新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2019年12月初旬に中国で第1例目の感染者が報告され、数か月間で世界的な流行(パンデミック)を引き起こしました。国内においても2020年1月に第1例目の感染者が確認されてから、その後約1年を経過した2020年12月には首都圏を中心に連日記録的な感染者数が増加するなど、終息の見込みは立っておりません。
東京大学では、「新型コロナウイルス対策タスクフォース」を立ち上げ、全学一丸となって必要な対策の検討及び対応に取り組んでおります。With-Coronaの状態が長く続くことを覚悟し、学生や教職員への感染拡大防止対策を強化しながら、教育・研究活動を実施するという新たなモデルに挑戦することにいたしました。
併せて、大学として最も重要な学生の学びの機会を確保するため、オンライン授業への全面的な移行を進めました。それに伴い、学生それぞれの接続環境によって不公平が生じないよう対策を講じています。
さらに、体調の不安やCOVID-19に関係した悩みに関する相談体制も整備しています。
また、本学の研究力を活かし、様々な分野で新型コロナウイルスに関連する研究・開発を進めております。これまでにも感染阻止の効果が期待できる国内既存薬剤を同定したことを発表いたしました。
医療の現場では、最新鋭の検査機器の導入をはじめ、外来患者の動線確保、院内での感染リスクの回避、専従支援スタッフの配置等、医療崩壊を起こさせないためにも、感染拡大に対応した医療体制の一層の充実を進めております。
本学として現時点で速やかに実行すべき取り組みは、これら教育・研究活動や医療体制の充実に留まらず、広範囲に渡ります。それらにしっかりと対応するためには充実した財政的下支えが必要不可欠です。
ウイルスには、国境や人種は関係ありません。今こそ、世界の人々の生命と健康を守り、愛する家族や隣人と安心して暮らせる日々を取り戻し、未来の世界のために何をすべきかを考えなくてはなりません。
この未曾有の難局にあたり、東京大学は、世界最高水準の学問の叡智を結集させ、この人類の新たな脅威に全力で立ち向かう所存です。
再び、安心して暮らせる日常を共に、一日も早く取り戻すべく、皆さまのご支援をお寄せいただきますよう、お願い申し上げます。
【基金の使途】
これまでに集まった寄附金は、COVID-19の医療対策(特定臨床研究の実施、感染防止対策、医療体制の充実等)に活用させていただきました。
今後は、これまでと同様にCOVID-19の医療対策などのほか、Post-Coronaの社会における新しい日常「ニューノーマル」の追求に資する教育や研究にも拡大します。また、未曽有の難局に起因する教育・研究活動の停滞を避けるべく、即時性を追求し、戦略的な事業に活用いたします。
新型コロナウイルス感染症の影響で困難な状況にある学生への支援は、修学支援事業基金にて受付けております。
今般の新型コロナウイルス感染拡大による社会生活・経済活動の大きな変化のなかで、家計の急変やアルバイト収入の減少などによって苦境を強いられ、修学や研究活動に大きな支障が生じた学生への支援として、東京大学は「緊急学生支援パッケージ」を実施することといたしました。
※修学支援事業基金に対する個人の方々からのご寄付については、これまでの「所得控除」に加えて「税額控除」の適用対象となります。
※ 新型コロナウイルス感染症緊急対策基金は、未来社会協創基金(FSI基金)の枠組みで活動をいたします。
有限会社福利久
一般社団法人東京倶楽部
一般財団法人 古賀信介学術財団
三井不動産株式会社
三井住友信託銀行株式会社
株式会社T&Dホールディングス
T&Dフィナンシャル生命保険株式会社
ゴールドマン・サックス
株式会社 大林組
株式会社 大林組社員有志一同
関西東大会
アイロボットジャパン合同会社
東京海上日動火災保険株式会社 社員有志一同
東京海上日動あんしん生命保険株式会社 社員有志一同
東京海上ホールディングス株式会社
一般社団法人RTA in Japan
FRANCK MULLER JAPAN
ワールド通商株式会社
サイオス株式会社
三慶商事株式会社
株式会社ナチュラリ
株式会社大和証券グループ本社
(お申込順)
力強いご支援誠にありがとうございます。
2021年03月01日(月)
BunBu学院(学童教室 / 東京都目黒区 )の子どもたち(幼稚園~小学生)から、応援メッセージをいただきました。
子どもたち自身が「何かできることはないか」と考え、田植え、稲刈りをして収穫したお米を自分たちで販売して得たお金を、新型コロナウイルス感染症緊急対策基金へとご寄付くださいました。
研究者に宛てたメッセージの一部をご紹介します。
2021年01月05日(火)
新型コロナウイルス感染症はインフルエンザや麻疹などの感染症とは大きく異なる特徴を持ちます。潜伏期間が長く、また症状を出さない感染者の割合が多いという性質は集団における感染対策を非常に困難にしており、現在に至るまで国内でも感染の抑え込みには至っていません。一方で死亡率は3%近くに上りその感染対策手法の確立は急務です。
大学は教育、研究活動を行うための場であるがコロナ禍において集団での活動が大きく制限され本来の目的の遂行にも支障が出ています。これは東京大学のみならず、日本国内、いや、世界中の大学が直面している大きな問題となっており、集団の感染対策としては、ウイルスを持ち込まない、仮に持ち込まれてもウイルスの感染を広げない、感染源を集団から引き離すということが重要です。
日常生活における人と人との交流は残念ながらウイルスの伝播のリスクを伴っており、大学構成員には日常でのウイルス伝播のリスクを高めるような行動を避け大学にウイルスを持ち込まないための日々の対策が求められています。しかしながら、人と人とのつながりは多岐多方面にわたり一個人では制御できません。また、新型コロナウイルス感染症の特徴の一つとして症状を出さない感染者が多いことからも、意識して感染を避けることには限界があります。
そこで、集団活動において新型コロナウイルスの迅速検査を実施することには大きな意義があると期待されます。教育、研究活動の場である大学で構成員同士が活動するにあたって、日々の感染対策を心がけるばかりでなく、活動前の迅速検査の実施により無症候感染者が近接を伴う集団行動に参加することを抑制することができれば、研究、教育活動継続の妨げとなる集団感染発生の阻止につながることが期待されます。これは集団を守るばかりでなく、大学生のような若年者では重症化リスクは低いとはいわれるものの感染後に著しい体調不良を来すケースもあることから、早期発見は感染者自身の健康を守るためにもなると期待されます。
新型コロナウイルス抗原定量検査は検査手法としては国内の検疫所での入国時検査などにも応用されるなどその信頼性については一定の評価が定まっているところです。特徴は、PCR検査に比べて検査費用を抑制できる一方で、PCR検査に近い感度を有する上、検体の処理を始めてから結果が得られるまでの時間が30分程度と短時間であることです。また、検査実施には特別な技術を必要とせず実施のハードルが比較的低いことも挙げられます。
東京大学ではこの抗原定量検査を導入して、どのような個人・集団に、どのようなタイミングで検査を実施することが効率的に集団を感染から守ることにつながるか、体調不良者の診療や実際の研究、教育活動と検査実施を様々な形で組み合わせて実施しながら、最適な戦略を導き出す事を目指しています。得られた成果は国内のさまざまな大学のみならず、研究機関、学校、企業などの集団での活動の場の効率的感染対策の展開に重要な知見となることが期待されています。
これらを実現するために基金の支援を得て、抗原定量検査装置、検体の安全な処理に必要な安全キャビネットなどの機器一式を導入するとともに、感染の可能性のある構成員にも適切に対応できる感染対策の整った診療・検査スペースを設置することができました。
現在までの多くのご支援に心から感謝申し上げます。
今後ともご支援よろしくお願い申し上げます。
東京大学 新型コロナウイルス対策タスクフォース 座長
理事・副学長 福田 裕穂
2020年12月09日(水)
東京大学基金に多くの皆様からご援助いただき心より感謝申し上げます。
現在までの事業状況についてご報申し上げます。
東京大学医学部附属病院ではCOVID-19患者の入院に対応の中、医科学研究所附属病院を含む合計10病院が共同してNafamostatとFavipiravirの併用投与について、21症例の特定臨床研究を実施中です。
すでに東京大学における観察研究において、肺炎を発症し集中治療室(ICU)での治療を必要とした重症のCOVID-19患者11例(男性10例・女性1例、中央値68歳)を対象に、Nafamostat(フサン)とFavipiravir(アビガン)の併用療法を実施しました。この研究では、臨床症状の軽快が見られた10例は、人工呼吸器使用が7例、うち3例はECMOを必要としていましたが、投与後平均16日間で人工呼吸器が不要となり、本治療法に一定の効果のみられることが確認されました。
この報告に続き、今後も、医科学研究所附属病院と緊密に協力をしながら、症例数を集積し、本治療法の有効性についてさらに検証をすすめることとしています。
【本研究参加機関】
東京大学医科学研究所附属病院、国家公務員共済組合虎の門病院、東京医科歯科大学医学部附属病院、慶應義塾大学病院、千葉大学医学部附属病院、東京慈恵会医科大学附属病院、帝京大学医学部附属病院、国際医療福祉大学成田病院、公立昭和病院と東京大学医学部附属病院の合計10病院が研究参加中。
現在新たに、富山大学附属病院 滋賀医科大学医学部附属病院の2病院が参加予定、さらに3病院が参加検討中。
現在も東京大学医学部附属病院に入院されるCOVID-19患者の対応とともに東京大学基金のご支援をもとにCOVID-19の治療、予防について活動を継続してまいります。現在までの多くのご支援に心から感謝申し上げます。
今後ともご支援よろしくお願い申し上げます。
東京大学医学部感染制御学教授 森屋恭爾
2020年07月15日(水)
東京大学新型コロナウイルス感染症緊急対策基金への多大なるご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。第1次募集期間(2020年4⽉20⽇〜2020年6⽉30⽇)におけるご寄附は、わずか約70日間で、個人、法人、団体から総計2,095件、総額184,270,698円となりました。併せて、本学に対する新型コロナウイルス感染症対策への期待の声や激励、応援のお言葉を多数いただき、本学関係者や研究者をはじめ、多くの医療従事者の励みとなっております。心より厚く御礼申し上げます。
7月初旬に新型コロナウイルス感染症緊急対策基金運営委員会を開催し、第1次募集期間の寄付金の活用について、集まった寄付金のうち1億円を、新型コロナウイルス感染症の医療対策へ活用する(東京大学医学部附属病院、東京大学医科学研究所附属病院)ことが、決定されましたことをご報告いたします。残りについては、現在募集中の第2次(2020年7⽉1⽇〜2020年12⽉31⽇)期間のご寄付と合わせて、新型コロナウイルス感染症の医療対策のほか、Post-Coronaの社会における新しい日常「ニューノーマル」の追求に資する教育や研究にも拡大し活用していく所存です。
今後も皆様方のご期待に応えながら、東京大学一丸となり邁進してまいります。引き続きのお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
東京大学理事・副学長(社会連携担当)
藤井輝夫
2020年05月01日(金)
この度は急なお願いにもかかわらず、多くの温かいご支援を賜りまして誠にありがとうございます。4月末時点で241件、11,806,501円のご寄付が集まっております。わずか10日間でこれだけのご支援を賜りましたこと、心より厚く御礼申し上げます。また、ご寄付だけでなく、大学への期待や激励のお言葉も数多くいただいており、こちらにつきましても、重ねて御礼申し上げます。
皆様のご期待にお応えできるよう、東京大学はこの難局に全力で立ち向かってまいりますので、引き続きのご支援とご協力をどうぞよろしくお願い致します。
東京大学理事・副学長(社会連携担当)
藤井輝夫
<新型コロナウイルス感染症緊急対策基金>
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