
東京大学は1877年の開学以来、自由な発想を起点として学問の礎を築き、学術研究の最先端を切り拓き、総合大学として各分野の研究で第一線を担ってきただけでなく、国際的な卓越性も維持してきました。
国による運営費交付金の削減を背景に、
若手研究者の雇用は10年間で任期付が中心に。
この若手研究者雇用の不安定化は、博士課程への進学率の減少の一因となっています。2001年に42%だった進学率は、2016年には26%までに落ち込んでいます。
「学びたい」若い世代にとって、教育・研究の現場は決してよい環境とは言えません。この世代は長い時間をかけて新しい分野を創り、そして今後の日本のステータスを支える重要な人材となるため大切に育てなければなりません。大学の競争力回復にとっても、日本の国際求心力の維持においても、若手研究者が活躍できる環境づくりは急務です。
この課題を解決するため、東京大学では教育改革と質の高い安定した環境の整備により、新しい価値創造に挑戦する次の世代を育てる場を創造し、誰もが幸せに暮らせるインクルーシブな社会の実現に貢献します。
2015年、文部科学省は「国立大学経営力戦略」を提示し、各大学に「経営的視点で大学運営を行うことで経営力を強化」することを求めました。基盤的財源である運営費交付金の削減だけではなく、今や施設整備の財源措置も計画的に実施されておらず、その内容も既存施設の改修や施設の集約化といった条件付です。国の借金残高が1,000兆円を超えている現在、これ以上の予算措置を望むことは難しく、我が国で研究や教育を公共財として支える仕組み自体が揺らいでいるのかもしれません。
東京大学が今後も地球と人類社会の未来に貢献し続けるためには、財源の多様化が不可欠です。
どうか温かいご寄付を賜りますようお願い申し上げます。
教育改革を通じて日本の未来への責任を果たす
グローバル化が加速している中で、環境問題、エネルギー問題、地域間格差等、人類全体で取り組むべき課題が顕在化しています。日本は学術先進国として、学術知をもってこのような課題解決に主体的に貢献していかなければなりません。私たち東京大学は、先達が培ってきた伝統を引き継ぎ、人類社会のさらなる発展のために、「知の創出」、「人材の育成」の中心となる責務を担っています。
学生には主体的な学びの中で、「自ら原理に立ち戻って考える力」「考え続ける忍耐力」「自ら新しいアイデアや発想を出す力」の3つの基礎力を鍛え、育み、活かすために、「自らを相対化できる広い視野」を獲得し、それらを糧として自己を大きく成長させてほしいと願っています。東京大学がこれまで培ってきた世界に卓越した研究こそ、その牽引力となるものです。新たな知の源流を生み出し続ける豊かな土壌として、多様性のある研究教育環境と自由度の高い基盤財源を確保することが不可欠です。そこに、世代や国などの枠組みを超えて様々な人々が協働する「知の協創の場」を構築し、知の活用によって地球的規模の諸課題解決へつなげていきたいと考えています。
東京大学は勇気と英知と責任感を持って挑戦していきます。
今後なお一層の東京大学基金へのご支援を賜りますようお願い申し上げます。
東京大学総長 五神 真
皆様方からのご寄付により、以下の活動に取り組みます。
例えば、3万円の寄付で、さつき会奨学金(女子学生支援) 1ヶ月分
例えば、5万円の寄付で、外国人留学生支援基金(奨学金) 1ヶ月分
例えば、10万円の寄付で、東大演習林の整備 約400坪の森林造成+1年間の維持
例えば、100万円の寄付で、若手研究者の活動経費 約3ヶ月分
※ 寄付の使途を指定される場合は、基金やプロジェクトを指定してください。「一任する」の場合は、総長の責任のもと、東京大学基金として積み立てられ、奨学金給付制度の充実、キャンパス環境の整備、教育・研究の支援などの活動費用として広く活用いたします。
東京大学の取組について、総長のメッセージ集をこちらからご覧いただけます(総長談論)。
ご希望の金額にて今すぐ支援する方法(1回のご寄付)と、
毎月・半年・年1回にご希望の金額にてずっと支援する方法(継続寄付)があります。
※ 継続寄付について詳しくはこちら
東京大学基金(一任する)へのご寄付の場合は、Amazon Payでのお支払いもできます。
2020年12月31日(木)
2020年12月15日(火)、医科学研究所 特別セミナー『「未来医療開発」 ウイズコロナ・ポストコロナ時代の医療に向けて』をZOOM ウェビナーおよびYouTubeライブにて開催いたしました。詳細はこちらよりご覧いただけます。
2020年09月28日(月)
「東京大学基金活動報告会2020」を開催しました。
2019年9月11日(金)、「東京大学基金活動報告会2020」をYouTube配信にて開催いたしました。詳細はこちらよりご覧いただけます。
2019年11月27日(水)
東京大学基金へご寄付いただいた方に感謝の気持ちを込めて、大気海洋研究所 特別セミナー『東日本大震災からの再出発-地域の未来に必要な研究所を目指して』を11月27日(水)に開催いたしました。
今回は東京大学本郷キャンパスの山上会館大会議室を会場に、『東日本大震災からの再出発-地域の未来に必要な研究所を目指して』と題し、岩手県大槌町にあります大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センターの取り組みについてご講演いただきますとのご案内を対象寄付者の方におこなったところ、60名近い応募があり、約40名の方にご出席いただきました。
特別セミナーの開催にあたり、河村知彦 大気海洋研究所所長、および岡部徹 東京大学副学長・社会連携本部副本部長よりご挨拶がありました。
次に、佐藤克文国際沿岸海洋研究センター教授より『バイオロギング天気予報』と題したご講演がありました。佐藤教授は、動物に観測装置を取り付け、人間では観測できない野外環境の生態を調査する「バイオロギング」という研究を続けています。しかし、東日本大震災での経験によってこの「バイオロギング」をこれまで研究を支えてくれた地域の方々への恩返しに使えないだろうか、と考えるようになったそうです。そこで、バイオロギングによる調査によってより正確に海水温を測定することで、海水温に大きく影響を受ける台風進路予測の精度を向上させ、被害を少なくできるのではないかと考え、いま研究に取り組んでいるところだと述べられました。
続いて、河村所長より、『センターの被災~新たな研究活動~再建』と題して、東日本大震災による国際沿岸海洋研究センターの被災状況と、その後のセンターによる未曾有の震災の前後で海の生態系がどう変化したのかに関する、世界的にも類を見ない研究活動の紹介がございました。
講演の間にはコーヒーブレイクがあり、軽食と飲み物を片手に講演者に直接疑問をぶつけられたり、より詳しい話を聴き出されたりする参加者の方が多くいらっしゃいました。
セミナー再開後は青山潤 国際沿岸海洋研究センター教授より、『海と希望の学校 in 三陸、大槌町とセンターの今』と題し、震災後、より地域の未来に必要な研究所を目指すための新たな取り組みとして「海と希望の学校」をご紹介いただきました。
「海と希望の学校」は東京大学の大気海洋研究所と社会科学研究所の共同プロジェクトであり、地域の方々を巻き込んでのローカル・アイデンティティの形成活動を進めるものです。一例として、地域の小中学生を研究所に呼び、様々な体験活動を通して自分の地元の海についての文化や知識を身につけてもらう活動が紹介されました。
全講演終了後は、講演者と参加者の皆さまとの名刺交換交流会がありました。興味深い講演の後ということもあり、参加者の皆さまは名刺交換にとどまらず様々なお話をしてお帰りになりました。
1時間半のセミナーでしたが、あっという間に終了となってしまいました。まだまだ話しを聞きたりない参加者の方もいらっしゃったのではないかと思います。 東京大学基金は、今後も皆さまとのご縁を大事にしていきたいと思っておりますので、引き続き、東京大学基金への更なるご理解、ご支援をよろしくお願いいたします。
2019年09月04日(水)
「東京大学基金 感謝の集い」(2018年度活動報告会・特別講演会・懇談会)を開催しました。
2019年9月4日(水)、「東京大学基金 感謝の集い」を本郷キャンパスの安田講堂および中央食堂で開催いたしました。詳細はこちらよりご覧いただけます。
2019年06月03日(月)
東京大学基金へご寄付いただいた方に感謝の気持ちを込めて、生産技術研究所 特別セミナー『Design-Led X:デザインと工学の融合』を6月3日(月)に開催いたしました。
駒場リサーチキャンパス(駒場Ⅱキャンパス)にある、生産技術研究所の総合研究実験棟を会場に、『Design-Led X:デザインと工学の融合』と題し、対象寄付者の方に募集を行ったところ、100名以上の応募が有り、約60名の方にご出席いただきました。
冒頭、特別セミナー開催にあたり、岸利治 東京大学生産技術研究所所長及び、岡部徹 東京大学副学長・社会連携副本部長よりご挨拶いたしました。
次に、価値創造デザイン推進基盤を代表し、山中俊治 東京大学生産技術研究所教授より「未来をデザインするために」と題し特別講演がありました。これまでの工業デザインは、出来上がったモノを“カッコよく”すれば消費者に受け入れられるという位置づけで行われるものでしたが、これからのデザインは最新技術や製品仕様ができあがる前から関わることが重要で、それが価値創造デザイン推進基盤の現場で行われているということを、スライドを使用して解説しました。
その後、東京大学生産技術研究所の教授陣によるトークセッション「東大生研が描く価値創造デザイン」が行われました。ファシリテーターとして山中教授が、パネリストとして今井公太郎教授、新野俊樹教授、マイルスペニントン先生が登壇しました。
トークセッションでは、各登壇者が自身の研究を紹介した後、価値創造デザイン推進基盤として進めてきたプロジェクトやその先のビジョンについての討論が行われました。
講演をお聞きになった寄付者の方からは「研究と実践とがこんなにも近くにあると知ることができて大変嬉しかった」との声もありました。
セミナー修了後は、会場を本セミナーパネリストの今井教授が設計した棟へ移し、ご希望される方を「DLX Design Labと生研のプロトタイプ」の展示見学会へご案内しました。見学会では、教授や研究員が直接、寄付者の皆さまに展示物の説明を行いました。皆さま案内を熱心に聞かれており、質問をされる方や、案内終了後も展示をじっくりご覧になる方もいらっしゃいました。「実際に研究の成果物を見られるイベントは貴重でとても魅力的であった」とのお声もいただきました。
特別セミナーから見学会まで2時間にわたるイベントでしたが、ご参加いただいた皆さまにご満足いただけたことをとてもうれしく思います。東京大学基金は、今後も皆さまとのご縁を大事にしていきたいと思います。引き続き、東京大学基金への更なるご理解、ご支援をよろしくお願いいたします。
生産技術研究所Webサイトはこちら
2018/06/27
「東京大学基金 感謝の集い」(2017年度活動報告会・懇談会)を開催しました。
2018年6月27日(水)、第12回目となる「東京大学基金 感謝の集い」が本郷キャンパスの安田講堂および中央食堂で開催されました。詳細はこちらよりご覧いただけます。
2017/06/22
「東京大学基金 感謝の集い」(2016年度活動報告会・総長主催懇談会)を開催しました。
2017年6月22日(木)、第11回目となる「東京大学基金 感謝の集い」が本郷キャンパスの安田講堂および山上会館で開催されました。詳細はこちらよりご覧いただけます。
2016/06/24
「東京大学基金 感謝の集い」(2015年度活動報告会・総長主催懇談会)を開催いたしました。
梅雨半ばとなり、構内の紫陽花も見頃を迎えた2016年6月24日(金)、第10回目となる「東京大学基金 感謝の集い」が本郷キャンパスの安田講堂および山上会館で開催されました。詳細はこちらよりご覧いただけます。
2015/12/02
東京大学基金へご寄付いただいた方に感謝の気持ちを込めて、医科学研究所 特別セミナー 『世界一わかりやすいiPS細胞』を12月2日(水)に開催いたしました。
今回は、東京大学基金特別セミナーとしては、初めて医療関係のセミナーを実施しました。白金台キャンパスにある、医科学研究所1号館内講堂にて、『世界一わかりやすいiPS細胞』と題し、対象寄附者の方に募集を行ったところ、130名以上の応募が有り、約100名の方にご出席いただきました。当日は、少し肌寒く小雨が降る時間もありましたが、出席者の中には、「講義を是非聴きたくて、会社を休んできました」と言ったお声もいただき、会場内は熱気に包まれていました。
冒頭、特別セミナー開催にあたり、村上善則 医科学研究所長より医科学研究所の紹介があり、次に、大津真 准教授より「iPS細胞の活用~難病と戦う先進医療の今後」について講義がありました。その後、「血液を造る幹細胞とiPS細胞」について、東條有伸 教授の講義が行われ、メモをとる出席者も数多くいらっしゃいました。
また、特別セミナー後は、医科学研究所内の見学会を開催し、ヒトの生体試料と関連する情報が管理された貯蔵庫「バイオバンク」、医科学研究所の前身である伝染病研究所の初代所長・北里柴三郎博士にまつわる資料など貴重な歴史的資料の数々が展示されている「近代医科学記念館」をご覧いただきました。記念館では、村上所長自ら説明を行い、出席者からは質問が多数寄せられ、意見交換も活発に行われました。
特別セミナーから見学会まで約2時間半にわたるイベントでしたが、ご参加いただいた皆さまにご満足いただけたことをとてもうれしく思います。東京大学基金は、今後も皆さまとのご縁を大事にしていきたいと思います。引き続き、東京大学基金への更なるご理解、ご支援をよろしくお願いいたします。
医科学研究所Webサイトはこちら
2015/06/25
「東京大学基金 感謝の集い」(2014年度活動報告会・総長主催懇談会)を開催いたしました。
梅雨の晴れ間のお天気に恵まれた2015年6月25日(木)、第9回目となる「東京大学基金 感謝の集い」が本郷キャンパスの安田講堂および伊藤国際学術研究センターで開催されました。詳細はこちらよりご覧いただけます。
子供たちの未来のためにも、東大が夢を与え続ける存在であり続けて欲しいと心から願っております。