
東京大学が目指すリベラルアーツとは、専門教育が始まる前の単なる予備段階としての教養教育ではなく、様々な境界を横断して複数の領域や文化を往き来する思考や感性の運動そのものを指します。かつて言われてきた単に部分的専門的な知識の基礎である一般教養を身につけ、人間として偏らない知識をもち、どこまでも伸びていく真理探求の精神を植え付けることという定義とは一線を画すものです。こうしたリベラルアーツを「学士前期課程ー学士後期課程ー大学院」という一貫した教育研究組織で培うのが、駒場キャンパスです。学部から東京大学で学ぶ学生は、駒場キャンパスでリベラルアーツに存分に触れ、無限にある可能性を認識し、入学当時の関心に縛られることなく専門性を模索することが可能なのです。
駒場キャンパスには、世界各国からの留学生を含む8,000名以上の優秀な学生が在籍しており、学際性・国際性豊かで多彩な人材や、分野横断型の知識と先見性を備えた問題発掘・解決型の多様な人材を養成、輩出しています。学部の前期教養課程で学んだものの中から、各自が関心を持ったテーマ(分野)をそのまま後期教養課程でも学び、大学院総合文化研究科で究めることができるのは、駒場キャンパスの強みといえます。
駒場リベラルアーツ基金は、こうした特性を持つ駒場キャンパスの一貫した教育研究組織の更なる発展と環境整備を目的として設置されています。
◆学生支援
・駒場に集う学部学生・大学院生への給付型奨学金の拡充
・On campus job*の充実、リサーチ・アシスタント(RA)の拡充
*学生が研究・学修活動を通じて得た知識や技能・技術を活かして大学業務に参画することにより、自身の研究内容等をキャンパス内で実装経験を積むとともに、当該学生の経済的支援に繋げること
◆研究支援
・教員の研究活動への研究費支援
・ポスドク(博士号取得者)雇用促進
◆環境改善
・経年した設備の改修
・研究、教育施設の拡充
施設の建設・改修事業について
2024年3月1日〜2033年3月31日の約10年間を特別期間として、 教養学部1号館(時計台)改修及び駒場図書館II期棟建設費用のためご寄付を募集します。
■特別期間中の寄付目標総額:24億円
対象施設 | 寄付目標額 |
1号館(時計台)改修 |
8億円 |
図書館II期棟建設・維持管理 |
16億円 |
1号館(時計台)
駒場Iキャンパスの正門を入って正面にある 1号館は、本郷キャンパスにある安田講堂の建築設計を行った建築家・内田祥三により、1933年(昭和 8年)に建設されたゴシック様式の建物です。時計台がある建物はキャンパスを象徴する景観となっています。また、平成12年には国の登録有形文化財に登録されました。東京大学では、この1号館について、創建時の趣きを復元し、現代のニーズを満たす機能改善と向上を目的とした改修を、令和5年から行っています。
図書館II期棟
駒場図書館は、東京大学の拠点図書館として、学習図書館としての機能と研究図書館としての機能をあわせて提供しています。しかし、近年の配架スペースの不足による図書資料の分散や保存についての懸念を解消するため、II期棟を建設することにより、新たに「知のアーカイブ」としての役割を担います。さらに図書館内に設けられる多目的スペースでは、大学と社会の連携を行うイノベーションコモンズとしての役割も期待されています。
東京大学では、設立以来、教養教育(リベラルアーツ教育)を学部教育の基礎として重視してきました。流動化する社会において、知的基盤としての教養教育に対する社会的要請は強まっており、大学院総合文化研究科・教養学部を有する駒場キャンパスにおける教養教育の実践は、その重要性を高めています。
駒場リベラルアーツ基金は、東京大学の中でもそうした特徴を持った駒場キャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究活動の活性化を目的としています。
寄付の使途としては、「駒場を進化させる3つの支援」にあるように、おもに①学生支援②研究支援③環境整備に充当します。駒場に集う多様で優秀な学生を大切に育み、各界をリードする多彩な人材や第一線で活躍する数多くの創造的研究者を養成し、世に送り出します。
駒場リベラルアーツ基金は、2022年の設置以降、保護者、OB・OG、教職員のみならず、より広く社会全体にご支援お願いしており、お寄せいただきました浄財は、学生や教員の教育研究はもちろんのこと、1号館(時計台)改修や駒場図書館Ⅱ期棟建設など、学生が日々使う施設の大規模な環境整備にあてられます。皆様の温かいご支援が、学生たちの前期課程での学習環境をより良いものとし、充実した教養学部生活の実現に繋がります。
「世界の誰もが来たくなる東京大学」になるためには、その教育・研究の礎となるリベラルアーツ教育を担う駒場キャンパスの充実が不可欠です。そして、こうした駒場キャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究について全般的な支援を求めるプロジェクトには、従来の予算だけではなく、柔軟に対応できる皆様のご寄付による財源の多様化が必要です。
リベラルアーツ教育は一朝一夕でできるものではありません。継続的なご支援こそが駒場リベラルアーツ教育をより強固なものとするのです。
駒場キャンパスから未来を築く卓越した人材を多く輩出し、社会を変えていくために、ぜひ皆様の応援をよろしくお願い申し上げます。
※駒場キャンパス紹介動画はこちら
2023年11月16日(木)
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部には、世界各国から、学際性・国際性豊かで多彩な人材が集まります。そうした環境において、リベラルアーツに存分に触れ、自らの無限の可能性を認識し、前期課程の早い段階から海外への関心を深め、視野を広げたいと考える学生が多く存在します。駒場リベラルアーツ基金は、こうした未来を築く卓越した学生の海外渡航を支援しています。
<2023年度実績>
KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)支援 合計5名
1)台湾:国立政治大学(修士課程学生1名)
2)フランス:パリ・シテ大学(学部後期課程学生1名)
3)イギリス:エセックス大学(学部後期課程学生1名)
4)シンガポール:シンガポール国立大学(学部後期課程学生1名)
5)スペイン:セビリア大学(学部後期課程学生1名)
上記のほか、2023年度Aセメスター海外渡航型授業への渡航支援(合計4名)も決定しました。
学生たちの渡航報告については、今後掲載を予定しております。
これからも皆様の温かいご支援をお待ちしております。
本プロジェクトは2020年9月30日をもって寄付募集を終了いたしました。 後継プロジェクト「東京大学附属図書館支援プロジェクト」もどうぞよろしくお願いいたします。
新図書館計画「アカデミック・コモンズ」
募集終了
選り好みしない幅広い知識(実体験は強烈な知識)DATAベース
を自分の頭脳に構築・関連付けが必須でしょう。
偽情報を見破りAIからのおかしな回答に気づくにも、
何を調べるか誰に相談するかを判断するにも
頼りは自分の頭脳DATAベース以外にありますか?
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
アメリカのエリートビジネスパースン達は出勤前に案内人を雇って
博物館や美術館などの早朝ツアーをしている。
斬新なアイディアやバランスの取れた判断力の源泉はリベラルアーツにあり。
農業など第一線で手を汚す体験も必須。
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
多様なバックグラウンドを持つ友人と出会え、リベラルアーツを基盤とした駒場で学び、研究ができたことはこの先もずっと活きてくる経験だったと思います
今後も駒場の先生方、学生が良い教育、研究環境を享受できますよう、祈っております
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>