
https://historiansworkshop.org/

講演の様子
 
ご参加いただいた方々
 
 
イベントポスター