東京大学が目指すリベラルアーツとは、専門教育が始まる前の単なる予備段階としての教養教育ではなく、様々な境界を横断して複数の領域や文化を往き来する思考や感性の運動そのものを指します。かつて言われてきた単に部分的専門的な知識の基礎である一般教養を身につけ、人間として偏らない知識をもち、どこまでも伸びていく真理探求の精神を植え付けることという定義とは一線を画すものです。こうしたリベラルアーツを「学士前期課程ー学士後期課程ー大学院」という一貫した教育研究組織で培うのが、駒場キャンパスです。学部から東京大学で学ぶ学生は、駒場キャンパスでリベラルアーツに存分に触れ、無限にある可能性を認識し、入学当時の関心に縛られることなく専門性を模索することが可能なのです。
駒場キャンパスには、世界各国からの留学生を含む8,000名以上の優秀な学生が在籍しており、学際性・国際性豊かで多彩な人材や、分野横断型の知識と先見性を備えた問題発掘・解決型の多様な人材を養成、輩出しています。学部の前期教養課程で学んだものの中から、各自が関心を持ったテーマ(分野)をそのまま後期教養課程でも学び、大学院総合文化研究科で究めることができるのは、駒場キャンパスの強みといえます。
駒場リベラルアーツ基金は、こうした特性を持つ駒場キャンパスの一貫した教育研究組織の更なる発展と環境整備を目的として設置されています。
◆学生支援
・駒場に集う学部学生・大学院生への給付型奨学金の拡充
・On campus job*の充実、リサーチ・アシスタント(RA)の拡充
*学生が研究・学修活動を通じて得た知識や技能・技術を活かして大学業務に参画することにより、自身の研究内容等をキャンパス内で実装経験を積むとともに、当該学生の経済的支援に繋げること
◆研究支援
・教員の研究活動への研究費支援
・ポスドク(博士号取得者)雇用促進
◆環境改善
・経年した設備の改修
・研究、教育施設の拡充
施設の建設・改修事業について
2023年4月1日〜2033年3月31日の10年間を特別期間として、 教養学部1号館(時計台)改修及び駒場図書館II期棟建設費用のためご寄付を募集します。
■特別期間中の寄付目標総額:24億円
対象施設 | 寄付目標額 |
1号館(時計台)改修 |
8億円 |
図書館II期棟建設・維持管理 |
16億円 |
1号館(時計台)
駒場Iキャンパスの正門を入って正面にある 1号館は、本郷キャンパスにある安田講堂の建築設計を行った建築家・内田祥三により、1933年(昭和 8年)に建設されたゴシック様式の建物です。時計台がある建物はキャンパスを象徴する景観となっています。また、平成12年には国の登録有形文化財に登録されました。東京大学では、この1号館について、創建時の趣きを復元し、現代のニーズを満たす機能改善と向上を目的とした改修を、令和5年から行っています。
図書館II期棟
駒場図書館は、東京大学の拠点図書館として、学習図書館としての機能と研究図書館としての機能をあわせて提供しています。しかし、近年の配架スペースの不足による図書資料の分散や保存についての懸念を解消するため、II期棟を建設することにより、新たに「知のアーカイブ」としての役割を担います。さらに図書館内に設けられる多目的スペースでは、大学と社会の連携を行うイノベーションコモンズとしての役割も期待されています。
東京大学では、設立以来、教養教育(リベラルアーツ教育)を学部教育の基礎として重視してきました。流動化する社会において、知的基盤としての教養教育に対する社会的要請は強まっており、大学院総合文化研究科・教養学部を有する駒場キャンパスにおける教養教育の実践は、その重要性を高めています。
駒場リベラルアーツ基金は、東京大学の中でもそうした特徴を持った駒場キャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究活動の活性化を目的としています。
寄付の使途としては、「駒場を進化させる3つの支援」にあるように、おもに①学生支援②研究支援③環境整備に充当します。駒場に集う多様で優秀な学生を大切に育み、各界をリードする多彩な人材や第一線で活躍する数多くの創造的研究者を養成し、世に送り出します。
駒場リベラルアーツ基金は、2022年の設置以降、保護者、OB・OG、教職員のみならず、より広く社会全体にご支援お願いしており、お寄せいただきました浄財は、学生や教員の教育研究はもちろんのこと、1号館(時計台)改修や駒場図書館Ⅱ期棟建設など、学生が日々使う施設の大規模な環境整備にあてられます。皆様の温かいご支援が、学生たちの前期課程での学習環境をより良いものとし、充実した教養学部生活の実現に繋がります。
「世界の誰もが来たくなる東京大学」になるためには、その教育・研究の礎となるリベラルアーツ教育を担う駒場キャンパスの充実が不可欠です。そして、こうした駒場キャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究について全般的な支援を求めるプロジェクトには、従来の予算だけではなく、柔軟に対応できる皆様のご寄付による財源の多様化が必要です。
リベラルアーツ教育は一朝一夕でできるものではありません。継続的なご支援こそが駒場リベラルアーツ教育をより強固なものとするのです。
駒場キャンパスから未来を築く卓越した人材を多く輩出し、社会を変えていくために、ぜひ皆様の応援をよろしくお願い申し上げます。
※ 駒場キャンパス紹介動画はこちら
※「駒場リベラルアーツ基金」特設サイトはこちら
【研究や活動に関するお問い合わせ】
東京大学教養学部等事務部経理課研究支援チーム
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
電話:03-5454-4419
E-mail:ken9.c@gs.mail.u-tokyo.ac.jp
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2024年11月29日(金)
2024年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「スペイン語TLP国際研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>
氏名:桒高健人
所属・学年:教養学部 理科一類2年
留学(研修)先:メキシコ メキシコシティ、メリダ
留学期間:2週間
留学(研修)先での専攻:スペイン語
私は9月にTLPスペイン語の語学研修でメキシコに行きました。前半はメキシコシティで現地の語学大学の授業を受けたり、現地の博物館や遺跡を巡ったりしました。後半にはユカタン半島のメリダへ行き、マニ農民学校で現地の農業について学んだりセノーテと呼ばれる洞窟内の湖で泳いだりしました。今回は、主に文化と人との交流の観点からメキシコでの経験についてお伝えします。
まず文化の面では、メキシコではふだんの生活でも日本と違う点が多かったですが、特に驚いたのはメキシコはかなりの車社会だということです。特にメキシコシティでは3車線や4車線の道路が当たり前のように数多くあり、交通量もかなり多かったです。車の量が多いので渋滞もとてもよく発生し、現地の人は通勤時間帯には渋滞があることを見越して朝食を車の中でとるなど渋滞中にやることを見つけているそうです。実際、現地でのバスの移動で渋滞に巻き込まれることがよくあり、メキシコシティが日本と違った社会課題をもつことが実感できました。また、メキシコにはスペインによって征服される以前の古代から残る遺跡等が多くあり、国立人類学博物館の訪問などを通し古代の文化を実感することができました。特にテオティワカン遺跡のピラミッドは圧倒的な大きさで保存状態もよく、日本の弥生時代に相当するほどの大昔に建設されたとは信じられないほどでした。
次に人間関係について、現地では多くの見ず知らずの人が私たちに声をかけてくれました。例えば、メキシコシティで滞在したホテルの近くのウォルマートでは少なくとも3回は店員や買い物客から声をかけられました。また、メリダで寄った呉服屋でも、近所の住民の子供がこちらに声をかけてくれました。話した内容は「どこから来たの?」といったありきたりな話題でしたが、メキシコの人が外国人に興味を持ってくれているということが嬉しかったです。日本だと外国人に対して声をかけることはほとんどないので、現地の人の積極性には驚かされました。また、メキシコ国立自治大学(UNAM)の学生との交流会では現地で日本語を学ぶ学生と自由に歓談できる時間がありました。どうしてメキシコの学生が日本語に興味を持つのだろうと気になっていたのですが、アニメが好きで日本語を選んだという学生が多いようで、歓談ではアニメや映画の話で盛り上がることができました。日本のアニメがこんなところでも人気を集めているのかと思い、その影響力の大きさには驚かされました。さらに、メキシコの市場では様々な食べ物や民芸品が売られているのですが、値札がなく、値引き交渉ができるという文化がありました。ただの買い物も形式的なやりとりをするだけでなく、どう値引き交渉をしようか考えを巡らせる楽しい経験になりました。
最後に、2024年に入ってから円安が進み、海外渡航にかかる金銭的な負担が急上昇した中、駒場リベラルアーツ基金からの支援は大変ありがたいものでした。おかげで語学力の向上のみならず自分の見識を広げる貴重な経験をすることができました。本当にありがとうございました。
2024年11月27日(水)
2024年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「TLPメキシコ研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>
氏名:篠原大我
所属・学年:教養学部(前期課程)文科二類2年
留学(研修)先:メキシコ メキシコシティ、ユカタン
留学期間:二週間
留学(研修)先での専攻:スペイン語
今回、私は駒場リベラルアーツ基金からのご支援を頂きながらメキシコに渡航しました。期間は2週間であり、前半は首都のメキシコシティで語学学校の授業を受けたり遺跡や博物館といった文化施設を訪れたりしました。後半は南部のユカタン州に渡り、農民学校に宿泊しながら文化体験などを行いました。その中でも研修中を通して私の中で最も大きなテーマに変わっていったメキシコにおけるナショナリズムとは何なのか、ということについて短くはありますがお話ししたいと思います。
私の訪れたメキシコシティは街の至るところに壁画があります。古代遺跡から道路の脇、現代的なビルにいたるまで絵が描かれていますが、かつてメキシコに存在した文明で象徴的なものが描かれることも多くあります。例えばアステカ文明の伝説にも登場するアギラです。また、私のいったタイミングが独立記念日直前の期間だったということもあり町中にメキシコ国旗が飾られていました。このことからメキシコの国家的なアイデンティティは、古代に素晴らしい文明が栄え、それを壊したスペインに打ち勝ち今があるといったものだと思っていました。
しかし、最終日に現地の大学生と一緒に市内を回った際、話の流れからスペインについてどう思うかという話になりました。彼は歴史で起こったことそれ自体を好ましく思っているわけではないが、歴史は歴史であり、まして文化や先祖までもスペインの影響を受けており単純に嫌いとは言えないということを言ってくれました。少し過激に表現すれば、歴史的には敵と捉えてもおかしくはない相手の言葉、宗教、そして血統までもが自分を形成する根幹になっているとも言えます。この歪みがなぜ生まれたかという原因を考えれば、それを受け入れ、合理的な消化の仕方をしているこの友人に大変感心しました。それと同時にこの立場から見る世界はまた違うものであろうと思い、できるだけ広く、決して「高尚な」観点にとどまってはいけないということを実感しました。これが、これから私が直面するであろう種々の対立に際して忘れないようにしたいと感じた、最も大きな学びです。
最後に、このような学びはどこかの本にも書いてあるのかもしれませんが、現地にあるままの姿の物を直接見て話を聞いたからこそ実感できたものだと思います。そのような経験を得るご支援をいただいたことに感謝いたします。また、国際研修は学生に経済的負担が重くのしかかり、スタートラインがまっすぐではないどころか、そこに立つ意思さえ持てない学生がいることは事実です。このような素晴らしい経験を得る希望を全ての後輩が持てる、皆様のご支援の下そのような場に東京大学がなることを願っております。
2024年11月19日(火)
2024年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「フィリピン研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>
氏名:金城芽依
所属・学年:理科一類二年
留学(研修)先:フィリピン
留学期間:8/21~9/3
留学(研修)先での専攻:なし
この度私は、駒場リベラルアーツ基金奨励金のご支援を頂き、東京大学教養学部の主題科目「フィリピン国際研修 開発と貧困」に参加いたしました。
この二週間の研修を通じて、「マニラ首都圏の経済格差」と「郊外農村の経済状況や有機・慣行農業の現状」という二本柱のテーマの下、フィリピンの様々な場所を訪れ、現地の方々のお話を聞き、その暮らしを垣間見るという貴重な機会に恵まれました。具体的には、マニラの中心市街地やビジネス街を見学した上で、都市スラム訪問・ホームステイを通して経済格差の現実を経験し、また、ギンバ・ロスバニョス・東ネグロス・西ネグロスなどの郊外農村や、地域密着型の農業研究をしている大学を訪問するなど、とても密度濃く、活動的な日々を過ごしました。
この研修で特に印象的だったのは、マニラの都市スラムの現状を目の当たりにして、「都市スラム」への事前知識の解像度の低さを痛感したことでした。中でも、マニラの最貧困地域とされるTondo地区を訪問した際の衝撃は忘れられません。データや文献で知った気になることと、実際に目の前に置かれることの間には、現実感として大きな隔たりがあることを改めて思い知らされました。
また、研修の終盤には、引率の教授が長年研究されているマニラの都市スラムの一つに、3日間ホームステイさせて頂きました。受入先のコミュニティの住民の方々はとても寛容で、初対面の学生にも気さくに接し、世間話から政治・教育問題まで様々な話をして下さり、その懐の深さを感じました。コミュニティを内側から眺めることによって、一口にスラムと言ってもそれぞれのスラムに違いがあり、同じ地区に住む人々の中でも家庭環境は様々なのだと、実体験として知ることができた貴重な機会でした。そして、あくまで文献の中の「遠くの誰か」だった人々と血の通った関係を築いたことで、日常の想像力が今までよりも少しだけ遠くへ及ぶようになったことも、今後の人生の糧になるように思います。
今回の研修で、ただの旅行では足を踏み入れるどころか、知ることすらできないようなフィリピンの一面を経験することができたのは、長年の現地研究で信頼関係を築いてきた教授、そして引率や事前勉強会でサポートしてくださった先生方のご尽力のおかげと存じます。末筆にはなりましたが、この研修に関わってくださった先生方、並びに、昨今の円安の影響で研修経費が嵩む中でも、海外で貴重な経験を積むことができるよう後押ししてくださった駒場リベラルアーツ基金奨励金のご支援者の皆様に、この場を借りて感謝申し上げます。
2024年10月30日(水)
2024年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「ミュンヘン大学ドイツ語夏季研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>
氏名:原 泰也
所属・学年:文科一類2年
留学(研修)先:ミュンヘン(ドイツ)
留学期間:20日間
留学(研修)先での専攻:ドイツ語
この度、駒場リベラルアーツ基金からのご支援をいただきながら、TLPミュンヘン研修に参加させていただきました。平日の午前中は、ミュンヘン大学ドイツ語サマースクールにてドイツ語を学び、午後は主にミュンヘン市内の観光地を訪れました。休日はニュルンベルクやザルツブルクなどの、少し離れた都市を訪れ、時には語学学校の文化プログラムに参加することもありました。
平日の語学学校では、世界中から来た学生に揉まれながらドイツ語を学びました。想像以上に文法的な授業ではありましたが、垣間見える彼らのスピーキング能力の高さ、何より積極性に圧倒されました。日本で普段授業を受けている時のようなゆっくりな間合いで一呼吸おいて発言しようとすると、すぐに他の生徒に発言され、私にとっては、ドイツ語力の向上だけでなく、このような経験を得られたことにも大きな意味があったと感じています。また、彼らのドイツ語を学ぶ理由も様々でした。私自身、ドイツ語を身につけたいという意志はあっても、手段として学ぶ理由がないことにこれでいいのかと思ってしまうことも多かったのですが、東京大学という枠を出て、そして日本という枠を出ても、教養としてのドイツ語を学ぶ学生がいたことに、これまでの迷いが大きく減りました。
また、この研修の特徴の一つとして、語学学校以外の自由に使える時間が十分に取られていることが挙げられます。ただドイツ語を学ぶだけでなく、自分たちのやりたいことをしながらじっくりとミュンヘン、ドイツを味わうことができました。有名な市庁舎やピナコテークはもちろん見応えのあるものでしたが、公園、ショッピングセンター、小さな博物館など短期間の海外旅行では行かないような場所にも訪れました。とりわけ博物館、美術館、展示室はおよそ20カ所も訪れることができました。加えて、ミュンヘン大学の構内や建物の中を覗いてみたり、大学図書館、学生食堂を利用したことで、ミュンヘンというまちを知るだけでなく、そこでの大学生活を少し体験できたということも大きな収穫でした。キャンパスがなくまちに溶け込んでいるというドイツの大学ならではの大きな特徴ももちろんですが、細かい特徴に至るまで、東京大学での大学生活と比較できることが多く、再認識がなされました。
私は、今回の研修をきっかけに、言語としてドイツ語をより本格的に学びたい、そしてドイツそのものをあらゆる角度から知りたいという思いが高まり、ドイツへの留学を志望することにしています。そのものが学びを提供してくれるだけでなく、更なる探究へのきっかけになってくれた今回の研修は、非常に有意義になったと考えています。
最後に、何より駒場リベラルアーツ基金のお支えがあってこの素晴らしい研修が行われました。皆様の温かいご支援に心よりお礼申し上げるとともに、今後もたくさんの学生がこのような素晴らしい学びの機会に恵まれますことを願います。
2024年10月30日(水)
2024年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「ミュンヘン大学ドイツ語夏季研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>
氏名:川島悠生
所属・学年:理科二類・2年
留学(研修)先:ドイツ ミュンヘン
留学期間:3週間
留学(研修)先での専攻:ドイツ語
私は今年の8月に、駒場リベラルアーツ基金の援助をうけて約3週間のミュンヘン研修に参加しました。この研修では、現地の語学学校に通ってドイツ語を学ぶとともに、ダッハウ強制収容所や教会などの施設を訪問しドイツの歴史と文化について学びました。ここではミュンヘン研修での体験について紹介します。
まず、研修中の多くの時間を過ごした語学学校での体験についてです。語学学校のクラスには世界各国から来た生徒が集まっており、ヨーロッパだけでなく、アフリカや中東からの学生も多くいました。また、生徒のライフステージも様々で、20歳の大学生からすでに結婚している人まで多様でした。どの生徒もドイツ語を習得することに対してはかなり意欲的で、そのような環境でドイツ語の授業を受けることで自分のドイツ語能力が確実に向上したと感じています。
語学学校で特に驚いたのは、多くの生徒が間違いを恐れずに何度も発言していたことです。生徒たちのスピーキング能力は総じて高く、文法上の誤りを気にしてゆっくりとしか発言できない私とは対照的に、まるで母国語を話すかのようにすらすらとドイツ語を話していました。ドイツ語に限らず、外国語を日常生活で使えるように習得するには、その生徒たちのように積極的に話そうとする姿勢が大事なのだと気づかされました。
ミュンヘンでの約3週間の生活の中では、日本との文化の違いに気づかされることが何度もありました。日曜にスーパーが閉まる、15分おきに大きな音で教会の鐘が鳴り響く、など、日本では考えられないようなことをいくつも体験することができました。また、その背後にある文化や歴史について学ぶ良い機会となりました。
日本との違いで特に印象的だったのは、どの道にも自転車専用の道が整備されていたことです。ドイツには環境への配慮から自転車を利用する人が多いという話を聞いたことがありましたが、自転車専用の道が歩道や車道とは別に設けられていることに驚かされました。日本でもこのような道を整備すれば、より多くの人が自転車を利用できるようになるのではないかと考えました。
ミュンヘンで印象的だったもう一つの点は、ビールを片手に会話している人々の姿が町中で多く見られたことです。通りを歩くと、ビールを飲みながら話すスペースが多くあり、ビアガーデンやビアホールには若者から老人まで幅広い年齢層の人が集まっていました。晴れた日には、街の広場のベンチに座ってビールを片手に会話を楽しむ人も多くいました。日本では、たとえ休日でも町中で堂々とビールを飲む人はほとんど見かけず、公共の場でお酒を飲むことに抵抗を感じる人も少なくないと思いますが、ミュンヘンではビールを片手に会話を楽しむことが文化として定着しているような感じでした。日本ではためらわれることでも、ミュンヘンでは日常の光景であるという文化の違いを感じることができて面白かったです。
約3週間にわたるミュンヘン研修は、ドイツ語だけでなく、ドイツやミュンヘンの歴史と文化を学ぶ良い機会となりました。このような機会を与えてくださった駒場リベラルアーツ基金に感謝申し上げます。より多くの学生が学びの機会を得られるよう、今後ともご支援お願い申し上げます。
2024年10月29日(火)
2024年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「TLPフランス語夏季研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>
氏名:釜賀健太朗
所属・学年:教養学部文科三類2年
留学(研修)先:フランス(アンジェ, パリ)
留学期間:18日間
留学(研修)先での専攻:フランス語
私は9月1日から約2週間、駒場リベラルアーツ基金様よりご支援を頂き、TLP夏季研修に参加しました。高校時代パンデミックにより海外研修に参加できなかった私にとって、非常に貴重でかけがえのない経験となりました。
本研修は、アンジェにあるUCOでの9日間に渡る語学研修、及びパリでの美術館訪問・フィールドワークで構成されていました。アンジェにはホームステイでの滞在。TLPの授業を通じ集中的にフランス語を鍛えてきたとはいえ、自身の能力が現地で、ホストファミリーや先生に対しどれだけ通用するのか非常に不安で、しかしかつ楽しみでもありました。
そんな研修を通じて学んだことが3つあります。一つ目は、「フランス語でフランス語を考える」ことの重要性です。これは、特に授業や課題へのフィードバックで、現地の先生から指摘されたことでした。フランス語で話す時や書くとき、要求される内容が複雑になるほど、まず頭を整理するために日本語が先に浮かびがちでした。しかしそうすると、沈黙が長くなるだけでなく、冗長で不自然な表現になってしまいます。先生からのこのアドバイスを受け、自分のフランス語学習のレベルがここまで到達したという喜びと、ネイティブと対等にフランス語を扱う難しさ・苦しさの両方が込み上げました。それと同時に、もっとたくさんの生のフランス語に触れ、フランス語「を」学ぶだけでなく、フランス語「で」学びたい、という意欲が湧き起こりました。
二つ目は、実際に訪れるからこそ体感できることがあるということです。ヨーロッパは環境に対する市民の意識が高い、ということはこれまで授業等で学習してきましたが、街に張り巡らされている路面電車やバスの交通網と、その利用率の高さに驚きました。プラスチックゴミ削減についてホストファザーが熱っぽく語っていたことも印象的でした。また日本人に比べ政治的な話題に対し詳細な知識を持ち、かつ時に感情的になりながら自由に議論する姿を何度も目にしました。加えて、世界的な先進地域としてのイメージが強かったフランスですが、実際は伝統的な家屋を維持し、街の歴史的景観を大切に保全する側面を兼ね合わせていました。美しい街並みの一方で、ゴミの路上放置や路上売り等の光景も多く目にしました。今回の研修に参加したことで、フランスを五感で味わい、文字だけで表面的に理解したつもりになっていたことを、捉えることができたと考えています。
三つ目は、ことばが他者との大切な出会いをもたらしてくれるということです。今回の研修では、大学で学んできたフランス語を通じ、ホストファミリーやUCOの先生など、たくさんの現地の方と会話や議論を楽しむことができました。また、英語やフランス語を使ったコミュニケーションを通じ、自身と同じくフランス語を勉強したいと思って世界各国から集まった、外国人の仲間と繋がることができました。彼らとは研修中に一緒に食事をとったり、街歩きをしたり、祭りに参加したりし、帰国した現在もSNSで連絡を取り合うほどになりました。ことばは、外国語話者と会話するためだけでなく、それを通じて自身とは異質な他者と出会い、繋がり、大事な仲間をつくっていく強力な媒介であることを実感しました。
海外研修は経済的な負担が非常に大きい、いわば「贅沢な学び」です。しかし、それを通じて得ることができた経験は、私にとって、これまでの人生で得たことのなかった驚きや感情を与え、更に学び続けたいという力強いモチベーションとなっています。今回の研修を通じて私は、海外への留学をより強く志すようになりました。それは、日本と全く違う世界に足を運び、生活することでこそ感じ取ることができる学び、ことばを通じて異質な他者と繋がり、仲間として共に学びに励んでゆく喜びに気づいたからです。このような素晴らしい経験を得る上でご支援頂いた、駒場リベラルアーツ基金様には感謝しかありません。今後も皆様方のご支援を通じて、大学入学まで、海外研修の機会を経験したくてもできずにいた駒場の学生達が積極的に世界へ羽ばたき、かけがえのない経験と学びを掴むことができることを、心から祈っています。
2024年10月29日(火)
2024年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「TLPフランス語夏季研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>
氏名:浅田晴久
所属・学年:教養学部前期課程理科一類1年(当時)
留学(研修)先:フランス(アンジェ、パリ)
留学期間:18日間
留学(研修)先での専攻:フランス語
私は2024年の9月に、駒場リベラルアーツ基金の支援を受けてTLPフランス語国際研修に参加しました。そこではフランス語運用能力の向上はもちろんのこと、フランス以外の国から来ていた学生とも知り合い、交流を深めることで日本人としての自分を俯瞰するきっかけを得ることができたと思います。この記事では、それらを紹介いたします。
プログラムのうち、二週間ほどはアンジェにてホームステイをしながら語学学校に通っており、学校では日本からの生徒の他にアメリカ、カナダ、韓国などの国籍の方もいました。授業内外で互いの国や普段の生活などについてやり取りをしていると、種々の話題の上がり方やそれに関する話しぶりから、世界の見方が随分違うのに感心することが幾度もあり、その一つには、(自分のいたクラスは国籍の内訳は日本とアメリカのみだったので、日本とアメリカの差異に近いかもしれませんが)諸外国では日本よりも社会問題や時事的なテーマをかなり身近なものと感じている印象を受けました。これは必ずしも日本での社会問題に対する意識が低いことを示すわけではなく、良くも悪くも日常において可視化されづらい傾向があるということなのかもしれない、と思います。個人的には、日本では政治的なトピックについて意見を持たなかったり、あるいは強固な信念を持つことがタブー視されたりする、不文律のような風潮があるように感じますが、他国の学生は政党に関する自分の意見を持っていたり、フランスの街中を歩いていると新内閣発足に対するデモ行進に遭遇したり、日本ではセンシティブと捉えられるような事柄についての落書きが多くあったりと、視野を広げられる体験は多かったです。
「日本を再発見する」というようなこと以外に、異なる国籍・文化の背景を持つ人と関わり、友人や家族としての人間関係を築ける、文化に直接触れられるという点において、大変貴重な機会で、日本にいる限りは到底できない経験だったと思います。フランス語の熟達のほかにも多くの意義のあるこの研修に参加できたことはとても光栄で、その活動をご支援いただいた駒場リベラルアーツ基金に感謝を申し上げます。
2024年09月02日(月)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)で、スペインのセビリア大学に留学した学生より、体験記が届きました。
<体験記>
高橋哲伸
教養学部教養学科地域文化研究分科ラテンアメリカ研究コース4年
- 留学先大学名(専攻)
セビリア大学(哲学)
- 留学期間
2024年1月-2024年7月
この度私は、部局間学生交流プログラムに基づき、半年の間、スペインのセビリア大学に留学いたしました。そして本留学にあたり、「駒場リベラルアーツ基金奨励金」のご支援をいただきました。
セビリアはスペイン南部・アンダルシア州の州都で、人口約70万のスペイン第4の都市です。とても暑い気候で闘牛やフラメンコが有名という意味では、典型的なスペインのイメージに近いと言えます。歴史的背景から、キリスト教だけでなくイスラームの面影も強く残っています。また、ラテンアメリカとの通商の窓口でもあったということもあり、ヨーロッパ・アジア・アフリカ・アメリカ的要素が融合しています。
留学期間中は、大学と提携する学生寮に滞在しながらセビージャ大学哲学部で授業を受けました。また、留学生向けのスペイン語の授業やプログラムにも積極的に参加しました。半年間だけでしたが、リスニングやスピーキングの力が格段に向上したと実感しています。
一方で、現地の友人を作って一緒に遊びに出かけたり、スペイン国内の様々な都市を訪ねたりしました。特に、写真でもお示ししたように、フェリア(春祭り)に参加できたことは貴重な経験でした。
学部卒業後の展望としては、一般企業に就職するつもりです。今まで学んできた語学力や今回の留学で得た経験を活かして、日本と海外両方で活躍したいと思っています。
最後に、駒場リベラルアーツ基金奨励金でご支援してくださった皆様、留学準備などでサポートしてくださった大学の教職員の皆様、そして快く見送ってくれた私の家族や友人に感謝の意を表します。
2024年08月28日(水)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)で、シンガポール国立大学に留学した学生より、体験記が届きました。
<体験記>
安部 哲
教養学部教養学科超域文化科学4年
- 留学先大学名(専攻)
シンガポール国立大学(Life Science(Biotechnology))
- 留学期間
2023年8月-2024年5月
駒場リベラルアーツ基金の渡航奨励金の援助を受けて2セメスターの間、NUS(シンガポールのシンガポール国立大学)に留学してきました。Science学部との学部間留学で、主に生物学、特にバイオテクノロジーについて学んできました。そこで留学での学業や生活面でのことをいくつかお伝えしたいと思います。
まずは学業面です。NUSでの授業は東大のそれとは大きく違っており、常に刺激を感じながら勉強に取り組むことができ、内容だけでなくそのスタイルにもとても満足できました。特に授業の密度が高く、週2回や3回の授業でコマ数が多いのに加えてテーマも概論というよりもスペシフィックなものを取ることができました。課題や試験などが多かったり周りの雰囲気が本気だったりと大変な部分もありますが、セメスターが終わって振り返れば必ず成長を感じられるような仕組みになっていたと思います。
また、生徒数に対して教員の数が多いというNUSの強みのおかげで、現地生と比べると言語の面などで不安があったりもしましたが先生とよくコミュニケーションをとってやり切ることができました。分野の面ではNUSはビジネスやCSが有名ですがバイオも強い、ということを感じられてよかったです。
またシンガポールでの生活も充実していました。僕は学内の寮に住んでいましたが、フレンドリーな人が多く、さらにイベントもよくあるので留学生にもやさしい環境になっていると思いました。また部活の文化が強く、自身もバドミントンの部活に入って週2くらいで練習していました。昼間は蒸し暑すぎるのでだいたい夜遅くに活動していたのが印象的です。
食生活は多文化的でローカルフードだけでなく東アジアのアレンジ料理やイギリス料理、インド料理などをどこでも味わうことができます。正直自分は日本料理と韓国料理に舌が合っていたみたいで他のものはあまり食べませんでした。他にもシンガポールのいいところは多くあり、例えば日本と同じかそれ以上に治安が良く、安心して留学生活を送ることができました。
このように、学業の面でも生活面でもとても充実した留学生活を送ることができました。シンガポールは格差が大きい国で、NUSに来るような学生や他の国から留学で来る生徒は裕福な場合が多いです。
そのような環境では経済面で悩むこともありましたが、駒場リベラルアーツ基金のおかげでいくぶんか安心して勉学に努めることができました。温かいご支援に感謝を申し上げるとともに、今後とも志ある学生にやさしい東京大学であり続けることを願います。
2024年08月27日(火)
2024年8月21日(木)に、駒場Ⅰキャンパスにおいて、東京商工会議所目黒支部(会長:菅野達之介氏(株式会社大丸 相談役))の情報・卸分科会(分科会長:百瀬まなみ氏(百瀬まなみ行政書士事務所 代表)主催「東京大学駒場キャンパス 視察会」が開催され、23名様が参加しました。
まずは駒場博物館で特別展「日本農芸化学会創立100周年記念展」を観覧した後、キャンパスツアーを行いました。御一行は、折茂 克哉助教(東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館)による解説を聞きながら、国の登録有形文化財である1号館や、留学生用の特設高等科校舎として使われていた101号館や、かつての駒場寮生が建物間を移動するのに使用したとされている地下道等、歴史情緒あふれる同キャンパス内の施設を視察されました。
その後、旧同窓会館「駒場ファカルティハウス」にて昼食を取りながら、真船 文隆 教授(東京大学大学院総合文化研究科長・教養学部長)による駒場キャンパスの変遷や東京大学教養学部に関する講演が行われました。
参加者からは「キャンパスの歴史解説が詳しくとても面白く有意義な視察であった」「自然豊かな雰囲気のなかに歴史的な校舎があり、とても心が落ち着いた」「校章に込められた文武両道の理念をこれからも引き継いでいただきたい」といった声が挙がりました。
今般、東京商工会議所目黒支部様より、「駒場リベラルアーツ基金」に温かいご支援をお寄せいただきました。大学院総合文化研究科・教養学部では、今後も地域社会との交流を深め、教育・研究をより一層推進していきます。引き続きご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
2024年08月21日(水)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)で、フランスのパリ・シテ大学に留学した学生より、体験記が届きました。
<体験記>
内海 直竜
教養学部教養学科地域文化研究分科フランス文化研究コース4年
- 留学先大学名(専攻)
パリ・シテ大学(文学・芸術・映画)
- 留学期間
2023年9月-2024年5月
秋学期に履修した講義で特に勉強になったのは、革命期の新聞に関するゼミ、左翼史のゼミの2つであった。左翼史のゼミは2度の論述試験があり、その添削を通してdissertationとcommentaireの書き方をかなり詳細に教わることができた。発表では私はモーリス・トレーズの農地政策を扱った。特に面白かったのはアレクサンドラ・コロンタイを扱った回で、彼女の恋愛論を出発点に左翼の恋愛論を調べ、恋愛論の革命にルソーなどの啓蒙的段階とその後の社会主義的段階があるという二段階説的な恋愛論の歴史の見方があることに気がついた。
革命期の新聞のゼミではデジタルヒューマニティーズ研究者のもとで、gallicagram、Retronews、Gallicaなどのデジタルツールを用いた研究手法を学ぶことができた。同時に国立図書館や市立古文書館などに遠足して研究員に手法を学ぶ回などもあり、フランスにおける研究活動の基盤になった。発表はバブーフの陰謀に関して行った。バブーフは裁判によって死刑判決を受けたのちに有名になった人物で、事件当時はジャン=バプティスト・ドゥルーエという人物の方が遥かに大々的に封じられていたということを授業で学んだデジタル手法を用いて明らかにした。
春学期の特筆すべき授業は、19世紀の魔女というテーマのゼミで、ユゴー、ミシュレ、サンド、ドールヴィイなどの魔女の使われ方を見ることで、19世紀に時代遅れに魔女について語るということがロマン主義におけるréenchantementに用いられたということを見る授業だった。ルソー的で共和主義的なロマン主義に知り得ぬものを美化する力学があるということはよく考えると不思議なことで、私は発表でポール・ブールジェの『le Fantôme(幻影)』を扱ったが、こういう右翼作家が魔女について語る方がむしろ自然なのである。やや空中戦的だが、シルヴィア・フェデリチの『Caliban and the Witch』というマルクス主義から魔女狩りを解釈する本もゼミで扱ったが、この切り口で19世紀の文学を読む発想は非常に斬新で面白かった。
フランス語は真面目に勉強した。客観的な基準としては、留学中に、パリ第三大学で行われたDALF C1の試験を受験して合格した。また、日仏通訳のバイトを引き受け、合計で日本円換算で10万円くらいは稼いだ。その他にフランス語力の上達を明示できる数字は思い当たらないが、発音や聞き取りの正確さや文章の高尚さは格段に上昇したと感じる。
卒論研究に関しても、非常に前進した。卒論ではイポリット・テーヌ、ポール・ブールジェ、モーリス・バレス、シャルル・モーラスなどを扱っているが、国立図書館に連日のように籠ることができたパリでの日々のおかげで、大量の資料にアクセスして研究し続けることができ、彼らがスタンダール評論において明確にお互いを言及し あって影響関係を繋いでいることを発見することができ、それを丁寧に実証する第1章を書き上げることができた。この研究は今後も継続する。
ドイツのザルツブルグという街では、ジプレッセンの小枝を廃坑の奥に投げ込んで2ヶ月ほど放置すると塩が結晶になって出てくるらしい。そのような塩梅で、私をパリに放り込んで自由にさせていただいたおかげで、私は各方面における自分の知識が荒削りな塩の結晶のように膨らみ形になったものと思う。このような機会を支援くださった駒場リベラルアーツ基金に感謝申し上げる。将来は、院進し研究を継続することを考えている。
2024年08月09日(金)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)で、台湾の国立政治大学に留学した学生より、体験記が届きました。
<体験記>
欒 楚翹
総合文化研究科国際社会科学専攻国際関係論コース修士二年(留学当時)
- 留学先大学名(専攻)
台湾 国立政治大学(歴史学)
- 留学期間
2023年9月-2024年6月
私は2023年度の秋学期と2024年度の春学期に、部局間協定に基づき台湾の国立政治大学に交換留学いたしました。駒場リベラルアーツ基金からの渡航奨励金をいただき、留学の費用負担を軽減できたことを本当にありがたく思っております。
今回の留学で、私は台湾の学術研究の環境、研究資源、最新の成果をよく理解できただけでなく、台北をはじめとする台湾の都市やそこに暮らしている人々についても深く理解することができました。
留学中、私は幸いにも国立政治大学から羅家倫国際漢学講座奨学金も受給することができ、自身の視野を広げ、海外の多くの若手研究者と出会い、学術的な能力を大いに鍛え、成長させていただきました。また、台湾滞在中、「国立政治大学羅家倫国際漢学講座国際漢学青年学者工作坊」、「政大台史所創所20周年暨2024第七届台湾與東亞近代史青年学者国際学術研討会」という二つの国際会議で学術発表を行い、他にも多くの学会や講演会にも出席しました。同時に、台湾の公文書館を最大限に活用し、台湾に関する多くの史料を調査したことは、修士論文の執筆や博士論文の構想に大いに役立ちました。
具体的には、台湾留学中、中央研究院近代史研究所档案館、国史館、国立政治大学特蔵センター、孫中山記念図書館などで膨大な史料を調査・収集しました。特に、以前から興味を持っていた1960年代の日本と台湾の文化交流や組織についての理解が深まりました。この期間に、修士論文のテーマが徐々に具体化し、現在は主に1965年に日本で行われた孫文生誕百年祭について研究しています。将来的には、1960年代の台湾の対日工作や日華親善協会のような組織について、さらに詳しく研究したいと考えています。
台湾に住んでいた間、多くの台湾人の友人や、台湾で学んだり働いたりしている多くの外国人の友人と出会い、それぞれが異なる感情や経験を持っています。様々な年齢、民族文化、職業の人々との交流から、私は世界の多様性をより強く意識するようになりました。今後も機会があれば、もっと広い世界を見てみたいと思っています。
2024年08月01日(木)
いつも「駒場リベラルアーツ基金」へのご支援をありがとうございます。
2024年7月21日、当基金に一括20万円以上のご支援を下さった方々を対象に、特別キャンパスツアーを実施しました。同ツアーでは、大学院総合文化研究科長・教養学部長の真船文隆教授自らキャンパスをご案内し、2024年7月25日より改修工事が始まった教養学部1号館(時計台)の内部見学や、日頃学生も立ち入ることができない秘密のエリアである地下道内部にも足を踏み入れました。
小説『わが一高時代の犯罪』の舞台となった1号館の時計台からは、東京スカイツリー等、東京観光の名所を一望し、地下道ではかつての駒場寮生の姿に思いを馳せながら散策を楽しみました。参加者からは、活発な質問が飛び交い、駒場の様々な歴史的背景について知ることができ大変有意義だったというお声が寄せられました。
以下、参加者からお寄せ頂いたご感想の一部を紹介いたします。
● こうしたキャンパスツアーは総合文化研究科・教養学部を学内外の皆さんに知っていただくうえで大変有益だと思いますので、是非継続していただければと思います。今回は1号館時計台と地下道がメインの見どころでしたが、今後は駒場博物館の展示やキャンパス内での催しと連動させるなどの方法で、年に一度は(できれば若葉や紅葉の時期などに)開催されるとよいのではないでしょうか。改修後の1号館がどうなるのかもとても楽しみにしております。また、地下道はほとんど知られていない空間なので、事情が許す限りで付設の理由・経緯やその後の沿革などの歴史を公に紹介していただければ幸いです。
● 40年ほど前の駒場寮生でしたが、立ち入ったことのない場所ばかりで良かったと思います。ちなみに駒場博物館は当時教務課になっており、窓口のあった玄関付近しか入ったことがないと記憶しています。農学部時代のマンホール蓋は、これまで存在に気づきませんでした。今回、渋谷駅から当時を思い起こして駒場まで歩いてみましたが、まず駅の出口を探すのに難儀し、ルート途中にあった百貨店はなくなり、キャンパス東側の通用門を入ったところで道に迷ってしまいました。正門付近の外観は当時とあまり変わりませんが、その東側はずいぶん変わりました。当時に比べずいぶん綺麗になりましたが、近所の子供たちが肝試しにも来ていた駒場寮周辺の幽玄な雰囲気が無くなったのは少々寂しい気もします。
なお、「駒場リベラルアーツ基金」では、「駒場未来プロジェクト」として、施設の建設・改修事業について、2023年4月1日〜2033年3月31日の10年間を特別期間として、 教養学部1号館(時計台)改修及び駒場図書館II期棟建設費用のためご寄付を募集しています。
今後も、大学院総合文化研究科・教養学部における教育・研究に、皆様のご理解とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
2024年07月23日(火)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「TLPケルン研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>ドイツ研修を通して学んだこと
教養学部(前期課程)理科一類1年(当時) 藤井亮輔
研修先 ドイツ ケルン
研修期間 二週間
研修先での専攻 ドイツ語
今回、「駒場リベラルアーツ基金」の支援を受け、東京大学のTLPケルン研修に参加した。平日の午前はケルン大学のドイツ人の先生からドイツ語で授業を受けた。授業は東京大学の学生5人程度に対し先生が一人という構成であった。先生は地理の専門であり、初めはドイツの地形や都市について地図を使って学んだ。その後ドイツ人発明家の伝記やドイツの憲法、政治についての文章を読んだ。その後必ず自分の考えを発表する場が設けられた。
また午後にはドイツで勤められている日本人教授の研究室や動物学、歴史学の研究室訪問、TOYOTA見学の機会をいただいた。これらの訪問にも通じることではあるが、日本の学習と大きく異なっていると感じた点は、積極性が求められることであった。私の学生時代を思い返すと、特に高校や大学といった高度の内容を学ぶ場では基本的に受け身の姿勢であり、授業の内容に対してあまり自分の見解を述べる雰囲気でない。また授業内容で理解できなかった部分も、授業を遮ってまで先生に質問することは憚られる。しかしドイツではそういったことに尻込みせず積極的に発言することが求められた。説明をしてもらう側として相手に質問をすることは、相手の話を聞いて理解しようとしたということを示す最低限の礼儀であり興味を持っていることを伝える手段でもある。ドイツで学んだこういったことは今後も大切にしていこうと思った。
またケルン大学での授業以外の時間は世界遺産のケルン大聖堂やアウグステスブルグ城にいったり、オペラを鑑賞したり、ライン川沿いを散策したりととても充実した時間を過ごした。どの場面でも自分のドイツ語力の未熟さを痛いほどに感じたが、それがこれからの勉学の励みとなった。
私が芸術鑑賞で驚いたのは、観客が演者への賞賛の意を示す際に拍手をするのだが、それでも満足でない場合は、同時に足をその場で踏み鳴らすのだ。私にとってこの文化は全くの初であり、初めは外の雷雨と勘違いしたほどに迫力があった。ぜひ日本にも導入したい文化だと思った。
2024年07月03日(水)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「TLPフランス研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>フランス研修を通して学んだことと将来への展望
教養学部(前期課程)理科一類1年(当時) 北村颯介
- 留学(研修)先 フランス パリ、ベルギー ブリュッセル
- 留学(研修)期間 二週間
- 留学(研修)先での専攻 フランス語
私は今年の2月に、駒場リベラルアーツ基金の援助を受けてTLPフランス研修に参加しました。その期間は2週間で、フランスを観光しながらパリやブリュッセルの大学で日本語を専攻する学生と交流し、さらにフランスの消費者庁にあたるl’Ansesを訪問しプレゼンを行いました。この研修中に学んだことを大きく3つに分けて紹介いたします。
まず1つ目は、文化の違いです。もちろん、日本にいるときも国によって文化や環境が異なることは理解していましたが、実際にその環境に身を置いてみるとその違いをより強く感じました。食生活から日々の習慣まで異なるため、考え方の違いも見られました。特にスリが多い環境で、日本よりも自己責任の意識が高いと感じました。また、現地の大学生と交流していて驚いたこととして、フランスでは奨学金が非常に充実していることが挙げられます。国からの返済不要の奨学金が充実しており、博士課程の学生であっても少しのアルバイトで生活することができ、研究に集中できる環境でした。これに比べ、日本では親の扶養から外れて大学に通うことはなかなか難しいため、日本の奨学金制度の充実が望まれます。また、フランスに特有の話ではありませんが、現地では主に日本語を専攻する学生と交流したため、文系の上級生と将来の進路について話す機会がありました。私は理系の学生なので、文系の言語を学んでいる上級生の話を聞く機会があまりない中、フランスで貴重な経験を得ることができました。
研修での交流には、このような良い部分も実感しました。私は言語系の学部に進むか、理系の学部に進むか迷っていましたが、彼らの勉強内容や将来のキャリアの話は私にとって有益なものでした。日本では見られないようなキャリアパスに触れ、感銘を受けました。
また、フランスやベルギーでの経験から、日本のカルチャー、特にアニメの偉大さを改めて感じました。日本語を学んでいる学生が多かったため、ほとんどの人がアニメ好きで、私たち日本人学生よりも詳しい人もいました。この素晴らしい文化を世界に広めるためにも、ますますアニメに触れる機会を増やし、日本人にその偉大さを浸透させなければならないと感じました。将来、教養として子供たちにアニメを見せる日が来るかもしれません。
次に、研修で学んだ2つ目のことは、言語環境についてです。フランスで出会った人々は皆、ある程度の英語を話せましたし、ベルギーではフランス語とオランダ語に加え、学校で英語の学習時間があまりとられていないにも関わらず皆、英語をある程度話せることに驚きました。ベルギーの学生はインターネットで英語を自己学習しているそうです。ヨーロッパの言語はお互いに似ているため、英語と日本語よりも学習しやすいかもしれませんが、それでも全員が多言語を話せる環境は刺激的でした。学校で友達と多言語で会話できる環境が重要だと感じました。日本ではまだまだ日本語話者が大半ですし、英語で自由に会話できる先生が不足していますが、学校内で英語を使えるようにする改革が必要だと思います。
最後に3つ目は柔道についてです。私は柔道部に所属しており、研修前からフランスやベルギーでの柔道の実情について学ぼうとしていました。実際、フランスでの柔道の普及率は予想以上に高かったです。格闘技や護身術としてだけでなく、礼儀を学ぶ習い事としても人気があります。柔道部の一員として、OBの方々からも同様の指摘を受けていましたが、柔道人口の減少を感じています。柔道は日本の文化の一部であり、大切にされるべきだと感じます。この経験を活かし、フランス語話者や英語話者の学生を柔道部に勧誘するとともに、日本人学生の参加を促進していきたいと考えています。小さな活動ではありますが、身近なところから柔道を広めていきたいです。
総括すると、初めての海外経験でしたが、日本の文化について多くの考察を得ることができる貴重な研修でした。このような貴重な機会を得られたのも、駒場リベラルアーツ基金のおかげです。これまでの温かいご支援に感謝申し上げるとともに、より多くの学生がこのような機会に恵まれ、東京大学がすべての人に優しい学びの場となることを願います。
2024年06月04日(火)
いつも「駒場リベラルアーツ基金」へのご支援をありがとうございます。
「駒場リベラルアーツ基金」は、駒場Ⅰキャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究活動の活性化を目的として2022年の設置以降、保護者、OB・OG、教職員のみならず、より広く社会全体にご支援お願いしてまいりました。集まったご支援は、学生や教員の教育研究はもちろんのこと、1号館(時計台)改修や駒場図書館Ⅱ期棟建設など、学生が日々使う施設の大規模な環境整備にあてられます。
皆様の温かいご支援が、学生たちの前期課程での学習環境をより良いものとし、充実した教養学部生活の実現に繋がります。
この度、「駒場リベラルアーツ基金」では、皆様の日頃のご支援への感謝を込めて、キャンパスツアーを実施することといたしました。本ツアーでは、大学院総合文化研究科長・教養学部長の真船文隆教授自ら、皆様に駒場Ⅰキャンパスをご案内いたします。
ツアーの目玉は、2024年7月25日より改修工事が始まる教養学部1号館(時計台)の内部見学と、日頃学生も立ち入ることができない秘密のエリア地下道内部の公開です。ぜひこの機会に、小説『わが一高時代の犯罪』の舞台となった1号館の時計台からの眺望をお楽しみください。また、今年創立150周年記念を迎えた第一高等学校時代の寮生が使っていたとされる地下道で、駒場Ⅰキャンパスの歴史を感じていただけましたら幸いです。
尚、皆様を安全かつスムーズにご案内する為、誠に勝手ながら、今回は2022年7月1日~2024年6月30日までに一括20万円以上、当基金にご寄付をお申込くださった方を対象とさせていただき、先着25名様限定での開催とさせていただきます。予めご了承ください。
【開催日程】
2024年7月20日(土)10:15~12:00(終了予定)※雨天決行
【集合場所】
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館 1階エントランス
※10:15にお越しください。
※駒場博物館内部のお化粧室をお使いいただけます。
【タイムテーブル】
10:15 駒場博物館1階エントランス集合
10:30 真船学部長によるキャンパスツアー開始(1号館時計台、地下道内部見学含む)
12:00 駒場博物館1階エントランス解散
※解散後、各自で駒場博物館をご自由に見学いただけます(入館無料)
【服装・持ち物】
歩きやすく滑りにくい靴、お飲み物、汗拭きタオル、日傘または帽子等
※約1時間ほど屋外を歩いていただきます。途中、階段の昇り降り(1号館時計台はビル6階建て相当)がございます。
※前日および当日の天候によっては、キャンパス内に滑りやすくなっている箇所がございます。
※お手荷物はご自身で管理をお願いいたします。
※キャンパス内に自動販売機の設置がございます。
【お申込】
2022年7月1日~2024年6月30日までに、一括20万円以上「駒場リベラルアーツ基金」にご寄付をお申込下さった方で、本ツアーへの参加をご希望の方は、2024年7月1日(月)までに、以下の「お申込フォーム」を担当:浦野みづき(mizuki-urano@g.ecc.u-tokyo.ac.jp)まで送付ください。
※ご寄付者様お一人につき、一名様まで同伴が可能です。
※お申込は先着順とさせていただきますので、ご希望の方はお早めにお申込ください。
※2024年7月3日(水)までに、お申込の皆様にご参加の可否をメールでお知らせいたします。
---------------------------------------------お申込フォーム-------------------------------------
ご参加希望イベント:「駒場リベラルアーツ基金」寄付者特別キャンパスツアー
お名前:(姓) (名)
同伴者様:あり・なし ※ありの場合、お名前:(姓) (名)
携帯電話番号:
Emailアドレス:
備考欄:
---------------------------------------------------------------------------------------------------------
【お問い合わせ先】
本ツアーに関して、ご不明な点がございましたら、担当:浦野みづき(mizuki-urano@g.ecc.u-tokyo.ac.jp)までメールでお問い合わせください。
「駒場リベラルアーツ基金」では、「駒場未来プロジェクト」として、施設の建設・改修事業について、2023年4月1日〜2033年3月31日の10年間を特別期間として、 教養学部1号館(時計台)改修及び駒場図書館II期棟建設費用のためご寄付を募集しています。
今後も、大学院総合文化研究科・教養学部における教育・研究に、皆様のご理解とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
2024年05月02日(木)
「駒場リベラルアーツ基金」は、駒場Ⅰキャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究活動の活性化を目的として2022年の設置以降、保護者、OB・OG、教職員のみならず、より広く社会全体にご支援お願いしてまいりました。集まったご支援は、学生や教員の教育研究はもちろんのこと、1号館(時計台)改修や駒場図書館Ⅱ期棟建設など、学生が日々使う施設の大規模な環境整備にあてられます。皆様の温かいご支援が、学生たちの前期課程での学習環境をより良いものとし、充実した教養学部生活の実現に繋がります。
今般、「駒場リベラルアーツ基金」特設サイトを開設しました。 特設サイトを通して、「駒場未来プロジェクト」についてより広く皆様に紹介していきます。「駒場未来プロジェクト」は、施設の建設・改修事業について、2023年4月1日〜2033年3月31日の10年間を特別期間として、 教養学部1号館(時計台)改修及び駒場図書館II期棟建設費用のためご寄付を募集するプロジェクトです。
特設サイトでは、国の登録有形文化財である教養学部1号館(時計台)と教養学部の図書館機能の変遷について、貴重な写真資料と共に紹介しています。ぜひご覧ください。また、駒場の歴史や新着情報についても、活発に情報発信していく予定です。
今後も、大学院総合文化研究科・教養学部における教育・研究に、皆様のご理解とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
(上記画像をクリックすると特設ページにアクセスできます)
2024年04月24日(水)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「トリノ大学イタリア語研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>トリノから吹く風
教養学部(前期課程)文科三類1年 大石礼音
留学(研修)先 イタリア トリノ
留学(研修)期間 二週間
留学(研修)先での専攻 イタリア語
この度は、駒場リベラルアーツ基金奨励金をいただき、東京大学が国際研修プログラムとして提供するトリノ大学イタリア語研修へ参加させていただきました。
この研修に応募したきっかけは、第二外国語としてイタリア語を履修したことでした。イタリア語を学ぶ中で、イタリアの風土やイタリアにかかわる方々の人柄に惹かれ、イタリアという国を肌で感じたいという思いが募りました。
今回の研修で二週間滞在したトリノは、イタリア北部のフランスに近いピエモンテ州の都市です。近世にはイタリア統一運動の主翼を担ったサヴォイア家の王宮が置かれたという歴史を反映し、町を象徴するMole(塔)に代表されるように、過去を偲ばせる壮麗な建物が立ち並びます。私は滞在中その優雅で洗練された街並みに終始目を奪われていました。また、大学の前を流れるドーラ・リパリア川や遥か望むアルプスから自然を感じることもでき、歴史と魅力とが幾重にも折り重なるこのトリノで二週間を過ごし、自身の見聞を広めることができ、改めて非常に幸せであったと感じています。
トリノ大学のキャンパスにて午前中に行われたイタリア語の授業では、会話や作文などコミュニケーションを重視したアクティビティにグループで取り組みました。イタリアやトリノの文化を題材に、終始あたたかく見守ってくださるトリノ大学の学生さん、そして先生も交え楽しくわいわいとコミュニケーションをとることができ、その中で、事前に学び脳内に蓄積された知識と現実とが次第に結びつく感覚を得ました。しかしそのわくわくする感覚とともに、実際に自分の伝えたいことを上手く表現することができずもどかしい思いを何度もしました。このような経験を踏まえたからこそ、今後更にイタリア語でものごとや気持ちを表現する能力を高めていきたいと思っています。
午後はトリノ大学の先生によるイタリア文学のレクチャーを受けるほか、校外に出て博物館や地域共同体の見学に行きました。博物館の展示の構成ひとつをとっても違いに驚き戸惑うように、自分の育った環境とは全く異なる文化の土壌が存在することを知りました。イタリアでの新鮮な気づき・発見の数々は、私の心に大きな風穴を通しました。そして、その穴からは今も絶えず新しい風が吹いています。
イタリアの学生さんと訪れたエジプト博物館にて。想像力を掻き立てられる展示品の数々はもちろんのこと、日本と異なる博物館の構成に惹かれました。
今回この奨励金をいただいて研修に参加する前は、自分がこれからしていきたいことに自信が持てずにいました。しかし、この研修で出会ったトリノ大学の学生は、敬意と情熱を持って日本語を学んでいて、その姿にはっと目が覚めるような心地がしました。私は今後、イタリア語の学習を継続し、ギリシャ・ローマ神話を中心に西欧の神話や伝承を学びたいと考えています。また、小さい子供だけでなく老若男女の心を動かす絵本や児童書の持つ力に関心を持っています。それは、これら物語の生命が古代から形を変え受け継がれ、今もなお私たちがしたたかにそして豊かに生きる力を与えてくれると考えるからです。
リベラルアーツ基金奨励金でご支援いただいたからこそ、このように沢山の出会いを与えてくれた研修に参加することができました。この場を借りて、改めて、この研修に関わってくださった全ての方にお礼を申し上げますとともに、一人でも多くの学生が、経済的理由から学びを止めざるを得ないことがないように、これからもご支援のほどよろしくお願いいたします。
週末に訪れたアオスタ州で見学したCastello di Fenis。
城内の壁画や調度品の装飾に歴史の重みを感じました。
2024年04月10日(水)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「平和のために東大生ができること:中央アジア研修 」の履修生として、カザフスタン最大の都市アルマティに10日間滞在し、カザフ国立大学を研修受け入れ先とする一連のプログラムに参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記:アルマティにおける国際研修>
教養学部文科三類二年 重田渉
- 国際研修「平和のために東大生ができること:中央アジア研修」参加
- 渡航先:カザフスタン共和国アルマティ市
- 研修受け入れ機関:アル=ファラビ名称カザフ国立大学
- 渡航期間:2024年3月1日-3月10日
前期教養学部において開講される国際研修「平和のために東大生ができること:中央アジア研修 」の履修生として、カザフスタン最大の都市アルマティに10日間滞在し、カザフ国立大学を研修受け入れ先とする一連のプログラムに参加しました。
国際研修に先立ち、半年間カザフスタンの社会・歴史・文化・政治的状況について講義を受け、現在のカザフスタンの国際社会における立ち位置とその背景を総合的に学習しました。渡航後は現地の教員や学生、及び国際機関や企業からレクチャーを受け、また、カザフ国立大学東洋学部・国際関係学部の学生たちとの様々な交流プログラムを享受しました。寮を共有していた学生たちとは、日常生活を通じて密接に交流することができました。
私が学習を通して感じたのは、我々が国際関係として捉える出来事には、諸分野の出来事が複雑に絡み合っているということです。例えば、現在カザフスタンは核軍縮・核廃絶の分野において世界でも指導的な立場を保持していますが、これはカザフスタンがソ連の中において従属的な立場にあったこと、その結果、環境破壊による健康被害を招く世界最大規模の核実験場をその土地の中に設置させられたこと、そしてソ連末期にカザフスタンがネーションを築く際に国際的な平和・反核の連帯が国家の建設において中核的な役割を果たしたこと、こうした広範な出来事の連関のうちに成立した立場です。そこで私が痛感したのは、生身の人間と交流し理解することの重要性です。人はこうした文脈の複雑性を意識的にも無意識的にも背負っており、何を知っているかあるいは知らないか、何を語りたがり あるいは語りたがらないか、といった行動のうちにその手がかりがあります。
この視点を得たのは、このプログラムの構成のおかげです。総合的な視野を持つ授業は、広範囲な領域を探求する機会を提供しました。授業が前期教養学部で開講されていることは、多様な関心を持つ学生がそれぞれの視点から思考を提供し、それを共有することを可能にします。さらに、研修受け入れ先大学の学生と長い時間を過ごすことで、日常のシーンで現地の人々の感覚に接する機会を導きます。
この研修で経験し、考えたことは、個々の出来事や思考以上に深く、私の考え方の基盤を形成する重要な要素となりました。このような私にとって重要な意味を持つ貴重な機会を得たことは、奨学金受給に関わってくださったすべての皆さんに負うています。心からの感謝をその方々に伝えたいと思います。
研修中に宿泊したカザフ国立大学第14学生寮にて。他の履修生とともに。
アルマティ市内にて。移動中に。
エクスカーションで訪れたチャリン・キャニオン。
ミニ・グランドキャニオンの異名がある。
2024年03月26日(火)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)で、イギリスのエセックス大学に留学した学生より、体験記が届きました。
<体験記>
教養学部教養学科総合社会科学分科相関社会科学コース4年(留学当時)
- 留学先大学名(専攻)
エセックス大学(社会学)
- 留学期間
2023年9~12月
2023年度の秋学期に、部局間協定に基づきイギリスのエセックス大学に交換留学を行った。学部生としての、比較的短期の派遣ということで、必ずしも学術面に限られない多様な経験を得ることを目的としていたが、今回の機会でそれは十分に達成されたと感じる。
まず何よりも、「留学」そのものに対する心残りが払拭された。コロナ禍で入学し、3年次に予定していた留学が一度中止になった自分にとって、卒業前に希望を叶えることは、大学生活に後悔を残さないために重要だった。「困難を乗り越えて留学した」という事実自体が、次のステップに踏み出す勇気を与えてくれる。
あわせて、日本で学ぶ自身の環境を相対化する視点を得ることができた点も、留学の成果として挙げられるだろう。異国での寮生活は、慣れ親しんだ東京での暮らしとはまるで異なるものであったし、留学生比率が4割という国際色豊かなキャンパスに、日本人留学生というマイノリティの立場から関わったことは、翻って東京大学で過ごしてきた日常の見え方を変えてくれた。小都市郊外のキャンパス内に、ほとんどの構成員が生活を共にするというエセックス大学の在り方自体も、東京大学とは異なる方法で学びの豊かさを形作っており、そのようなコミュニティに触れられたことは大きな収穫である。
学業面では、所属の縛りがない交換留学生の立場を活かして、これまで中心的に勉強してきたトピック以外も含む多彩な授業を履修したが、この経験は、自分の学びが日本社会の状況に良くも悪くも規定されていることを、改めて認識させてくれるものだった。今後の学業に際しては、あることを学ぶ前提となっている背景や、自身の立場性により目を配るようにしたい。なお、そのような気づきを可能にしてくれたのは、多様なバックグラウンドを持った生徒が集まる教室での議論である。そこで出会った人たちが示してくれた様々な学びの動機は、例えば社会人経験を経た後の大学院進学といった選択肢を、将来に向けて真剣に検討する助けになるものだった。
総じて、1学期間の留学で期待していた成果を十分に得ることができたと考える。このような貴重な機会を得られたのも、駒場リベラルアーツ基金の存在があってこそだった。これまでの温かいご支援に感謝申し上げるとともに、より多くの後輩たちがこのような機会に恵まれ、学びの場としての東京大学の魅力が一層高まることを願っている。
2024年03月21日(木)
「駒場リベラルアーツ基金」は、駒場ファカルティハウス(旧同窓会館)に寄付者銘板を設置しました。
同基金は、駒場Ⅰキャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究活動の活性化を目的として2022年に設置され、これまで保護者、OB・OG、教職員のみならず、広く社会全体の皆さまから、1,700万円を超えるご支援をお寄せいただいています。
この度、寄付者の皆様へ感謝の気持ちと敬意を表するため、一括50万円以上のご支援をくださった方の銘板を掲示することといたしました。改めまして、皆様の温かいご支援に心より感謝申し上げます。
現在、教養学部1号館(時計台)改修と図書館Ⅱ期棟建設に向けた「駒場未来プロジェクト」が進行しており、引き続き皆様からのご支援をお願いしております。
皆様の温かいご支援が、学生たちの前期課程での学習環境をより良いものとし、充実した教養学部生活の実現に繋がります。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
2024年01月25日(木)
2023年度は、皆さまより、125件、総額13,871,866円のご寄付を頂戴しました。温かいご支援をお寄せくださり、心より感謝申し上げます。今年度の「駒場リベラルアーツ基金」は、学生支援と駒場Ⅰキャンパスの魅力発信をメインに活動しました。
学生支援は、「駒場リベラルアーツ基金」が掲げる駒場を進化させる3つの支援のうち、最も重要視しているものです。今年度は、コロナ禍が明けて海外渡航の機会が復活したことを受け、世界に通用する実践的な知性と想像力を育むことを目的として、学生の渡航支援を行いました。具体的には、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)参加者5名、2023年度Aセメスター海外渡航型授業参加者4名の渡航支援を実施しました。学生交流覚書を結んでいる海外の協定校に交換留学生を派遣するKOMSTEPに参加する学生のうち、学部後期課程学生4名と修士課程学生1名がそれぞれ駒場リベラルアーツ基金の支援を受け、フランス(パリ・シテ大学)、イギリス(エセックス大学)、シンガポール(シンガポール国立大学)、スペイン(セビリア大学)、台湾(国立政治大学)へと旅立ちました。海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことのでき、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。今年度は、フランス(TLPフランス語春季研修)、ドイツ(ケルン大学TLPドイツ語春季研修)、イタリア(トリノ大学イタリア語研修)、カザフスタン(平和のために東大生ができること)に参加する学生のうち、4名を駒場リベラルアーツ基金で支援しました。学生からの報告は、帰国後、随時活動報告に掲載します。
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部には、世界各国から、学際性・国際性豊かで多彩な人材が集まります。そうした環境において、リベラルアーツに存分に触れ、自らの無限の可能性を認識し、前期課程の早い段階から海外への関心を深め、視野を広げたいと考える学生が多く存在します。こうした研究者や学生が駒場の魅力をつくりあげていると言っても過言ではありません。
いよいよ教養学部のシンボルである1号館(時計台)の改修が始まります。駒場Iキャンパスの正門を入って正面にある 1号館は、本郷キャンパスにある安田講堂の建築設計を行った建築家・内田祥三により、1933年(昭和 8年)に建設されたゴシック様式の建物です。時計台がある建物はキャンパスを象徴する景観となっています。また、平成12年には国の登録有形文化財に登録されました。東京大学では、この1号館について、創建時の趣きを復元し、現代のニーズを満たす機能改善と向上を目的とした改修を行います。来年度も皆様の温かいご支援をお願いいたします。
2023年12月15日(金)
2023年12月6日(水)にみなさまへ感謝の気持ちを込め、特別セミナー・教養学部の活動「駒場の歴史・資料・研究」を開催しました。
大学院総合文化研究科長・教養学部長の真船文隆教授による「教養学部の歴史とこれから」の紹介に続き、駒場博物館の折茂克哉助教が「駒場Ⅰキャンパスの歴史と変遷」を説明しました。次に、ドイツ文学・近代科学史が専門の石原あえか教授が、「駒場とゲーテ、そして世界を繋ぐもの:〈銀杏〉並木から〈測量・地図〉を経由して鷗外ゆかりのドイツ語雑誌まで」というテーマで講演を行い、駒場Ⅰキャンパスの文理融合かつ学際性豊かな研究について、参加者に紹介しました。最後に、駒場図書館長である石田淳教授が「図書館という場の可能性」というテーマでお話し、現在進行中の駒場図書館Ⅱ期棟建設プロジェクトに触れ、図書館から駒場の明るい未来を感じさせる講演に多くの参加者が駒場Ⅰキャンパスの将来像を共有しました。
参加者の皆様からは、これまで知らなかった駒場の魅力を再発見することができた、卒業以来初めて駒場Ⅰキャンパスを訪れ大変懐かしくこれからも駒場を応援したくなった、3名の講師の先生方のお話が興味深く開眼した等、たくさんの嬉しいお言葉を頂戴しました。
なお、今年は駒場リベラルアーツ基金の趣旨にご賛同くださった皆様より、既にたくさんのご寄付を賜り、誠にありがとうございます。大学院総合文化研究科・教養学部では、これからも寄付者の皆様、そして広く社会に駒場Ⅰキャンパスの教養知(リベラルアーツ)を還元すべく、さまざまな機会を捉えて、セミナーや講演会、キャンパスツアーを実施していきます。
これからも皆様の温かいご支援をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
※~12/31までの期間限定キャンペーンはこちら
2023年11月16日(木)
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部には、世界各国から、学際性・国際性豊かで多彩な人材が集まります。そうした環境において、リベラルアーツに存分に触れ、自らの無限の可能性を認識し、前期課程の早い段階から海外への関心を深め、視野を広げたいと考える学生が多く存在します。駒場リベラルアーツ基金は、こうした未来を築く卓越した学生の海外渡航を支援しています。
<2023年度実績>
KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)支援 合計5名
1)台湾:国立政治大学(修士課程学生1名)
2)フランス:パリ・シテ大学(学部後期課程学生1名)
3)イギリス:エセックス大学(学部後期課程学生1名)
4)シンガポール:シンガポール国立大学(学部後期課程学生1名)
5)スペイン:セビリア大学(学部後期課程学生1名)
上記のほか、2023年度Aセメスター海外渡航型授業への渡航支援(合計4名)も決定しました。
学生たちの渡航報告については、今後掲載を予定しております。
これからも皆様の温かいご支援をお待ちしております。
<駒場リベラルアーツ基金>
新入生の駒場博物館の来館者へ鉛筆の一本でもお祝いの気もちです。
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
選り好みしない幅広い知識(実体験は強烈な知識)DATAベース
を自分の頭脳に構築・関連付けが必須でしょう。
偽情報を見破りAIからのおかしな回答に気づくにも、
何を調べるか誰に相談するかを判断するにも
頼りは自分の頭脳DATAベース以外にありますか?
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
アメリカのエリートビジネスパースン達は出勤前に案内人を雇って
博物館や美術館などの早朝ツアーをしている。
斬新なアイディアやバランスの取れた判断力の源泉はリベラルアーツにあり。
農業など第一線で手を汚す体験も必須。
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
多様なバックグラウンドを持つ友人と出会え、リベラルアーツを基盤とした駒場で学び、研究ができたことはこの先もずっと活きてくる経験だったと思います
今後も駒場の先生方、学生が良い教育、研究環境を享受できますよう、祈っております
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>