東京大学が目指すリベラルアーツとは、専門教育が始まる前の単なる予備段階としての教養教育ではなく、様々な境界を横断して複数の領域や文化を往き来する思考や感性の運動そのものを指します。かつて言われてきた単に部分的専門的な知識の基礎である一般教養を身につけ、人間として偏らない知識をもち、どこまでも伸びていく真理探求の精神を植え付けることという定義とは一線を画すものです。こうしたリベラルアーツを「学士前期課程ー学士後期課程ー大学院」という一貫した教育研究組織で培うのが、駒場キャンパスです。学部から東京大学で学ぶ学生は、駒場キャンパスでリベラルアーツに存分に触れ、無限にある可能性を認識し、入学当時の関心に縛られることなく専門性を模索することが可能なのです。
駒場キャンパスには、世界各国からの留学生を含む8,000名以上の優秀な学生が在籍しており、学際性・国際性豊かで多彩な人材や、分野横断型の知識と先見性を備えた問題発掘・解決型の多様な人材を養成、輩出しています。学部の前期教養課程で学んだものの中から、各自が関心を持ったテーマ(分野)をそのまま後期教養課程でも学び、大学院総合文化研究科で究めることができるのは、駒場キャンパスの強みといえます。
駒場リベラルアーツ基金は、こうした特性を持つ駒場キャンパスの一貫した教育研究組織の更なる発展と環境整備を目的として設置されています。
◆学生支援
・駒場に集う学部学生・大学院生への給付型奨学金の拡充
・On campus job*の充実、リサーチ・アシスタント(RA)の拡充
*学生が研究・学修活動を通じて得た知識や技能・技術を活かして大学業務に参画することにより、自身の研究内容等をキャンパス内で実装経験を積むとともに、当該学生の経済的支援に繋げること
◆研究支援
・教員の研究活動への研究費支援
・ポスドク(博士号取得者)雇用促進
◆環境改善
・経年した設備の改修
・研究、教育施設の拡充
施設の建設・改修事業について
2023年4月1日〜2033年3月31日の10年間を特別期間として、 教養学部1号館(時計台)改修及び駒場図書館II期棟建設費用のためご寄付を募集します。
■特別期間中の寄付目標総額:24億円
対象施設 | 寄付目標額 |
1号館(時計台)改修 |
8億円 |
図書館II期棟建設・維持管理 |
16億円 |
1号館(時計台)
駒場Iキャンパスの正門を入って正面にある 1号館は、本郷キャンパスにある安田講堂の建築設計を行った建築家・内田祥三により、1933年(昭和 8年)に建設されたゴシック様式の建物です。時計台がある建物はキャンパスを象徴する景観となっています。また、平成12年には国の登録有形文化財に登録されました。東京大学では、この1号館について、創建時の趣きを復元し、現代のニーズを満たす機能改善と向上を目的とした改修を、令和5年から行っています。
図書館II期棟
駒場図書館は、東京大学の拠点図書館として、学習図書館としての機能と研究図書館としての機能をあわせて提供しています。しかし、近年の配架スペースの不足による図書資料の分散や保存についての懸念を解消するため、II期棟を建設することにより、新たに「知のアーカイブ」としての役割を担います。さらに図書館内に設けられる多目的スペースでは、大学と社会の連携を行うイノベーションコモンズとしての役割も期待されています。
東京大学では、設立以来、教養教育(リベラルアーツ教育)を学部教育の基礎として重視してきました。流動化する社会において、知的基盤としての教養教育に対する社会的要請は強まっており、大学院総合文化研究科・教養学部を有する駒場キャンパスにおける教養教育の実践は、その重要性を高めています。
駒場リベラルアーツ基金は、東京大学の中でもそうした特徴を持った駒場キャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究活動の活性化を目的としています。
寄付の使途としては、「駒場を進化させる3つの支援」にあるように、おもに①学生支援②研究支援③環境整備に充当します。駒場に集う多様で優秀な学生を大切に育み、各界をリードする多彩な人材や第一線で活躍する数多くの創造的研究者を養成し、世に送り出します。
駒場リベラルアーツ基金は、2022年の設置以降、保護者、OB・OG、教職員のみならず、より広く社会全体にご支援お願いしており、お寄せいただきました浄財は、学生や教員の教育研究はもちろんのこと、1号館(時計台)改修や駒場図書館Ⅱ期棟建設など、学生が日々使う施設の大規模な環境整備にあてられます。皆様の温かいご支援が、学生たちの前期課程での学習環境をより良いものとし、充実した教養学部生活の実現に繋がります。
「世界の誰もが来たくなる東京大学」になるためには、その教育・研究の礎となるリベラルアーツ教育を担う駒場キャンパスの充実が不可欠です。そして、こうした駒場キャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究について全般的な支援を求めるプロジェクトには、従来の予算だけではなく、柔軟に対応できる皆様のご寄付による財源の多様化が必要です。
リベラルアーツ教育は一朝一夕でできるものではありません。継続的なご支援こそが駒場リベラルアーツ教育をより強固なものとするのです。
駒場キャンパスから未来を築く卓越した人材を多く輩出し、社会を変えていくために、ぜひ皆様の応援をよろしくお願い申し上げます。
※ 駒場キャンパス紹介動画はこちら
※「駒場リベラルアーツ基金」特設サイトはこちら
【研究や活動に関するお問い合わせ】
東京大学教養学部等事務部経理課研究支援チーム
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
電話:03-5454-4419
E-mail:ken9.c@gs.mail.u-tokyo.ac.jp
(※電子メール送信の際は、@を半角に直してください)
【ご寄付のお問い合わせ】
東京大学基金事務局
〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1
電話:03-5841-1217
FAX:03-5841-1219
お問い合わせフォーム:https://utf.u-tokyo.ac.jp/faq/contact
■関連リンク
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「駒場リベラルアーツ基金」は、駒場Ⅰキャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究活動の活性化を目的として2022年の設置以降、保護者、OB・OG、教職員のみならず、より広く社会全体にご支援お願いしてまいりました。集まったご支援は、学生や教員の教育研究はもちろんのこと、1号館(時計台)改修や駒場図書館Ⅱ期棟建設など、学生が日々使う施設の大規模な環境整備にあてられます。皆様の温かいご支援が、学生たちの前期課程での学習環境をより良いものとし、充実した教養学部生活の実現に繋がります。
今般、「駒場リベラルアーツ基金」特設サイトを開設しました。 特設サイトを通して、「駒場未来プロジェクト」についてより広く皆様に紹介していきます。「駒場未来プロジェクト」は、施設の建設・改修事業について、2023年4月1日〜2033年3月31日の10年間を特別期間として、 教養学部1号館(時計台)改修及び駒場図書館II期棟建設費用のためご寄付を募集するプロジェクトです。
特設サイトでは、国の登録有形文化財である教養学部1号館(時計台)と教養学部の図書館機能の変遷について、貴重な写真資料と共に紹介しています。ぜひご覧ください。また、駒場の歴史や新着情報についても、活発に情報発信していく予定です。
今後も、大学院総合文化研究科・教養学部における教育・研究に、皆様のご理解とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
(上記画像をクリックすると特設ページにアクセスできます)
2024年04月24日(水)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「トリノ大学イタリア語研修」に参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記>トリノから吹く風
教養学部(前期課程)文科三類1年 大石礼音
留学(研修)先 イタリア トリノ
留学(研修)期間 二週間
留学(研修)先での専攻 イタリア語
この度は、駒場リベラルアーツ基金奨励金をいただき、東京大学が国際研修プログラムとして提供するトリノ大学イタリア語研修へ参加させていただきました。
この研修に応募したきっかけは、第二外国語としてイタリア語を履修したことでした。イタリア語を学ぶ中で、イタリアの風土やイタリアにかかわる方々の人柄に惹かれ、イタリアという国を肌で感じたいという思いが募りました。
今回の研修で二週間滞在したトリノは、イタリア北部のフランスに近いピエモンテ州の都市です。近世にはイタリア統一運動の主翼を担ったサヴォイア家の王宮が置かれたという歴史を反映し、町を象徴するMole(塔)に代表されるように、過去を偲ばせる壮麗な建物が立ち並びます。私は滞在中その優雅で洗練された街並みに終始目を奪われていました。また、大学の前を流れるドーラ・リパリア川や遥か望むアルプスから自然を感じることもでき、歴史と魅力とが幾重にも折り重なるこのトリノで二週間を過ごし、自身の見聞を広めることができ、改めて非常に幸せであったと感じています。
トリノ大学のキャンパスにて午前中に行われたイタリア語の授業では、会話や作文などコミュニケーションを重視したアクティビティにグループで取り組みました。イタリアやトリノの文化を題材に、終始あたたかく見守ってくださるトリノ大学の学生さん、そして先生も交え楽しくわいわいとコミュニケーションをとることができ、その中で、事前に学び脳内に蓄積された知識と現実とが次第に結びつく感覚を得ました。しかしそのわくわくする感覚とともに、実際に自分の伝えたいことを上手く表現することができずもどかしい思いを何度もしました。このような経験を踏まえたからこそ、今後更にイタリア語でものごとや気持ちを表現する能力を高めていきたいと思っています。
午後はトリノ大学の先生によるイタリア文学のレクチャーを受けるほか、校外に出て博物館や地域共同体の見学に行きました。博物館の展示の構成ひとつをとっても違いに驚き戸惑うように、自分の育った環境とは全く異なる文化の土壌が存在することを知りました。イタリアでの新鮮な気づき・発見の数々は、私の心に大きな風穴を通しました。そして、その穴からは今も絶えず新しい風が吹いています。
イタリアの学生さんと訪れたエジプト博物館にて。想像力を掻き立てられる展示品の数々はもちろんのこと、日本と異なる博物館の構成に惹かれました。
今回この奨励金をいただいて研修に参加する前は、自分がこれからしていきたいことに自信が持てずにいました。しかし、この研修で出会ったトリノ大学の学生は、敬意と情熱を持って日本語を学んでいて、その姿にはっと目が覚めるような心地がしました。私は今後、イタリア語の学習を継続し、ギリシャ・ローマ神話を中心に西欧の神話や伝承を学びたいと考えています。また、小さい子供だけでなく老若男女の心を動かす絵本や児童書の持つ力に関心を持っています。それは、これら物語の生命が古代から形を変え受け継がれ、今もなお私たちがしたたかにそして豊かに生きる力を与えてくれると考えるからです。
リベラルアーツ基金奨励金でご支援いただいたからこそ、このように沢山の出会いを与えてくれた研修に参加することができました。この場を借りて、改めて、この研修に関わってくださった全ての方にお礼を申し上げますとともに、一人でも多くの学生が、経済的理由から学びを止めざるを得ないことがないように、これからもご支援のほどよろしくお願いいたします。
週末に訪れたアオスタ州で見学したCastello di Fenis。
城内の壁画や調度品の装飾に歴史の重みを感じました。
2024年04月10日(水)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、国際研修「平和のために東大生ができること:中央アジア研修 」の履修生として、カザフスタン最大の都市アルマティに10日間滞在し、カザフ国立大学を研修受け入れ先とする一連のプログラムに参加した学生より、体験記が届きました。
海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。
<体験記:アルマティにおける国際研修>
教養学部文科三類二年 重田渉
- 国際研修「平和のために東大生ができること:中央アジア研修」参加
- 渡航先:カザフスタン共和国アルマティ市
- 研修受け入れ機関:アル=ファラビ名称カザフ国立大学
- 渡航期間:2024年3月1日-3月10日
前期教養学部において開講される国際研修「平和のために東大生ができること:中央アジア研修 」の履修生として、カザフスタン最大の都市アルマティに10日間滞在し、カザフ国立大学を研修受け入れ先とする一連のプログラムに参加しました。
国際研修に先立ち、半年間カザフスタンの社会・歴史・文化・政治的状況について講義を受け、現在のカザフスタンの国際社会における立ち位置とその背景を総合的に学習しました。渡航後は現地の教員や学生、及び国際機関や企業からレクチャーを受け、また、カザフ国立大学東洋学部・国際関係学部の学生たちとの様々な交流プログラムを享受しました。寮を共有していた学生たちとは、日常生活を通じて密接に交流することができました。
私が学習を通して感じたのは、我々が国際関係として捉える出来事には、諸分野の出来事が複雑に絡み合っているということです。例えば、現在カザフスタンは核軍縮・核廃絶の分野において世界でも指導的な立場を保持していますが、これはカザフスタンがソ連の中において従属的な立場にあったこと、その結果、環境破壊による健康被害を招く世界最大規模の核実験場をその土地の中に設置させられたこと、そしてソ連末期にカザフスタンがネーションを築く際に国際的な平和・反核の連帯が国家の建設において中核的な役割を果たしたこと、こうした広範な出来事の連関のうちに成立した立場です。そこで私が痛感したのは、生身の人間と交流し理解することの重要性です。人はこうした文脈の複雑性を意識的にも無意識的にも背負っており、何を知っているかあるいは知らないか、何を語りたがり あるいは語りたがらないか、といった行動のうちにその手がかりがあります。
この視点を得たのは、このプログラムの構成のおかげです。総合的な視野を持つ授業は、広範囲な領域を探求する機会を提供しました。授業が前期教養学部で開講されていることは、多様な関心を持つ学生がそれぞれの視点から思考を提供し、それを共有することを可能にします。さらに、研修受け入れ先大学の学生と長い時間を過ごすことで、日常のシーンで現地の人々の感覚に接する機会を導きます。
この研修で経験し、考えたことは、個々の出来事や思考以上に深く、私の考え方の基盤を形成する重要な要素となりました。このような私にとって重要な意味を持つ貴重な機会を得たことは、奨学金受給に関わってくださったすべての皆さんに負うています。心からの感謝をその方々に伝えたいと思います。
研修中に宿泊したカザフ国立大学第14学生寮にて。他の履修生とともに。
アルマティ市内にて。移動中に。
エクスカーションで訪れたチャリン・キャニオン。
ミニ・グランドキャニオンの異名がある。
2024年03月26日(火)
2023年度、駒場リベラルアーツ基金の支援により、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)で、イギリスのエセックス大学に留学した学生より、体験記が届きました。
<体験記>
教養学部教養学科総合社会科学分科相関社会科学コース4年(留学当時)
- 留学先大学名(専攻)
エセックス大学(社会学)
- 留学期間
2023年9~12月
2023年度の秋学期に、部局間協定に基づきイギリスのエセックス大学に交換留学を行った。学部生としての、比較的短期の派遣ということで、必ずしも学術面に限られない多様な経験を得ることを目的としていたが、今回の機会でそれは十分に達成されたと感じる。
まず何よりも、「留学」そのものに対する心残りが払拭された。コロナ禍で入学し、3年次に予定していた留学が一度中止になった自分にとって、卒業前に希望を叶えることは、大学生活に後悔を残さないために重要だった。「困難を乗り越えて留学した」という事実自体が、次のステップに踏み出す勇気を与えてくれる。
あわせて、日本で学ぶ自身の環境を相対化する視点を得ることができた点も、留学の成果として挙げられるだろう。異国での寮生活は、慣れ親しんだ東京での暮らしとはまるで異なるものであったし、留学生比率が4割という国際色豊かなキャンパスに、日本人留学生というマイノリティの立場から関わったことは、翻って東京大学で過ごしてきた日常の見え方を変えてくれた。小都市郊外のキャンパス内に、ほとんどの構成員が生活を共にするというエセックス大学の在り方自体も、東京大学とは異なる方法で学びの豊かさを形作っており、そのようなコミュニティに触れられたことは大きな収穫である。
学業面では、所属の縛りがない交換留学生の立場を活かして、これまで中心的に勉強してきたトピック以外も含む多彩な授業を履修したが、この経験は、自分の学びが日本社会の状況に良くも悪くも規定されていることを、改めて認識させてくれるものだった。今後の学業に際しては、あることを学ぶ前提となっている背景や、自身の立場性により目を配るようにしたい。なお、そのような気づきを可能にしてくれたのは、多様なバックグラウンドを持った生徒が集まる教室での議論である。そこで出会った人たちが示してくれた様々な学びの動機は、例えば社会人経験を経た後の大学院進学といった選択肢を、将来に向けて真剣に検討する助けになるものだった。
総じて、1学期間の留学で期待していた成果を十分に得ることができたと考える。このような貴重な機会を得られたのも、駒場リベラルアーツ基金の存在があってこそだった。これまでの温かいご支援に感謝申し上げるとともに、より多くの後輩たちがこのような機会に恵まれ、学びの場としての東京大学の魅力が一層高まることを願っている。
2024年03月21日(木)
「駒場リベラルアーツ基金」は、駒場ファカルティハウス(旧同窓会館)に寄付者銘板を設置しました。
同基金は、駒場Ⅰキャンパス(大学院総合文化研究科・教養学部)における教育・研究活動の活性化を目的として2022年に設置され、これまで保護者、OB・OG、教職員のみならず、広く社会全体の皆さまから、1,700万円を超えるご支援をお寄せいただいています。
この度、寄付者の皆様へ感謝の気持ちと敬意を表するため、一括50万円以上のご支援をくださった方の銘板を掲示することといたしました。改めまして、皆様の温かいご支援に心より感謝申し上げます。
現在、教養学部1号館(時計台)改修と図書館Ⅱ期棟建設に向けた「駒場未来プロジェクト」が進行しており、引き続き皆様からのご支援をお願いしております。
皆様の温かいご支援が、学生たちの前期課程での学習環境をより良いものとし、充実した教養学部生活の実現に繋がります。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
2024年01月25日(木)
2023年度は、皆さまより、125件、総額13,871,866円のご寄付を頂戴しました。温かいご支援をお寄せくださり、心より感謝申し上げます。今年度の「駒場リベラルアーツ基金」は、学生支援と駒場Ⅰキャンパスの魅力発信をメインに活動しました。
学生支援は、「駒場リベラルアーツ基金」が掲げる駒場を進化させる3つの支援のうち、最も重要視しているものです。今年度は、コロナ禍が明けて海外渡航の機会が復活したことを受け、世界に通用する実践的な知性と想像力を育むことを目的として、学生の渡航支援を行いました。具体的には、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)参加者5名、2023年度Aセメスター海外渡航型授業参加者4名の渡航支援を実施しました。学生交流覚書を結んでいる海外の協定校に交換留学生を派遣するKOMSTEPに参加する学生のうち、学部後期課程学生4名と修士課程学生1名がそれぞれ駒場リベラルアーツ基金の支援を受け、フランス(パリ・シテ大学)、イギリス(エセックス大学)、シンガポール(シンガポール国立大学)、スペイン(セビリア大学)、台湾(国立政治大学)へと旅立ちました。海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことのでき、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。今年度は、フランス(TLPフランス語春季研修)、ドイツ(ケルン大学TLPドイツ語春季研修)、イタリア(トリノ大学イタリア語研修)、カザフスタン(平和のために東大生ができること)に参加する学生のうち、4名を駒場リベラルアーツ基金で支援しました。学生からの報告は、帰国後、随時活動報告に掲載します。
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部には、世界各国から、学際性・国際性豊かで多彩な人材が集まります。そうした環境において、リベラルアーツに存分に触れ、自らの無限の可能性を認識し、前期課程の早い段階から海外への関心を深め、視野を広げたいと考える学生が多く存在します。こうした研究者や学生が駒場の魅力をつくりあげていると言っても過言ではありません。
いよいよ教養学部のシンボルである1号館(時計台)の改修が始まります。駒場Iキャンパスの正門を入って正面にある 1号館は、本郷キャンパスにある安田講堂の建築設計を行った建築家・内田祥三により、1933年(昭和 8年)に建設されたゴシック様式の建物です。時計台がある建物はキャンパスを象徴する景観となっています。また、平成12年には国の登録有形文化財に登録されました。東京大学では、この1号館について、創建時の趣きを復元し、現代のニーズを満たす機能改善と向上を目的とした改修を行います。来年度も皆様の温かいご支援をお願いいたします。
2023年12月15日(金)
2023年12月6日(水)にみなさまへ感謝の気持ちを込め、特別セミナー・教養学部の活動「駒場の歴史・資料・研究」を開催しました。
大学院総合文化研究科長・教養学部長の真船文隆教授による「教養学部の歴史とこれから」の紹介に続き、駒場博物館の折茂克哉助教が「駒場Ⅰキャンパスの歴史と変遷」を説明しました。次に、ドイツ文学・近代科学史が専門の石原あえか教授が、「駒場とゲーテ、そして世界を繋ぐもの:〈銀杏〉並木から〈測量・地図〉を経由して鷗外ゆかりのドイツ語雑誌まで」というテーマで講演を行い、駒場Ⅰキャンパスの文理融合かつ学際性豊かな研究について、参加者に紹介しました。最後に、駒場図書館長である石田淳教授が「図書館という場の可能性」というテーマでお話し、現在進行中の駒場図書館Ⅱ期棟建設プロジェクトに触れ、図書館から駒場の明るい未来を感じさせる講演に多くの参加者が駒場Ⅰキャンパスの将来像を共有しました。
参加者の皆様からは、これまで知らなかった駒場の魅力を再発見することができた、卒業以来初めて駒場Ⅰキャンパスを訪れ大変懐かしくこれからも駒場を応援したくなった、3名の講師の先生方のお話が興味深く開眼した等、たくさんの嬉しいお言葉を頂戴しました。
なお、今年は駒場リベラルアーツ基金の趣旨にご賛同くださった皆様より、既にたくさんのご寄付を賜り、誠にありがとうございます。大学院総合文化研究科・教養学部では、これからも寄付者の皆様、そして広く社会に駒場Ⅰキャンパスの教養知(リベラルアーツ)を還元すべく、さまざまな機会を捉えて、セミナーや講演会、キャンパスツアーを実施していきます。
これからも皆様の温かいご支援をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
※~12/31までの期間限定キャンペーンはこちら
2023年11月16日(木)
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部には、世界各国から、学際性・国際性豊かで多彩な人材が集まります。そうした環境において、リベラルアーツに存分に触れ、自らの無限の可能性を認識し、前期課程の早い段階から海外への関心を深め、視野を広げたいと考える学生が多く存在します。駒場リベラルアーツ基金は、こうした未来を築く卓越した学生の海外渡航を支援しています。
<2023年度実績>
KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)支援 合計5名
1)台湾:国立政治大学(修士課程学生1名)
2)フランス:パリ・シテ大学(学部後期課程学生1名)
3)イギリス:エセックス大学(学部後期課程学生1名)
4)シンガポール:シンガポール国立大学(学部後期課程学生1名)
5)スペイン:セビリア大学(学部後期課程学生1名)
上記のほか、2023年度Aセメスター海外渡航型授業への渡航支援(合計4名)も決定しました。
学生たちの渡航報告については、今後掲載を予定しております。
これからも皆様の温かいご支援をお待ちしております。
新入生の駒場博物館の来館者へ鉛筆の一本でもお祝いの気もちです。
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
選り好みしない幅広い知識(実体験は強烈な知識)DATAベース
を自分の頭脳に構築・関連付けが必須でしょう。
偽情報を見破りAIからのおかしな回答に気づくにも、
何を調べるか誰に相談するかを判断するにも
頼りは自分の頭脳DATAベース以外にありますか?
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
アメリカのエリートビジネスパースン達は出勤前に案内人を雇って
博物館や美術館などの早朝ツアーをしている。
斬新なアイディアやバランスの取れた判断力の源泉はリベラルアーツにあり。
農業など第一線で手を汚す体験も必須。
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>
多様なバックグラウンドを持つ友人と出会え、リベラルアーツを基盤とした駒場で学び、研究ができたことはこの先もずっと活きてくる経験だったと思います
今後も駒場の先生方、学生が良い教育、研究環境を享受できますよう、祈っております
<駒場リベラルアーツ基金>
<駒場リベラルアーツ基金>