新しい研究実験棟と宿泊棟は、旧敷地より数百メートル山側に再建されました。研究実験棟のエントランスホールと隣接するギャラリーは、誰もが自由に出入り可能なスペースとし、地域の皆様との交流を深めるために活用しています。ホールには、新進気鋭の現代アート作家、大小島真木さんによる天井画「Archipelago of Life 生命のアーキペラゴ」が描かれ、絵の中の海の生物たちの世界を楽しんでいただけます。大きな窓と広い廊下が特徴的な実験棟の海側の窓から見える大槌湾とひょうたん島の景色はまさに絶景です。世界中から集う海洋研究者が、この絶景を眺めながら多くの素晴らしい研究を展開することを期待します。旧研究実験棟は解体され、その跡地には水槽実験施設が再建されました。ここには展示施設「海の勉強室」を併設して、大槌沿岸センターの研究紹介から大槌湾の環境や生物の解説、標本展示などを常設し、地域の皆様や大槌を訪れる方々に気軽に立ち寄ってもらい、大槌や三陸の海のことを楽しく知ってもらえる場所にしています。
さらに、地域の未来を形作る拠点としても機能し、大槌はもちろんのこと三陸全域の復興・発展に貢献したいと考えています。2018年4月からは、東京大学社会科学研究所と協働して、文理融合型の研究教育プロジェクト「海と希望の学校 in 三陸」を開始しました。このプロジェクトでは、リアス海岸に位置する各湾、地域の海洋環境や生態系の構造を詳細に比較するとともに、海洋環境と沿岸地域の社会・産業構造や文化・風習との関係性を調べ、地先の海の持つ可能性とそれを生かしたローカルアイデンティティの再構築による地域再生の議論を喚起します。同時に、地域の復興・振興に繋がる“希望”を見いだすことのできる次世代の人材育成を目指します。この取り組みはすでに三陸で芽吹いており、今後は三陸から全国へ、科学研究と地域・社会貢献を両輪として前進する大気海洋研究所になりたいと願っています。
三陸沿岸地域の復興とその先にある地域振興を目指し、海をベースにしたローカルアイデンティティの再構築を通じて地域に希望を育む「海と希望の学校 in 三陸」に取り組んでいます。本プロジェクトでは、海洋科学研究の成果を通じ、海は厄災の原因となる一方、無限の恩恵をもたらすことにより地域文化に深く根差していることを伝える工夫を続けてきました。
本年度は、ご寄付によって運営している研究展示施設「おおつち海の勉強室」の見学会をはじめとする一般講演会や実習、イベントなど計55回を実施し、延べ350名以上の方々に直接センターへ足を運んでいただくことができました。
東日本大震災により甚大な被害を受けた三陸沿岸地域の復興とその先にある地域振興を目指して、海をベースにしたローカルアイデンティティの再構築を通じて、地域に希望を育む「海と希望の学校 in 三陸」に取り組んでいます。本プロジェクトでは、海洋科学研究の成果を通じ、海は厄災だけでなく、無限の恩恵をもたらすことにより地域文化に深く根差していることを伝える工夫を続けてきました。このうちの一つである三陸鉄道株式会社との協働による「海と希望の学校onさんてつ」は、地元の小中学生を対象として、車窓にみえる海と故郷の景色を見ながら授業を受けてもらうという企画です。
2021年の成果としては、まず4月18日にオープンした新しい展示・研究施設「おおつち海の勉強室」が上げられます。大気海洋研究所と社会科学研究所の共同による地域連携プロジェクト「海と希望の学校 in 三陸」の拠点と位置づけられるこの施設には、オープン以来、10件の学校などによる団体利用、9件の自治体など関連組織による視察、テレビの生中継を含む3件のマスコミ取材に加え、県内外から計563名の来場者がありました。これを機に、大槌町の商工会議所や観光交流協会から、本施設や国際沿岸海洋研究センターを核とした地域おこしに関する相談が増えてきました。
2020年12月に岩手県沿岸振興局と共同で実施した「三陸マリンカレッジ」が好評で、地域からの強い要望を受けて、2021年8月31日に岩手県水産技術センター、釜石海上保安部および岩手大学と共同でサマースクールを開催しました。9月12日には三陸鉄道株式会社と共同で、国際沿岸海洋研究センターと連携協定を締結している宮古市立重茂中学校の生徒を対象に「海と希望の学校 on さんてつ」を開催しました。また、9月以降は釜石市役所および(株)釜石DMCと共同して、釜石市が運営するOpen Field Museum KAMAISHIに「おおつち海の勉強室」を取り込み、自治体の枠を超えた大槌湾沿岸一帯への活動展開を図っています。
このような目標・ねらいの達成のために室内には市民参加型の展示や図書閲覧コーナーも作ってみました。このような事情があって博物館でも展示室でもなく「勉強室」と命名されているのです。 4月18日に行なわれたオープニングイベントには、大槌町長、釜石市長、大槌町議会議長のほか、「海と希望の学校 in 三陸」の提携校である宮古市立重茂中学校や「はま研究会」の活動が活発化してきた県立大槌高校の生徒なども含めて50名以上をご招待し、展示室の活動趣旨や展示内容についてご案内しました。
2020年4月にオープン予定だった研究展示施設「おおつち海の勉強室」につきましても、新型コロナウィルスの影響により展示品の整備が遅れ、スケジュールを1年間延期して準備を進めているところです。本施設は、2018年より始動した東京大学社会科学研究所との協働による東京大学教育研究事業「海と希望の学校 in 三陸」の重要なプラットフォームの一つであるため、オープン式典には幅広く関係者を招待する計画となっています。
今年度は、「海と希望の学校 in 三陸」の核となる対面での授業やイベントの開催が困難な状況でしたが、関係者の熱意と努力により、結果的には計31回を実施することができました。
本施設は、2018年より本格的に始動した東京大学社会科学研究所との協働による地域連携プロジェクト「海と希望の学校 in 三陸」の重要なプラットフォームの一つと位置付けられております。
「海と希望の学校 in 三陸」では、(1)三陸各湾の海洋科学的特性と、それに基づく沿岸コミュニティーの人文社会科学的な特徴を明らかにする、(2)得られた成果を三陸沿岸の中学・高校における対話型授業に活用し、生徒たちと共に地先の海の持つ可能性を模索しながらローカルアイデンティティを再構築する、(3)こうした知識の習得や議論の経験を通じて、地域に希望を育むことのできる人材を育成する、の3つのことを目的としています。
本プロジェクトでは、これまでに釜石高校、盛岡第一高校、大槌高校、大槌学園、吉里学園、唐丹中学校、重茂中学校の生徒などを対象に対話型授業を実施しています。また、2019年に盛岡市民有志により設立された「海と希望の学校 in 三陸・盛岡分校」と協働して、岩手県立図書館などにおける講演会やイベントを開催しています。これらの活動は地域において高く評価され、大槌高校の地域協働コンソーシアムおよび大槌町と岩手県が推進する大槌高校魅力化構想会議に国際沿岸海洋研究センターの教員2名が参画するなどの広がりを見せています。
2018年4月には新たに「沿岸海洋社会学分野」が発足しました。この研究室では、2018年度から始まった研究プロジェクト「海と希望の学校 in 三陸」※を主導し、三陸各湾の海洋環境や生態系の構造を明らかにすると同時に、社会科学研究所と協働してそれら海洋科学的特性に基づく湾ごとの人文社会科学的な特徴を明らかにします。これら調査と並行して、三陸沿岸の中学、高校において各湾の海洋学的、人文社会学的特徴に関する対話型授業を実施し、地域の将来を担う生徒とともに各湾地先の復興・振興において海の持つ可能性とそれを生かしたローカルアイデンティティを模索し、地域の希望となる人材の育成を目指します。
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
この度の震災による被害に胸を痛めていたところ、娘に誘われてこのプロジェクトを知りました。
家族でお金を出し合って寄付いたします。
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
応援してます!
<沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
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2022年11月30日
1,000円
東北の復興を応援します <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
池田 貞雄
2021年05月29日
100,000円
大気海洋海洋研究所・国際沿岸海洋研究センターのますますの発展を祈念しております。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
木村 卓美
2019年12月01日
100,000円
我が子も大学院2年で来春には卒業、子供在学中最後の寄付になるかな? イベント参加で親も楽しんだので名残惜しくもあり、また3.11被災東北人なので締めくくりにこの寄付が来たのは因縁めいた感もありますね。復興の一助になれば幸いです。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
浜崎 恒二
2019年10月12日
100,000円
大気海洋研究所とセンターの更なる発展を祈念します(濵﨑正人・友子) <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
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2018年05月30日
100,000円
新棟完成おめでとうございます。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
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2013年11月26日
5,000円
このたび渉外本部を離れられることとなった、同本部職員・野田氏の、これまでの東京大学基金寄附獲得へ向けた情熱及び精力的な活動を称えるとともに、同氏の今後の益々のご活躍を祈念し、些少ではありますが寄附をさせて頂きます。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
西田 睦
2013年03月22日
122,537円
海洋研究所分子海洋科学分野の准教授であった故渡邉俊樹先生を偲ぶ会の余剰金を,先生が御存命であれば気にかけられたであろう沿岸センターの復興に寄与する本基金に寄付させていただきます.(「渡邉俊樹先生を偲ぶ会」参加者全員に代わって:西田 睦) <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
野田 純平
2012年10月29日
30,000円
先日の柏キャンパス一般公開で海洋学の魅力を改めて認識しました。大気海洋研究所沿岸センターが三陸地域の活性の一拠点として一層活発な活動を展開されることを期待しています。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
山本 和幸
2012年08月13日
30,000円
博士論文の研究ではセンターの皆さまに大変お世話になりました。今は日本から遠く離れたアラブ首長国連邦で油田開発に従事しています。微力ながら少しでも恩返しができればと思っています。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
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2012年06月27日
5,000円
今年からが本番です。岩手県大槌町東大沿岸センターと三陸漁業の復興を願ってやみません。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
長谷川 寿一
2012年04月12日
50,000円
センターの復興をお祈りします。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
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2012年03月11日
100,000円
東日本大震災で被災された大気海洋研究所(大槌)沿岸センターの研究教育体制が一日も早く震災前のような活発な状態に復することを祈念しています。(大海研・元職員) <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
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2012年03月02日
100,000円
沿岸センターの復興を応援しています。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
チャン ジコン
2012年02月03日
10,000円
2011年大気海洋研究所の新野所長に案内いただき、母校施設の津波による爪痕を見ると心が傷みます。研究所の建て直しは来年3月、大槌町役場の土地利用計画がまとまるまで、あとひと辛抱、がんばってください。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
小林 和史
2011年12月23日
10,000円
一日も早い復興を祈念いたします。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
日置 智仁
2011年11月21日
17,200円
名古屋での台風懇親会参加者を代表して募金させていただきます.大槌の一日でも早い復興を願っています. <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
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2011年10月31日
300,000円
娘が修士論文を書く際に大槌の沿岸センターに大変お世話になりました。 この度の震災による被害に胸を痛めていたところ、娘に誘われてこのプロジェクトを知りました。 家族でお金を出し合って寄付いたします。 <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>
重里 昌
2011年10月25日
24,000円
大変だとは思いますが、負けないで下さい。 応援してます! <沿岸センター活動支援プロジェクト(大気海洋研究所)>